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管理栄養士の配置基準は?特定給食施設や法律を紹介

この記事の監修者
管理栄養士 いと
【資格】
管理栄養士

【プロフィール】
食べる楽しさ・喜びを1番に考える管理栄養士がモットー。2児の母。
精神科病院、老人保健福祉施設、食品原料の微生物検査やWebライターなどを経て、現在は特定保健指導や後期高齢者の保健指導に携わる。

給食施設は施設の規模や種類などで、管理栄養士の配置が義務付けられるケースもあります。
この記事では、管理栄養士の配置基準を詳しく解説しています。
特定給食施設の定義なども、法律を交えて解説しているので参考にしてください。

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管理栄養士の配置基準は?

管理栄養士の配置基準は?

管理栄養士の配置基準は、給食施設の種類や規模によって決まります。
給食施設は規模などに合わせて「特定給食施設」と「その他の施設」に分けられ、特定給食施設の一部では管理栄養士の配置が必要です。

特定給食施設となる基準は、健康増進法第20条第1項と健康増進法施行規則第5条により、特定かつ多数の人に対し、継続的に1回100食以上または一日250食以上の食事を提供する施設と定められています。
上記基準に満たない給食施設はその他の施設に分類され、管理栄養士の配置を求められることはありません。

管理栄養士の配置基準における義務と努力義務の違い

管理栄養士の配置基準は、当該施設が特定給食施設であるかどうかで決まります。
しかし、特定給食施設であっても、必ず管理栄養士を配置しなければいけないわけではなく、施設規模によって「義務」と「努力義務」のケースがあります。

管理栄養士の配置が「義務」のケース

管理栄養士の配置が義務となるケースは、健康増進法第20条第1項と健康増進法施行規則第5条で定められた特定給食施設のなかで、都道府県知事に指定された施設です。
都道府県知事に指定された施設は、規模によって一号施設と二号施設に分けられ、そのどちらも管理栄養士の配置が義務とされます。

一号施設とは

一号施設とは特定給食施設のなかで、以下のいずれかの条件を満たす場合に指定されます。

該当する施設 条件(いずれかを満たす場合)
・病院
・介護老人保健施設
・介護医療院
1回300食以上または1日750食以上の食事を提供
許可病床または入所定員300床以上
複数の施設を対象に食事を提供している場合は、提供施設の合計病床が300床以上

上記に該当する施設で条件のいずれかを満たす場合は、一号施設として扱われ、管理栄養士または栄養士の配置義務があります。

二号施設とは

二号施設は一号施設に該当しない特定給食施設のなかで、継続して1回500食以上または1日1,500食以上を供給する施設のうち、それぞれ該当する法律によって規定された施設を指します。

施設の種類 該当施設 該当する法律
児童福祉施設 ・乳児院
・児童養護施設
・福祉型障害児入所施設
・児童心理治療施設
・児童自立支援施設
・児童福祉法第37条
・児童福祉法第41条
・児童福祉法第42条第1項
・児童福祉法第43条第2項
・児童福祉法第44条
社会福祉施設 ・救護施設または更正施設
・養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム
・重度知的障害に対する自立支援施設
・障害者支援施設
・生活保護法第38条
・老人福祉法第5条3項
・独立行政法人国立重度
知的障害者総合施設の
ぞみの園法 第11条第1

・障害者の日常生活及び
社会生活を総合的に支
援するための法律 第5
条第11項
事業所等 ・事業所
・寄宿舎または寮
・矯正施設
・自衛隊
・一般給食センター
該当なし

上記のように施設の種類だけでなく、法律によってそれぞれ詳しく規定されています。

また、複数の事業に跨って食事を提供している場合は、条件が異なるため注意が必要です。
具体的には以下3つの条件に該当する場合は、継続的であるかどうかに関わらず1回500食または一日1,500食以上の提供があった際に二号施設とみなされます。

  • 特定給食施設のうち、栄養士の配置義務がある複数の事業所がある場合
  • 特定給食施設のうち、栄養士の配置義務以外も含めた複数の事業所がある場合
  • 施設の種類が「事業所等」の場合は、事業所に勤務または居住する人の喫食率が8割以上の場合

上記条件に該当する場合は、継続的に食事の提供がなされていなくとも、管理栄養士または栄養士の配置が義務化されています。

管理栄養士の配置が「努力義務」のケース

特定給食施設のなかでも一号施設または二号施設に該当しない場合は、栄養士または管理栄養士の配置が努力義務となります。
ただし、健康増進法施行規則では努力義務に留まる特定給食施設でも、1回300食または1日750食以上を提供している場合は、管理栄養士を少なくとも一人は配置するのが望ましいとされています。
努力義務であるため、法的な罰則があるわけではありませんが、該当する施設は管理栄養士を配置したほうが、就職希望者や利用者さんから法令順守の意識が高い印象を持たれるでしょう。

管理栄養士の配置基準を正しく理解しよう

管理栄養士は施設の規模や種類によって、配置基準が設けられています。
配置が義務となっているケースもあるため、事前に正しく理解して法令順守に努めましょう。
また、管理栄養士として働きたい場合は、一号施設や二号施設に該当する施設を中心に求人を探すと見つけやすいのでおすすめです。
本記事を参考に、管理栄養士の配置義務がある施設から、理想の求人を探してみてください。

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執筆者について

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