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理学療法士は独学で取れる資格?国家試験の受験資格を得る方法を解説

この記事の監修者
蔵重雄基
【資格】
理学療法士/介護支援専門員

【プロフィール】
広島大学医学部保健学科理学療法学専攻を卒業後、介護施設や整形外科クリニックに勤務。 介護予防の講師や県の地域リハビリ推進のための委員も行っている。
理学療法士と並行してライターとしても活動。 医療や介護分野での経験を活かし、さまざまなメディアに執筆中。

理学療法士は医療の現場で活躍する国家資格です。
この資格を取得するには独学では不可能で、養成校への通学が必須です。

養成校には、大学、短期大学、専門学校などがあり、それぞれ特徴が異なります。
また、特別支援学校や、作業療法士からのルート、外国で資格を取得した場合の特例など、その他の資格取得方法もあります。

本記事では、理学療法士の資格取得に必要な要件や各ルートの特徴について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

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理学療法士の資格は独学では取れない

理学療法士の資格は独学では取れない

理学療法士として働くためには、国家資格の取得が必要です。
理学療法士になるための国家試験には受験資格があり、独学のみで受験の資格を得ることはできません。

年に1回、理学療法士国家試験が行なわれています。
国家試験に合格すると、厚生労働大臣より理学療法士免許が交付されます。
理学療法士は「名称独占」の資格であり、国家資格を取得することで理学療法士という名前を使用可能です。

国家試験を受験するためには、後述する受験資格を得る必要があるのです。

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理学療法士の国家試験の受験資格を得るためのルート

理学療法士の国家試験の受験資格を得るためには、文部科学大臣が指定した学校もしくは都道府県知事が指定した理学療法士養成校で、3年以上必要なカリキュラムを受講する必要があります。
これらには通信講座はありません(実習のみ通学して座学は通信教育といった併用も不可)。

その他の受験資格を得るためのルートもあり、特別支援学校への通学や、作業療法士の資格取得、外国で理学療法士資格を取得するといった方法もあります。
それぞれのルートの特徴について、具体的に解説します。

大学で受験資格を得る場合

大学で受験資格を得る場合は、4年間通学して受験資格を得るために必要な学習をします。
大学では、理学療法士の専門科目に加えて、他の学部で学べるような一般教養も学べるため、幅広い学習ができることがメリットです。
例えば、統計学や外国語なども専門の講師から学べるため、社会人になっても役に立つ知識が学べます。

また、大学によっては海外研修のカリキュラムがある場合があります。
臨床現場をめざすだけでなく、将来研究職や教育機関への就職を視野に入れている方にとっては、グローバルな知識が身につきやすい環境です。
大学は専門学校と比較して、複数の学部や学科があるため、幅広い交流や人脈作りができます。

大学卒業後は学士の称号が得られるため、大学院に進学して理学療法士としてさらに深く学びたい方にとっても魅力です。
ただし、3年間で学べる短期大学や専門学校に比べると、学費が高くなりやすいというデメリットがあります。
また、4年間の通学が必要なため、一般的に3年制の学校に比べて資格取得が遅くなる点は、早く資格取得をしたい方にとって覚えておきたいポイントです。

短期大学で受験資格を得る場合

短期大学は3年で卒業できるため、大学に比べて早く就職することができます。
4年制の大学と比較し1年分授業料が少ないため、経済的な負担も軽減されるでしょう。

また、短期大学は医療系の4年生大学に併設されていることが多く、大学と同じ環境で講義や実習を受けられることがメリットです。
3年次からは4年制大学への編入も可能なため、より知識を深めたい方は選択肢の一つとして考えましょう。

ただし、大学に比べて1年短いため、授業のスケジュールはタイトになる点は覚えておきましょう。
また、大学や専門学校に比べて、短期大学は数が少ないのも特徴です。
そのため希望する学校がある場合は、早めに準備しておくと良いでしょう。

専門学校で受験資格を得る場合

3年制の専門学校に通う場合、大学より短期間で受験資格が得られることや、授業料が安くなることがメリットです。

授業の進行は、短期間で必要なカリキュラムを履修するため、大学に比べて厳しくなります。

ただ、夜間部を設けているのは専門学校のみであるため、昼間に働きながら受験資格を得たい場合は専門学校を選択するのが一般的です。
夜間部は、昼間部と比較して年間の学費が安く設定されているのもメリットです。
また、社会人がキャリアアップのために入学する場合、特別支援金が得られることもあり、金銭的負担が少ないことも魅力の一つでしょう。

4年制の専門学校の場合は、大学と同じような進行で授業が進みます。
卒業すると高度専門士の称号が得られ、これは大学卒業者と同程度の学力と見なされます。
卒業後により専門的に学びたい方には、この称号があることで、大学院へ入学することも可能です。

その他のルートで受験資格を得る場合

視覚障がい者を対象にした特別支援学校でも、理学療法士国家試験の受験資格に必要なカリキュラムを学べます。

また、作業療法士の資格を持っている方は、養成施設で2年間学習すれば理学療法士国家試験の受験資格を得られます。

外国で理学療法士の養成校を卒業した場合や、外国で理学療法士の資格を取得した場合は、規定に基づき、厚生労働大臣から認定が必要です。
この認定によって養成施設での学習が免除されたり、必要な単位のみを受講することで国家試験の受験資格を得られたりします。

理学療法士は独学では取得できず養成校への通学が必要

理学療法士の資格は、独学では取得できません。
国家試験の受験資格を得るためには、大学や短期大学、専門学校などの養成校に通学し、必要なカリキュラムを履修しなければなりません。

特別支援学校や、作業療法士からのルート、外国で資格を取得した場合の特例など、その他のルートもあり、どのルートを選んでも一定の学習が必要不可欠です。

理学療法士をめざす方は、自分の学校卒業後のプランも考えたうえで自分に合ったルートを選び、計画的に学習を進めていきましょう。

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