
歯科医師をめざすにあたって、平均年齢がどれくらいなのか気になる方もいるでしょう。
本記事では、歯科医師の平均年齢について、施設別や男女別に分けて詳しく紹介します。
また、年齢で見る仕事内容やキャリアプランについても解説するので、あわせて参考にしてください。
目次
歯科医師の平均年齢
日本の歯科医師の平均年齢は何歳なのでしょうか。
厚生労働省が公表している「令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」のデータを見ながら、平均年齢や、男女別の平均年齢、年齢別の歯科医師の割合について解説します。

最新のデータに基づいた平均年齢
病院や診療所で働く歯科医師の平均年齢は53歳です。
施設の種別の平均年齢を見ると、以下のとおりです。
- 医育機関附属の病院を除く病院:45.8歳
- 医育機関附属の病院:36.8歳
- 診療所:54.8歳
このように、働く場所によって平均年齢に差があることがわかります。
男女別の平均年齢
歯科医師の人数は男性では60〜69歳が、女性は40〜49歳が最も多くなっています。
性・年齢階級別の構成割合を見ると、男性では60〜69歳が19.5%、女性では40〜49歳が6.7%と、それぞれ割合が高くなっています。
男女で年齢構成に差があることがよくわかります。
年齢別の歯科医師の割合
病院や診療所で働く歯科医師の年齢別の割合は、60〜69歳が23.1%、50〜59歳が22.0%、40〜49歳が19.8%と年代が上がるごとに大きくなっています。
施設の種別での年齢別の歯科医師の割合を見ると、医育機関附属の病院を除く病院では40〜49歳が25.5%、医育機関附属の病院では30〜39歳が36.7%、診療所では60〜69歳が25.0%と、それぞれ最も多くなっています。
このデータから、病院では比較的若手の歯科医師が多く、診療所では高齢の歯科医師が多いことがわかるでしょう。
年齢別に見る歯科医師の仕事内容
歯科医師の仕事内容は、年齢によって変化するのでしょうか。
ここでは、年齢によってどのような仕事内容になるのか、年齢が上がるとどのようなキャリアプランが考えられるのか、年齢と勤務形態の関係について解説します。
年齢によって、どのような仕事内容になるのか
歯科医師の仕事では、虫歯や歯のまわりの病気を治療するだけでなく、歯を残すための予防治療も重要です。
歯科健診を受けに来た患者さんへ虫歯のチェックやブラッシング指導、歯石除去や歯科相談なども行います。
また、多くの歯科医師は開業医として自分のクリニックを経営していて、患者さんの自宅や介護施設への訪問歯科診療を行うところもあります。
年齢によって仕事内容が大きく変わるわけではありませんが、経験を積むことで、より幅広い治療を行えるようになるでしょう。
年齢が上がると、どのようなキャリアプランが考えられるのか
歯科医師としての経験を積むことで、歯科診療所や大学病院などで働いて基本的なスキルや最新の治療技術を学び、自分のクリニックを構えるなど、さまざまなキャリアプランを実現できます。
また、歯科医師としての経験を活かし、歯科治療用の機器メーカーに就職したり、口腔内医薬品のメーカーに就職したりする道もあります。
年齢が上がるにつれ、自分の希望するキャリアプランを描きやすくなるでしょう。
年齢と勤務形態の関係
定年が設定されている医療機関でも、定年後に非常勤の歯科医師として雇用を継続されるケースは数多く見られます。
厚生労働省が公開している「令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」のデータによると、病院で勤務する歯科医師は30〜39歳が多く、60〜69歳になると診療所を開設している歯科医師の数が多いという結果でした。
このように、年齢によって勤務形態が変化する傾向があることがわかります。
歯科医師の平均年齢や歯科医師になるための適切な年齢を知って参考にしよう
病院や診療所で働く歯科医師の平均年齢は、53歳となっています。
施設別で見ると、病院は若手の歯科医師が多く、診療所は高齢の歯科医師が多い傾向が見られました。
歯科医師は、年齢によって仕事内容やキャリアプランが変化していきます。
また、年齢によって勤務形態も変化する傾向があります。
歯科医師をめざす人は、歯科医師の平均年齢や歯科医師になるための適切な年齢を知り、自分のキャリアプランを考える参考にしてみてはいかがでしょうか。