
歯科衛生士国家試験の受験資格は、専門学校の夜間部でも満たすことができます。
夜間部から歯科衛生士をめざすメリットは、今の仕事を辞める必要がないことです。
夜間部では、座学だけでなく、臨床実習も夜間に受けることができます。
この記事では、夜間部から歯科衛生士をめざす場合のメリットやカリキュラムを解説しているため、歯科衛生士をめざしている人はぜひ参考にしてください。
目次
歯科衛生士の夜間部は基本的に3年制
歯科衛生士の夜間部は、昼間部と同じく3年制です。
他の専門職の場合、専門学校の夜間部は2年制を取っているところもありますが、歯科衛生士に関しては2年制がありません。
歯科衛生士の学校の夜間部カリキュラムを紹介
夜間部は、一般的に17:30~18:00から授業が始まります。
90分の授業を2コマ受けて、21:00頃終了となることが多いです。
詳細なカリキュラムについては、昼間部と同じく学校ごとに異なります。
近年はオンライン授業を設定している学校もあり、対面授業と併用することで効率良く学べるでしょう。
2年次後期からは臨床実習も始まります。
臨床実習も夜間に受けられるため、日中に仕事をしている人も辞めることなく、実習への参加が可能です。
以下はカリキュラムの一例です。
基礎科目 | 1年次 | 生物学、英語など |
2年次 | 心理学など | |
3年次 | コミュニケーション能力など | |
専門基礎分野 | 1年次 | 解剖学、口腔生理学、病理学、栄養学、予防歯科学など |
2年次 | 薬理学、社会福祉、保健情報統計学など | |
3年次 | - | |
専門分野 | 1年次 | 歯内療法学、歯周病学、口腔外科学、歯科予防処置など |
2年次 | 障がい者歯科学、歯科麻酔、全身管理、歯科診療補助など | |
3年次 | 歯科予防処置、臨床実習など |
歯科衛生士の夜間部に通うメリットとは?
ここからは歯科衛生士の夜間部に通うメリットを紹介していきます。
昼間部より学費が安い
まず、大きなメリットとしては学費が安いことがあげられます。
昼間部の学費との違いは、3年間を通して30~50万円程度です。
経済的な理由から昼間部を諦めた人にとって、夜間部は魅力的な選択肢になり得るでしょう。
また、歯科衛生士の専門学校は、昼間部・夜間部ともに、国の教育訓練給付制度を利用できる場合があります。
一定の条件を満たせば、3年間の学費のうち約70%が支給され、返済の必要もありません。
専門学校を選ぶ際には、これらの制度も頭に入れておきましょう。
昼間部より少ない授業時間で資格が取れる
昼間部も夜間部も歯科衛生士養成所指導ガイドラインに載っている「基礎分野」、「専門基礎分野」および「専門分野」において、必要な単位を取得することには変わりありません。
しかし、昼間部は1日90分×4コマに対し、夜間部は90分×2コマに設定されていることが多く、1日あたりの授業時間は夜間部のほうがはるかに短いです。
その分、土曜日に臨床実習を行う、長期休暇を短くするなどして、足りない授業時間をカバーする工夫がされています。
今の仕事を続けたまま資格が取れる
社会人として働く方が歯科衛生士の国家資格取得をめざす場合、気になるのが「今の仕事を辞めずにめざせるのか」という点でしょう。
夜間部から資格取得をめざせる医療職は他にもありますが、臨床実習については昼間に行われるため、都合をつけることが難しい場合も少なくありません。
しかし、歯科衛生士の夜間部であれば、臨床実習も夕方から夜にかけて受けることができるため、日中の仕事を継続したまま資格取得をめざすことが可能です。
歯科衛生士は夜間部でも3年で資格が取れる
歯科衛生士の夜間部について解説してきました。
今の仕事を続けながら歯科衛生士をめざすのであれば、専門学校の夜間部がおすすめです。
昼間部とカリキュラムにそれほど違いがなく、しっかりと臨床実習も行ったうえで歯科衛生士になることができます。
専門学校によっては、利用できる奨学金制度などにも違いがあるため、複数の専門学校を比較して、自分にあった学校を見つけましょう。