
歯科衛生士として働くなかで、失敗をしたり、仕事に対するやる気がなくなることもあるかもしれません。
また、これから歯科衛生士になろうとしている人も、授業や実習をしていくうちに「自分は歯科衛生士に向いていないかも」と思うこともあるでしょう。
そこで、この記事では、歯科衛生士に向いていない人と向いている人の特徴をご紹介します。
向いていない人にあてはまっているからといって、歯科衛生士になれないわけではありません。
歯科衛生士としての適性を身につける方法もあわせて紹介していますので、今後の参考にしてください。
目次
歯科衛生士に向いていない人の特徴
歯科衛生士として向いていない人の特徴を6つご紹介します。
自分がこの特徴にあてはまっていないかどうか、チェックしてみてください。
臨機応変な対応ができない人
淡々とこなす作業より、さまざまなことを考えて柔軟に対応しなければならない業務のほうが多いことも、歯科衛生士の業務の特徴です。
歯科衛生士が就職する職場には、さまざまな症状を抱えた患者さんが来院します。
個々の患者さんの症状に合わせて対応が異なるため、柔軟な発想と対応力が求められます。
臨機応変な対応ができなければ、歯科衛生士には不向きといえるでしょう。
業務にやりがいを感じられない人
歯科衛生士の業務内容を魅力的に感じない人は、歯科衛生士に不向きといえます。
歯科衛生士の業務のなかで、やりがいを感じる瞬間は人それぞれ異なります。
また、歯科衛生士は資格がないと働けない特殊な業務だけに、やりがいを感じられる人と感じられない人に分かれてしまうかもしれません。
「人の役に立ちたいといった気持ち」や「患者さんに寄り添う気持ち」が、歯科衛生士としてやりがいを感じるポイントです。
集中力がない人
歯科衛生士の業務は、細かい作業も多いうえに、患者さんに直接関わり、治療を行う仕事です。
集中力がなければ、患者さんの口腔内を傷つけてしまったり、重大なミスにつながったりする恐れがあります。
そうならないためにも、作業中は常に集中力を切らさないことが重要です。
集中力が維持できず、飽きっぽい性格の人は歯科衛生士には不向きといえます。
仕事のミスの振り返りができない人
仕事のミスは誰にでも起こることですが、何度も同じミスを繰り返す人は、いつまでも歯科衛生士として成長できません。
歯科衛生士は患者さんと直接関わる仕事であり、働くうえで歯科衛生士としてのスキルの向上が求められます。
仕事のミスを振り返ることなく、同じミスを何度も繰り返してしまう場合は、いつまでも初歩的な業務しかできず、患者さんからの信頼もなくすことにつながります。
よって、歯科衛生士として不向きといえるでしょう。
手先が不器用な人
狭い口腔内に器具を入れて治療を行うことも、歯科衛生士の仕事です。
歯科診療に用いる器具は、先端の尖った鋭利なものが多く、詰め物や歯面に塗布する薬剤といった慎重に取り扱わなければならないものもあります。
少しでも気を抜くと患者さんの口腔内を傷つけてしまう危険性があり、手先が不器用な人に取っては、作業の難易度が高く感じてしまうかもしれません。
また、手先が不器用なことにより、きちんとした作業ができない場合、かえって虫歯や歯周病など病気のリスクを高めてしまう恐れもあります。
コミュニケーションが苦手な人
歯科衛生士は歯の治療を行うだけでなく、患者さんや医師とも緊密なコミュニケーションが求められます。
また、患者さんから治療に関わる情報(症状や歯痛の始まった時期など)を聞き出すことも歯科衛生士の仕事です。
医師や患者さんとコミュニケーションが取れない人や、コミュニケーションを取ることが苦手な人は、必要な情報共有ができないため、歯科衛生士には不向きといえます。
歯科衛生士に向いている人
歯科衛生士に向いている人の特徴を3つご紹介します。
先程紹介した、歯科衛生士に向いていない人の特徴にあてはまる項目があった人も、自分に向いている部分を見つけるきっかけにしてください。
人の役に立ちたい人
歯科衛生士の仕事は、患者さんの口腔ケアを通して人の役に立てる仕事です。
結果的に、患者さんの口腔ケアを行うことで、その人の健康寿命を伸ばすことにつながります。
歯科医師のサポート業務を通して、「誰かの役に立ちたい」と考えている人には、やりがいを感じられる仕事といえるでしょう。
細かな作業が得意な人
歯科衛生士の業務内容として、歯科予防処置や歯科診療補助などが挙げられ、いずれも細かな作業を担当することが多々あります。
毎日何時間も細かな作業をこなさなければならないため、コツコツと細かな作業をこなせる人には向いている職業といえます。
また、細かな作業が得意な人のほうが、手先の不器用な人に比べて、スキルの上達も早いかもしれません。
体力に自信がある人
歯科衛生士の業務は、立ち仕事が多いことが特徴の一つです。
歯科治療中は、立ちっぱなしになることが多いだけでなく、患者さんの体格や姿勢に合わせて体勢を変える必要もあります。
体力に自信があり、立ち仕事が苦にならない人に向いている職業といえます。
歯科衛生士に向いていない人が適性を身につける方法
ここまで、歯科衛生士に向いていない人と向いている人の特徴をご紹介しました。
自分が歯科衛生士に向いていないと感じていても、努力次第で歯科衛生士としての適性を身につけることができます。
コミュニケーションスキルを身につける
生まれつきコミュニケーション能力が高い人もいますが、そうでない人もいます。
コミュニケーションに苦手意識をもっている人も、努力次第で身につけることができるスキルですので、ぜひ以下のことを実践してみてください。
- 率先して挨拶する
- 内容を具体的に話す(比喩表現やたとえを用いると良い)
- 話し方を工夫する
- 結論から話す
- 相手の話をしっかり聞く
- 相手の気持ちを考える
- 相手を肯定する
手技の練習をする
毎日、手技の練習をすることで、細かい作業が苦手な人もだんだんと慣れてくることがあります。
スキルアップにつなげることもできるので、空き時間に手技の練習をしてみましょう。
手技のスキルが上がることで、歯科医師や患者さんからの信頼を獲得することも可能です。
また、コツコツと作業を続けることで、集中力アップにもつながるので、一石二鳥です。
自分をマインドコントロールできるようにする
仕事のミスや患者さんからのクレームで落ち込んでしまう場合には、ポジティブな考え方に変えてみてください。
注意をされるということは、伸びしろがあり、成長できるチャンスがあるということです。
注意をされて、わからない部分があるときは質問をして改善したいという姿勢を見せることも大事です。
質問をしていくなかで、上司とコミュニケーションをとることができ、仲が深まるきっかけにもなることがあります。
現場で場数を多く踏む
仕事をしていくなかで、苦手な分野は誰にでもあるものです。
苦手な分野に気付くということは、それだけ真剣に歯科衛生士の業務と向き合っている証拠なので、諦めずに現場の実戦経験を積んでいきましょう。
苦手な分野も実践経験を積み重ねていくことで、次第に克服でき、業務における柔軟な対応も可能になります。
歯科衛生士の先輩がどのような動きをしているのかを観察することも、苦手分野を克服するうえで大切です。
歯科衛生士に向いていない人も適性を身につける方法を試してみよう
この記事では、歯科衛生士に向いている人と向いていない人の特徴を主にご紹介しました。
自分が歯科衛生士に向いていないと感じていても、努力次第で歯科衛生士としての適性を身につけることができます。
歯科衛生士の仕事にやりがいを感じていたり、歯科衛生士を続けたいと思っている人は、諦めずに、歯科衛生士としての適性を身につける方法を試してみてください。