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歯科医師の認定医になるメリットとは?認定医の種類や専門医との違いも紹介

この記事の監修者
Naomi
歯科医師 Naomi
歯科医師国家試験合格後、歯科医師臨床研修終了。
都内審美歯科医院や小児歯科医院勤務。
現在は歯科医師、歯科WEBライター・編集

認定医とは、特定の分野に関して知識や技術を持っていることを認定された医師のこと、ならびにその資格を指します。
認定医の資格は、各学会が定めた条件や審査によって付与されており、歯科分野でもさまざまな認定医の資格が存在します。

例えば日本矯正歯科学会では、「矯正治療に関して適切かつ十分な学識と経験を有する者」が認定医として認められるのです。

その他にも、特定非営利活動法人の日本成人矯正歯科学会では、「成人の矯正歯科治療に加えて、包括的な医学知識や医療技術の学識や経験、倫理観が備わっていると認められた歯科医師」を認定医としています。

この記事では、歯科医師の認定医になるメリットや認定医の種類、専門医との違いについて具体的に解説しますので参考にしてください。

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歯科医師の認定医になるメリット

歯科医師の認定医になるメリット

歯科医師が認定医の資格を取得することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、歯科医師の認定医になるメリットについて詳しく解説します。

歯科医師として患者さんから信用が得られる

歯科医師が認定医の資格を取得すると、最新の技術や手法に精通しているとみなされるため、患者さんから安心して治療を受けてもらいやすいです。

今はインターネットで誰でも情報がすぐに手に入り、医師や病院を選ぶ手段も増えています。
そのため、より技術や知識を持っている医師を探したり、地域の医師を比較している患者さんも少なくありません。

専門的な知識を持っていることの証明になる認定医の資格があることで、そのような患者さんからも信頼を得られる可能性が高くなります。

歯科医師としてキャリアアップができる

認定医の資格を取得するために専門知識を学ぶことで、今までの自分のスキルや知識を向上させることができます。
その結果として、キャリアアップにつながりやすくなるでしょう。
将来特化した技術や専門分野の知識を身につけ、一歩踏み込んだ治療ができるようになりたい場合は、認定医の取得は検討すべき方法の一つです。

実際に、キャリアアップや転職、集患や技術の研鑽などを目的として、多くの歯科医が各資格の取得をめざしています。

歯科医師の認定医の種類

歯科医師の認定医には、いくつか種類があります。
ここでは、以下の主な歯科医師の認定医について、それぞれ解説します。

  • 日本口腔外科学会認定医
  • 日本歯周病学会認定医
  • 日本歯科麻酔学会認定医
  • 日本小児歯科学会認定医
  • 日本歯科放射線学会認定医

日本口腔外科学会認定医

日本口腔外科認定医とは、口腔外科専門医の資格取得をめざす若手口腔外科医の「口腔外科専門医取得に至る研修実績の中間目標として設定され、認定された歯科医師」のことです。

口腔外科認定医を取得するには、まず初期臨床研修修了をしたのち2年以上の研修を行い、その間に基本的な口腔外科診療の経験実績および学術的研修実績を積む必要があります。
その後、申請書類審査と筆記試験に合格することで認定されます。

日本歯周病学会認定医

日本歯周病学会認定医とは、「3年間以上研修施設で研修し、基本的な歯周治療の知識と技量をマスターしたうえで、認定医試験に合格した歯科医師」のことです。

申請資格としては、日本国歯科医師の免許を有し、通算3年以上歯周治療に携わり、学会の認める研修施設で通算3年以上研修を受けた者であることなどが挙げられます。

日本歯科麻酔学会認定医

日本歯科麻酔学会認定医とは、「歯科麻酔学に関して基本的な知識及び技能を有する歯科医師」のことです。

認定を受けるには、日本歯科麻酔学会歯科麻酔専門医または歯科麻酔指導医、日本麻酔科学会麻酔科専門医または麻酔科指導医の指導による全身麻酔200症例以上などが必要です。

日本小児歯科学会認定医

日本小児歯科学会認定医とは、「小児歯科学の専門的知識と技能、公共的使命と社会的責任を有する歯科医師を育成することで、小児歯科医療の発展と向上をめざし、小児保健の充実と増進に寄与する目的に沿った歯科医師」のことです。

日本小児歯科学会認定医の資格審査を受けるには、日本国歯科医師の免許を有することや、認定医の認定申請を行う時点で、2年以上引き続いて公益社団法人日本小児歯科学会の会員であることなどが要件となります。

日本歯科放射線学会認定医

日本歯科放射線学会認定医とは、「歯科医療における放射線の使用に関して、専門的知識と臨床技能を有する歯科放射線認定医を育成することにより、歯科放射線医療の発展と普及を図り、国民の保健福祉の増進に寄与する目的に沿った歯科医師」のことです。

日本歯科放射線学会認定医の資格を申請するには、日本国の歯科医師免許を有し、学会の認定する研修機関で、常勤あるいは非常勤歯科医として2年以上研修を受けるか、学会の認定する歯科エックス線優良医の資格を有し、同資格を1回以上更新するなどが必要です。

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矯正歯科医師の認定医と専門医の違い

ここまで、歯科医師の認定医について解説してきましたが、認定医と専門医は何が違うのでしょうか。

結論から述べると、専門医のほうが認定医よりも高い専門性を持ちます。
ここでは、矯正歯科医師を例にして、認定医と専門医の違いについて比較していきましょう。

認定医

矯正における認定医とは、以下の条件を満たした歯科医師のことです。

  • 5年以上、日本矯正歯科学会会員であること
  • 5年以上、専門的に矯正歯科に従事していること
  • 学会の認めた刊行物に矯正歯科臨床に関する論文を発表していること
  • 学会の試験に合格していること
  • 学会倫理規定を遵守すること

上記の条件を満たし、学会認定医委員会の審査に合格すると、認定医と名乗ることができます。

認定医の資格を有していなくても、歯科矯正で活躍している歯科医師はいます。
歯科医師全体から見て、認定医の人数はかなり希少です。
そのため、認定医という肩書を持つ歯科医師がいることは、患者さんが治療してもらえる医師を選択する際の大きな指標となるでしょう。

専門医

一方、矯正における専門医とは、以下のような条件を満たした歯科医師です。

  • 日本矯正歯科学会の会員として12年以上の在籍歴を有すること
  • 矯正認定医の資格を取得後10年以上経過、かつその間に2回以上更新していること
  • 10年以内に、臨床に関する著書、論文、学会発表のいずれかがあること
  • 試問審査を合格すること
  • 学会の定めた10種類の課題症例を提出し、治療基準を満たしていること

認定医と比べるとわかるとおり、専門医のほうが厳しい条件を必要とします。

専門医の最終目標は、患者さんから信頼される専門医を養成することによって、国の医療水準を発展させ国民の福祉向上に貢献することです。
そのため、上記のように臨床試験として、実際に治療した患者さんの症例を提示します。
これは専門医にとって、現場での適切な判断力と技術力があることが大事な要素となるからです。

歯科医師の認定医になるメリットや種類を知って参考にしよう

歯科医師の認定医になるメリットは、歯科医師として患者さんから信用が得られたり、歯科医師としてキャリアアップができたりすることです。
歯科医師が認定医の資格を取得することで、患者さんに対して専門的な知識や技術を有していることをわかりやすく証明できるでしょう。
また一歩踏み込んだ専門的な治療を行えることで、自身のキャリアアップにもつながりやすいです。

歯科医師の認定医には、口腔外科学会認定医や歯周病学会認定医などがあります。

歯科医師の認定医になるメリットや種類を知っておくことで、自身のキャリアアップのための参考にしてください。

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