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介護福祉士は公務員として働ける?求人や給与・公務員化について解説

これから介護福祉士をめざされる方は、「介護福祉士は公務員として働けるの?」という疑問を持たれたことがあるのではないでしょうか。

一般的に介護福祉士の働き先は民間施設が多く、公的な施設への就職情報が少ないもの。
しかし、公務員へのキャリアパスが明確に理解できれば、転職・就職活動を進めやすくなるはずです。
そこで、今回は介護福祉士が公務員になるための要件や就職先、収入面などを解説します。

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介護福祉士の資格で公務員として働くには?

結論からお伝えすると、介護福祉士は公務員として働けます。
ただし、そのためには公務員の種類に応じた試験や年齢条件をクリアすることが必要です。
以下ではそれぞれの要件を具体的に解説します。

公務員試験に合格する

介護福祉士が公務員として働くには、まずは公務員試験に合格する必要があります。

公務員試験には、国家公務員と地方公務員の2種類があります。
国家公務員の場合、介護福祉士が挑む試験は国家公務員総合職の人間科学区分や事務系区分、法務省専門職員(人間科学)など。
これらの職場は福祉職とはいえど、介護福祉士としての実践的なスキルを活かせる場がほとんどなく、試験難易度も非常に高いのが現状です。

一方、地方公務員をめざす場合、介護福祉士が挑む試験は地方公務員上級やⅠ類、もしくは中級やⅡ類と分類される福祉職となります。
仕事内容は地方公務員上級やⅠ類は主に相談業務、中級やⅡ類は現場での職務に就きます。

上級あるいはⅠ類の福祉職では、受験要件として社会福祉士や保育士、児童指導員などの取得が求められる場合が多いため、事前の確認が必要です。

地方公務員試験を受験する場合、自治体によって試験内容や受験資格が異なる場合があります。
居住地の自治体の受験情報を忘れずに確認しておきましょう。

年齢条件をクリアする

国家公務員試験や地方公務員試験を受験するには、定められた年齢条件をクリアしておく必要があります。

例えば、2022年度の国家公務員総合職試験に定められた受験資格の一つが1992年4月2日以降生まれの者であること。
つまり、試験を受けられる上限年齢は30歳なのです。
また、地方公務員の場合は自治体によって異なりますが、おおむね35歳程度までとなっています。

なお、同じ自治体でも受験する年度によって年齢条件が変わる場合があることにも考慮が必要です。
地方公務員の年齢条件は募集要項で確認できるので、第一に確認しておきましょう。

介護福祉士公務員の求人がある職場と仕事内容

公務員試験をクリアした介護福祉士は、地方自治体が運営する介護施設や医療機関、行政機関などの職場で働けます。
以下では、それぞれの職場での仕事内容を解説します。

自治体運営の介護施設

自治体運営の介護施設

公務員の介護福祉士は、地方自治体が運営する特別養護老人ホームや介護老人保健施設、障がい者支援施設などで介護の実務に携われます。
仕事内容は一般的な介護職と同じく、利用者さんの食事介助や排泄介助、入浴介助、その他生活支援などです。

自治体運営の介護施設では、介護福祉士としての知識や技術を活かせる場が多くあり、ときには現場の介護職員に研修を実施することもあります。
また、報告書やマニュアル、介護記録などの資料作成に携わることもあるでしょう。

自治体運営の医療機関

自治体運営の医療機関

公務員の介護福祉士の就職先として、国や都道府県、市町村が運営する医療機関も挙げられます。

医療機関での介護福祉士の仕事内容は、一般的な介護業務に加え、医師・看護師の医療行為の補助や患者さんの診察室・検査室への誘導、ご家族とのコミュニケーションなどです。
介護施設での勤務と違い、医療機関では忙しいときに介護職員も医療行為の補助に駆り出されることが多くあり、医療の知識を身につける機会にも恵まれているといえます。

また、医療機関では入院されている方の介護業務全般に携わるため、対応する患者さんは高齢者に限られません。
幅広い年齢層かつさまざまな病状を抱えている患者さんのケアに携わることで、介護施設とは違った実践的なスキルや経験を積めるのです。

行政機関

行政機関

公務員の介護福祉士の就職先として、福祉保健局や区役所などの行政機関も挙げられます。
介護施設や医療機関での業務とは異なり、行政機関での介護福祉士の主な仕事内容は、相談業務や書類の作成などのデスクワークです。

例えば、介護福祉士としてのスキルや経験、知識をもとに介護に関する相談に乗ったり、ときには介護の指導を行ったりすることもあります。
また、地域イベントなどで一般の方に向けた介護技術の講習や相談会の実施などを行うことも公務員の介護福祉士の仕事です。
行政機関での職務は現場の実務とは大きく異なりますが、都道府県や市町村といった地方自治体の福祉のあり方に携われる貴重な仕事といえます。

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介護福祉士が公務員として働いた場合の給与・年収

介護福祉士が公務員になった場合は、公務員としての給与が支給されます。
民間で働く介護職と、公務員の給与を確認してみましょう。

総務省による令和3年の「地方公務員給与実態調査結果等の概要」では、以下のデータが確認できました。

団体区分 平均給与額 平均年齢
全地方公共団体 359,895円 42.1歳
407,153円 43歳

一方、厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、令和3年9月時点の資格を持つ介護職員の平均給与額が319,460円(平均勤続年数:8.9年)であるとわかりました。
これらの結果を見ると、地方公務員として働く場合には4万円程度、国家公務員として働く場合には8万円程度、一般的な介護職の給料月額よりも高いことがわかります。

また、年収面からみても両者には大きな格差が存在します。
民間企業の場合は賞与が与えられなかったり、支給がある場合でも少なかったりすることもあるためです。

実際、厚生労働省による「毎月勤労統計調査」では、令和3年9月における医療・福祉業界の賞与支給率は8割を満たさず、支給割合も年間で1.84ヵ月分とされています。
一方、公務員への賞与支給はほぼ確実であり、支給割合も民間の介護職員と比べると高めです。
2021年8月の日経新聞の記事では国家公務員の賞与が年間4.3ヵ月分に設定されたとの情報もあります。

介護福祉士が公務員になると、民間で働き続けるよりも安定した給与を得られる傾向があると考えて良いでしょう。

介護福祉士が公務員化していく可能性について

現場のリーダーを勤めたりサービス提供責任者として介護職員と利用者さんの架け橋となったりする介護福祉士は、介護業界を支える重要な存在です。
介護福祉士は今後も需要の高まる国家資格職であるにもかかわらず労働条件が改善されない現状に、「介護福祉士を公務員にしたほうが良いのではないか」という声が多くあります。

しかし、介護福祉士が公務員となる可能性は今のところ極めて低い状況です。
理由は公的な介護施設の少なさにあります。

1963年、老人福祉法が施行された当初は今のような超高齢社会ではなく、公的な施設だけで必要な高齢者のケアができました。
しかし時代は変わり、高齢者の激増によって介護を必要とされる方が増える中、民間の施設の参入なくして高齢者を支えられなくなってしまったのです。

このような社会背景の中、介護福祉士の公務員化は現実的ではありません。
現状ですべての介護福祉士が公務員になる可能性はないと考えて良いでしょう。

介護福祉士は公務員として働く選択肢もある

これまで介護福祉士が公務員として働くために必要なことや就職先、仕事内容などを解説してきました。

介護福祉士が公務員をめざすためには、難易度の高い試験や年齢条件をクリアしなければならないため、門戸は比較的狭いといえます。
しかし、公務員になれば安定した収入を得られたり、介護に関する仕組みづくりに携わったりでき、大きなやりがいを感じられることもあるでしょう。

公務員として介護福祉士の道を歩みたいのであれば、まずは受験予定の地方自治体のホームページなどで、公務員試験の受験要件を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。

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