
「介護福祉士をめざしているけど、効率の良い勉強方法がわからず勉強がはかどらない」と悩んでいませんか。
国家試験の合格率を上げるには、効率の良い勉強を行うことが大切です。
本記事では、介護福祉士国家試験に向けた効率の良い勉強方法や、勉強を始めるべきタイミングについて解説します。
また、合格するためのポイントや、やってはいけない勉強方法もあわせて紹介します。
目次
介護福祉士の勉強方法は3つ
介護福祉士の勉強方法は、独学、通学、通信講座の3種類があります。
以下の表を参考に、それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分の性格やライフスタイルに合わせた方法を選んでください。
勉強方法 | メリット | デメリット |
独学 | ● 節約できる ● スケジュール調整が自由 |
● モチベーションの維持が大変 ● 相談相手がいない |
通学 | ● すぐに質問できる ● モチベーションの維持がしやすい |
● 費用がかかる ● 日程調整が大変 |
通信講座 | ● 効率の良い勉強ができる ● パソコンやスマートフォンで気軽に勉強できる |
● 費用がかかる ● モチベーションの維持が大変 |
独学で勉強する
独学は、勉強に必要な費用はテキスト代と試験にかかる手数料のみであり、学習スケジュールも自分で調整できます。
しかし、わからないことを相談する相手や、勉強仲間などが周囲にいないため、モチベーションの維持に苦労しがちです。
費用を抑えたい人や、自分のペースで勉強したい人、一人でもモチベーションをキープできる人には、独学がおすすめの方法です。
通学して勉強する
通学では、プロ講師の講座を受けながら、わからないことはいつでも質問できるため、効率良く勉強を進められます。
また、一緒に講義を受ける仲間との関わりもあり、モチベーションを保ちやすいでしょう。
ただし、講座の開講に合わせてスケジュールを調整する必要があり、3万~20万円程度の費用もかかります。
プロ講師の指導を受けたい人や、仲間と一緒に勉強したい人、なおかつ時間的・金銭的な余裕がある人には、通学がおすすめの方法です。
通信講座を利用する
通信講座では、パソコンやスマートフォンを利用し、自宅にいながらプロの講座を受けられます。
また、通学よりはスケジュールの融通もきくため、隙間時間などを利用した効率の良い勉強が可能です。
しかし、すぐに質問ができる環境がなく、周囲に仲間がいないため、独学と同じくモチベーションの維持に苦労することもあるでしょう。
費用面では通学よりは安価で済みますが、独学よりも多くかかります。
効率的に勉強したい人で、モチベーションを一人でも維持できる人には、通信講座の利用がおすすめです。
介護福祉士国家試験に向けた勉強方法
介護福祉士の国家試験に向けて勉強する際は、以下の3段階のステップを踏むと良いでしょう。
- 過去問を解いてイメージをつかむ
- 問題を繰り返しといて知識を定着させる
- 弱点を把握し克服する
それぞれのステップについて解説していきます。
1.過去問を解いてイメージをつかむ
介護福祉士の勉強は、過去問を解くことから始めましょう。
間違えた問題についてはチェックして解説を読みつつ、まずは1周やり切ってみてください。
過去問を解くことで、試験のイメージや自分の得意・不得意を把握でき、その後の勉強で対策すべきポイントを明確にできます。
過去問を解く際には、スマートフォンの過去問アプリを利用してみても良いでしょう。
2.問題を繰り返し解いて知識を定着させる
一度過去問を最後まで解いたら、さらに何周も繰り返し解いていきましょう。
その際、以下のようなポイントをチェックして解くと効率的です。
1周目 | ● 解けなかった問題をチェックして、解説を読む ● 解けなかった問題に時間をかけ過ぎず、最後まで過去問を解く |
2周目 | ● もう一度全問解き、解けなかった問題を確認 ● 解答が不安だった問題、完璧に解けた問題に印を付ける ● 解答が不安だった問題やまったく解けなかった問題のみ解説を読む |
3周目 | ● 解答が不安だった問題や解けなかった問題のみ解いていき、解説を読む ● 解けない問題がなくなるまで繰り返す |
4周目 | ● 全問解いていき、全体を理解しながら解答できているか確認する |
大切なのは、インプットとアウトプットを繰り返すことです。
問題を解くことと、解説を読み理解することをバランス良く行ってください。
なお、介護福祉士の筆記試験は全11分野あり、配点は1問1点の125点満点となります。
合格基準は約60%ですが、11分野のうち1分野でも0点があった場合は、総得点に関わらず不合格となります。
そのため、苦手な分野であっても、最低限の得点はできるように対策しておきましょう。
3.弱点を把握し克服する
過去問を2周、3周すると、何度も間違えている問題や苦手な分野がより明確になります。
苦手な分野のテキストや、何度も間違えている過去問の解説を読み込み、効率的なインプットとアウトプットを繰り返しましょう。
1日の勉強時間の目安
介護福祉士国家試験の合格に必要な勉強時間は、おおむね250時間程度と言われています。
そのため、3ヵ月〜半年前から1日1時間〜3時間を目安に勉強すると良いでしょう。
勉強において、大切なのは継続です。
通勤時間や休憩時間、寝る前など隙間時間を有効活用して、着実に勉強を重ねていきましょう。
介護福祉士の勉強はいつから始めるべきか
前述のとおり、介護福祉士国家試験の勉強時間は250時間が目安です。
筆記試験当日(例年1月下旬)と、1日あたりに確保できる勉強時間から逆算し、勉強を始める時期を判断すると良いでしょう。
試験日から逆算した日数 | 1日あたりの学習時間 |
3ヵ月前(90日) | 約3時間 |
6ヵ月前(180日) | 約1.5時間 |
9ヵ月前(270日) | 約1時間 |
通信講座と通学の場合は、講座コースにより受講期間はそれぞれで、最短2ヵ月や最長6ヵ月など、多岐に渡ります。
なお、通信講座や通学で勉強する場合は、受講期間を早めにチェックしておくことで、勉強のスケジュールを組みやすくなります。
介護福祉士に絶対合格するには?対策ポイント紹介
ここでは、介護福祉士の国家試験で、合格率を引き上げるための対策ポイントを3つ紹介します。
得意な分野を伸ばす
得意分野で点数を稼ぐのは、合格率を上げるために有効です。
また、得意分野から関連付けることで、それ以外の分野も理解しやすくなります。
苦手分野で行き詰まった際には、得意分野の勉強から進めていくと良いでしょう。
ただし、前述のとおり、筆記試験では11分野のうち0点の分野が一つでもあると不合格となるため、苦手分野のことも常に意識しておく必要があります。
模擬試験を受ける
模擬試験は積極的に受けておきましょう。
模擬試験で本番さながらの緊張感を体験しておけば、実際の試験でも実力を出しやすくなります。
また、自身の実力や課題について、あらためて知るための機会にもなります。
生活の管理を怠らない
合格率を高めるためには、睡眠・食事などの生活習慣や体調管理も大切です。
特に介護職での実務経験を積みながら介護福祉士の資格取得をめざしている場合は、生活が不規則になり、睡眠不足に陥りやすくなります。
睡眠不足のときには無理に勉強せず、眠る時間をきちんと確保しましょう。
睡眠不足の状態では、勉強の効率が落ちたり、体調を崩して勉強できなくなったりなどのリスクも出てきます。
日々の生活のなかで適切に体調を管理し、万全のコンディションで日々勉強しましょう。
【やってはいけない】介護福祉士の勉強方法
ここでは、国家試験対策でやってはいけない勉強法を2つ紹介します。
すべて丸暗記するやり方
テキスト全体を丸暗記する方法は非効率です。
過去問を解き、国家試験の出題傾向を理解することで、暗記するポイントを限定するのが良いでしょう。
各分野で頻出される部分を押さえておくことで、0点の分野をなくすことにもつながります。
特に専門用語や法律の名称などは、出題頻度が高い傾向にあります。
過去問を最後に解くやり方
過去問を試験勉強の最後に解くのは、効率がよくありません。
過去問題集には、本試験での出題頻度が高い問題がまとめられています。
そのため、早い段階で過去問を解くことで、対策すべきポイントが明確になるのです。
効率的に学習するのであれば、最初に過去問を解く方法がおすすめです。
介護福祉士の国家試験に向けて効率良く勉強しよう
介護福祉士の国家試験に向けた勉強は、過去問を繰り返し解き、アウトプット・インプットをバランスよく行うことが重要です。
筆記試験の予定日から逆算して学習スケジュールを立て、効率的に勉強を進めていってください。