
臨床心理士は、医療・保健分野や教育分野、産業分野などの相談機関で、人々の心理的な悩みを聞き支援する仕事です。
相談室に足を運んでくれた相手と対面して面談を行う方法のほか、臨床心理士が企業などへ訪問する訪問カウンセリングなど、相談の受け方はさまざまにあります。
電話相談によるカウンセリングもまた、臨床心理士の働き方の一つです。
この記事では、臨床心理士の電話相談の仕事について解説しています。
臨床心理士の働き方を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
目次
臨床心理士は電話相談の求人がある
臨床心理士は相談者と対面するだけでなく、電話相談という形で働くことも可能です。
臨床心理士による電話相談サービスは、メンタルケアサービスを行っている企業やNPO法人、一般社団法人などで提供されています。
電話相談サービスに従事するにあたって必須の資格はありませんが、臨床心理士や作業療法士などの資格を持っていると、就職に有利になる可能性があるでしょう。
なかには、臨床心理士をはじめとした資格を応募条件とした求人も少なくありません。
臨床心理士の職能団体である一般社団法人日本臨床心理師会でも、定例電話相談を受け付けているため、臨床心理士による電話相談は需要があるといえるでしょう。
臨床心理士の電話相談の仕事内容
臨床心理士の電話相談では、幅広い内容の悩みに対応する必要があります。
勤め先によっては電話相談以外の業務も含まれる可能性があるため、あらかじめ確認しておきましょう。
相談内容は多岐にわたる
臨床心理士の電話相談の内容は多岐にわたります。
いじめや不登校などの教育相談から、家庭・職場のこと、メンタルヘルスなどさまざまな相談に対応するため、幅広い専門知識が必要になるでしょう。
また、こども相談室など特定のクライエントに特化している場合は、スクールカウンセラーなど特定分野での経験が求められることもあります。
電話相談以外の業務があるかは勤務先による
臨床心理士の電話相談の仕事は、電話やビデオ通話、チャットツール、SNSなどを通して相談を受ける形になります。
しかし、カウンセリングルームなどを開設している事業所で働く場合、対面でメンタル相談を受けることもあるでしょう。
電話以外での相談業務も任される勤務先では、正社員採用や高時給が期待できる反面、業務量が多くなる可能性がある点に注意が必要です。
夜勤や休日のみのシフトもある
臨床心理士の電話相談の求人には、遅番や夜勤、休日のみといったシフトも存在します。
育児や介護などで私生活が多忙な方や、ライフワークバランスを重視したい方は、柔軟な働き方が認められている職場の求人を探すと良いでしょう。
働き方次第では、ダブルワークも可能です。
施設によっては、専門性を高めるためにダブルワークを推奨していることもあります。
ただし、すべての職場がダブルワークに対応しているとは限らないため、就業規則を事前に確認しておくことが大切です。
臨床心理士の電話相談の給料はいくら?
臨床心理士の電話相談の給料は、時給1,400〜2,400円程度です。
電話相談サービスでの勤務は時給制のほか、電話相談1件あたりに報酬が発生する出来高制が採用されているケースもあります。
夜勤の場合は夜勤手当がつくことで時給3,000円近くになる職場もあり、さらに稼ぎやすくなるでしょう。
例えば、夜勤帯である22:00~翌朝5:00のあいだに時給2,500円で働く場合、週3日出勤すれば月18万円程度を稼げるため、資格を活かして高収入をめざせます。
電話相談以外の対面相談がある場合は、日勤でも時給3,000円以上の求人があるため、より短時間で多くの収入を得ることが可能です。
ただし、無料相談を受け付けている電話相談サービスの場合、ボランティアでの活動となる可能性もあり、臨床心理士の資格を有効活用できないケースもあるかもしれません。
応募にあたっては、給与や福利厚生などをきちんと確認しておきましょう。
臨床心理士は電話相談のみでも稼ぐことのできる仕事
臨床心理士は、相談者と対面せず、電話相談のみで働くことも可能です。
電話カウンセラーとして雇用される場合は、比較的高時給な求人も見つけやすく、夜勤・休日のみなどの働き方ができる職場なら、ダブルワークもめざせるでしょう。
求人によっては心理学に関する資格を必須条件としていることもあり、臨床心理士は心の専門家であることを十分にアピールできます。
電話相談では相談者の顔が見えないという難しさもありますが、「話を聞いてもらえて気持ちが楽になった」という感謝の言葉がやりがいにつながるでしょう。
臨床心理士のやりがいについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
