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ヘルパーとはどのような仕事?役割や仕事内容、必要資格、やりがいを紹介

数ある介護系職種のなかで、ヘルパーの仕事に興味を持っている人もいるでしょう。
ヘルパーは高齢者のお世話をする仕事の一つであり、ほかの介護職と一括りに考えている人もいるかもしれません。

この記事では、ヘルパーとは何か、どのような役割があるのかをはじめ、仕事内容や勤務形態、職場、給与、必要な資格など、ヘルパーに関わる基本情報を解説します。
また、ヘルパーのスケジュール例や魅力も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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ヘルパー(訪問介護員)とは?

ヘルパー(訪問介護員)とは?

ここではまず、ヘルパーの基本情報として以下の5つを紹介します。

  • ヘルパーの役割
  • ヘルパーの仕事
  • 勤務形態
  • 職場
  • 給与

では、一つずつ見ていきましょう。

ヘルパーの役割

ヘルパーはホームヘルパーとも呼ばれており、正式名称は訪問介護員です。
ヘルパーの役割とは、介護保険法に基づいて訪問介護を行い、利用者が自立した生活を送れるように支援することとなります。

ヘルパーは高齢者や障がいのある人の自宅を訪問し、サービスを提供します。
また、利用者のみではなくご家族への精神的なケアも行い、ご家族に介護技術の指導をすることもあります。

ヘルパーは単独で訪問して業務を行うのが基本ですが、チームで働くこともあり、チーム内での連絡や調整を行うことも大事な役割の一つです。

ヘルパーの仕事

ヘルパーの仕事には、大きく分けて身体介護サービスと生活援助サービスがあります。
ここでは、ヘルパーの仕事を以下の4つに分けて詳しく見ていきましょう。

  • 身体の介助
  • 生活の支援
  • 通院の介助
  • その他の仕事

身体の介助

身体の介助は、食事や入浴、排泄、着替えなどのサポートです。
ヘルパーは利用者が在宅で基本的な生活を続けられるように手助けをします。
あくまで手助けなので、利用者が自分でできることは行いません。

ヘルパーは利用者の生活時間に合わせて対応しなければならないため、定期的な訪問だけではなく、呼ばれたら訪問する随時訪問を提供することもあります。
また、利用者の状況によっては、夜間に訪問サービスを提供するケースもあります。

生活の支援

生活の支援は、掃除や洗濯、調理、買い物などの支援や代行です。
基本的に、身体に直接関わる介助以外の身の回りのサポートを指します。

代行するといっても、なんでもやってあげれば良いというわけではありません。
あくまで、利用者ができることは自分でやってもらい、難しいことのみのサポートを行うのが基本です。

通院の介助

ヘルパーは利用者が病院へ行く際の介助も行います。
具体的には、病院へ連れていき、歩行や車椅子などでの移動を援助し、また受診の手続きなどもサポートします。

病院の送迎手段は介護タクシー、公共交通機関、徒歩などさまざまです。
通院介助の際には、ほかの場所への寄り道は認められていないので注意が必要です。

その他の仕事

ヘルパーにはほかにも、利用者やご家族への相談・助言といった仕事もあります。
利用者だけではなく、ご家族からの介護や日常生活に関する悩みにも対応し、ときには指導を行います。

利用者が自立するためのものなので、利用者に関係のない話やプライベートな悩みには対応しません。

また、ヘルパーにはやってはいけないこともあります。
例えば、ケアプランに基づかない介護保険サービス以外の仕事などが、これに当てはまります。
利用者が使っていない部屋の掃除やご家族の衣類の洗濯など、利用者の支援に関わらないことや、最低限の日常生活に必要ないことは行えません。

勤務形態

ヘルパーの勤務先はさまざまあり、勤務形態も多種多様です。
日勤だけではなく、早朝や夜間、深夜に働くこともあるため、シフト制になっていることが多い傾向にあります。
また、利用者の生活に合わせて支援を行うため、24時間体制の職場もあります。

さらに、正社員以外のパート・アルバイトが多く、日数や時間を調整しながら働く短時間勤務の人も少なくありません。

多種多様な勤務形態だからこそ、自分自身でどのように働きたいかを考える必要があるでしょう。

職場

ヘルパーの勤務先は各種ありますが、介護保険制度や障害者総合支援法の指定訪問介護事業所に雇用されるのが一般的です。
勤務先としては社会福祉協議会や社会福祉法人、営利法人、医療法人、NPOなどが当てはまります。

雇用方法は直接雇用以外に、登録ヘルパー、派遣ヘルパーといった形態もあります。
直接雇用は職場に就職する方法です。
登録ヘルパーは事業所に登録後、勤務日を相談し、調整しながら働きます。
派遣ヘルパーは派遣会社に登録し、紹介された派遣先で働くスタイルです。

このように、一言でヘルパーといっても、職場や雇用形態はさまざまといえます。

給与

厚生労働省令和3年賃金構造基本統計調査によると、ヘルパーの平均年収は364.1万円でした。
また、平均月収は22.3万円になっています。

前述したようにヘルパーには短時間労働者や非常勤職員も多くいるため、正社員のみの平均年収はもう少し高くなる可能性があります。

ヘルパーの給与について詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

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ヘルパーのスケジュール例

具体的なヘルパーの1日を知りたい人もいるでしょう。
ここでは、スケジュール例を2つ紹介します。

まずは1日に1軒の家を訪問し、終日介助サービスを提供する場合のスケジュール例です。

8:30 出勤
9:00 訪問先に移動
サービス内容を利用者やご家族に説明し、準備を開始
9:15 サービス開始。随時排泄介助など
10:00 着替え介助や生活介助など
11:00 お昼休憩
12:00 食事介助
14:00 片付けと服薬介助
15:00 入浴介助
16:30 介助サービス終了
17:00 事務所に戻り、介護記録を作成

次に、短時間の訪問を何件も行うケースでのスケジュール例を紹介します。
こうしたケースでは移動時間も計算しながら、1日の予定を組み立てなければなりません。

10:00 <1件目>デイサービスへの送り出し準備と介助
11:00 事務所へ戻り、サービスの報告
11:30 <2件目>昼食準備と食事・水分補給・服薬の介助
12:15 休憩(1時間)
13:30 <3件目>入浴介助
16:30 <4件目>排泄介助
17:00 事務所に戻り、介護記録を作成

ヘルパーに必要な資格

ヘルパーに必要な資格

ヘルパーになるには、必ず介護職員初任者研修課程を修了しなければなりません。
介護職員初任者研修は厚生労働省が指針を設定しており、各都道府県が指定した養成機関で実施されます。

以前はホームヘルパー2級と呼ばれていましたが、2013年に介護資格制度の見直しが行われ、現在の形に変更されました。
ただし、すでにホームヘルパー2級を取得している場合は、研修を受け直す必要はありません。

ヘルパー2級について詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

ヘルパーのやりがい・魅力

最後に、ヘルパーのやりがいや魅力として、以下の2つを紹介します。

  • 個別ケアができる
  • 柔軟なシフトが可能

個別ケアができる

施設で働く介護職員は、複数人で大勢の要介護者をケアしますが、ヘルパーは一人で利用者の自宅を訪問し、マンツーマンでケアをするのが基本です。
そのため、利用者としっかりと向き合ってサポートできるのがヘルパーの魅力といえます。

ケアプランがあるとはいえ、お世話をするときには適宜自分で考えて行動できるため、利用者に喜ばれたときに感じるやりがいもひとしおです。

施設で介護職として働く場合は上司の指示やルールに従う必要があり、自分の思うようなケアができない場合もあるでしょう。
一人ひとりに自分の納得できるサービスを提供したい人にとっては、個別ケアができるヘルパーはやりがいを多く感じられる仕事といえます。

柔軟なシフトが可能

医療系や介護系の仕事は相手の状況に合わせて動かなければならないことが多いものですが、そのなかでもヘルパーは自分のペースで仕事をしやすいのも特徴です。

原則シフト制なので、家事や育児で忙しい人や複業として働きたい人にも向いています。
ライフワークバランスを大切にできるところに魅力を感じている人もいます。

働く時間を都度相談しながら決めたい場合は、直接雇用ではなく、登録ヘルパーや派遣ヘルパーとして働くのも一つの方法でしょう。

もちろん、利用者に迷惑がかからないように働くのが基本なので、たとえシフト制であっても、利用者の希望に合わせてしっかりと調整することが必要です。

ヘルパーの仕事内容や働き方を理解して、めざす職業の参考にしよう

ヘルパーは高齢者や障がい者が自立して生活が送れるようにサポートをする仕事です。
自宅を直接訪問して支援をするため、マンツーマンで利用者としっかり向き合いながら働くことができます。

この記事では、ヘルパーの役割や仕事内容、勤務形態、必要な資格、スケジュール例、やりがい・魅力など、さまざまな側面からヘルパーについて紹介しました。
ヘルパーの仕事に興味のある方は、仕事内容や働き方を理解して、ぜひヘルパーをめざしてみてはいかがでしょうか。

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執筆者について

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