
柔道整復師は、国家資格を取得することで、接骨院や整骨院で働くことができたり、独立開業したりすることも可能です。
国家資格を取得するためには、まず受験資格を得る必要があります。
国家試験の受験資格を得るための条件や、具体的なステップについて詳しく解説していきます。
目次
柔道整復師国家試験の受験資格
柔道整復師の国家資格を取得するためには、まず受験資格を得る必要があります。
ここでは、受験資格の具体的な内容について見ていきましょう。
学校教育法第90条第1項に基づき大学に入学できる者
柔道整復師国家試験の受験資格として、まずは学校教育法第90条第1項に基づき、大学に入学できる者という条件があります。
つまり、通常の教育課程12年を修了した人や高校を卒業した人、高等学校卒業程度認定試験に合格した人のことを指しています。基本的には一般的な大学への入学資格を持つ人を指しているといえるでしょう。
その理由は、3年以上の柔道整復師養成施設に通う必要が生じるためです。
3年以上柔道整復師養成施設に通った人
次に、3年以上文部科学大臣の指定した学校または都道府県知事の指定した柔道整復師養成施設において、柔道整復師となるのに必要な知識および技能を修得した者という条件があります。
高校卒業後に3年以上養成施設で学ぶことが必須条件となっているのです。
社会人で柔道整復師をめざす方は夜間部がおすすめ
社会人から柔道整復師をめざす場合、夜間部のある専門学校がおすすめです。
柔道整復師の資格は通信では取得できないため、すき間時間を活用したいと考える人にとっては、夜間の課程がある専門学校がおすすめといえるでしょう。
仕事をしながら学べる環境が整っているため、社会人の方も学びやすいのが特徴です。
柔道整復師になるための具体的なステップ
ここからは、柔道整復師になるための具体的なステップについて見ていきます。
順を追って説明していきましょう。
- 高校卒業後、柔道整復師養成施設に入学
- 柔道整復師国家試験受験手続きを行う
- 柔道整復師国家試験を受験する
- 柔道整復師免許を取得
- 就職、開業
高校卒業後、柔道整復師養成施設に入学
高校を卒業したあと、柔道整復師養成施設に入学します。
柔道整復師養成施設として認定されている専門学校、短大、大学で3年以上の学習が必要であり、99単位以上(2,750時間以上)を取得する必要があります。
h3>柔道整復師国家試験受験<手続きを行う
柔道整復師養成施設での課程を修め卒業、または卒業見込みの方は国家試験を受験する準備を行います。
願書に、写真、修業証明書もしくは修業見込証明書、卒業証明書もしくは卒業見込証明書を添えて提出します。
また、受験手数料として23,900円を公益財団法人柔道整復研修試験財団が指定する銀行または郵便局の口座に振り込むことで、受験票が発行されます。
必要書類を揃えて期日までに手続きを行うことが重要です。
柔道整復師国家試験を受験する
必修問題80%かつ各試験科目別問題60%が最低合格ラインとなります。
国家試験の合格率は毎年60%内に留まる程度であり、容易に合格できるとはいえません。
きちんと対策する必要があるでしょう。
数年分の過去問を解き、しっかりと受験対策に取り組むことが求められます。
柔道整復師免許を取得
試験の合格者は、厚生労働省ホームページの資格・試験情報のページおよび公益財団法人柔道整復研修試験財団ホームページに、受験地および受験番号を掲載することで発表されます。
合格発表日には忘れずに確認をしましょう。
国家試験合格後に柔道整復師名簿の登録申請をして登録されると、柔道整復師免許(厚生労働大臣免許)が取得できます。
公益財団法人柔道整復研修試験財団より柔道整復師免許証明書が交付されるので、大切に保管しておきましょう。
就職、開業
国家試験に合格することができたら、自分がどうなりたいのか、どう成長したいのかを考え就職先を決めます。
病院や接骨院への就職や、独立開業など選択肢はさまざまです。
いずれの進路をとったとしても、一般社団法人日本柔道整復接骨医学会などの開催する学会などに参加して知識・技術の研鑽を積むことが大切です。
特に独立開業にあたっては、接骨院などで十分な経験を積むべきでしょう。
独立も夢ではない柔道整復師をめざすためまずは受験資格を得よう
柔道整復師は、国家資格を取得すれば病院や接骨院で働くことができ、将来的には独立開業も可能な夢のある職業です。
受験資格を得るためには、高校卒業後に3年以上柔道整復師養成施設で学ぶ必要があります。
国家試験合格のためにはしっかりと対策を行い、合格後は自分のめざすキャリアに向けて研鑽を積んでいきましょう。