
医療事務への就職・転職時に作成する履歴書では、写真や必要項目がきちんと埋められているか、志望動機が具体的かといったことだけでなく、保有資格も重要視されます。
医療事務の資格取得は、専門スキルの証明として転職や就職に有利になるだけでなく、意欲がある人物だという裏付けにもなるでしょう。
しかし、医療事務の資格は多岐にわたり、どのように履歴書に記載するべきか迷うこともあるかもしれません。
本記事では、医療事務資格の履歴書への書き方や、資格を効果的にアピールするための自己PRの例文を紹介します。
目次
医療事務資格の履歴書への書き方
医療事務の資格には似たような名称が多く存在しており、履歴書の作成時は正式名称を正確に表記することが大切です。
また、資格によって試験の主催団体が異なるため、あわせて確認しておきましょう。
以下は、医療事務資格の正式名称の一覧です。
自身が保有する資格を確認し、履歴書にはそのまま記載するようにしてください。
主催団体 | 資格の正式名称 |
公益財団法人 日本医療保険事務協会 | 診療報酬請求事務能力認定試験 |
全国医療福祉教育協会 | 医科2級医療事務実務能力認定試験 |
2級医療秘書実務能力認定試験 | |
医療事務OA実務能力認定試験 | |
電子カルテオペレーション実務能力認定試験 | |
医師事務作業補助者実務能力認定試験 | |
医療事務認定実務者(R)試験 | |
調剤事務認定実務者(R)試験 | |
看護助手認定実務者試験 | |
医療保険学院 | 医療保険調剤報酬事務士 |
JSMA技能認定振興協会 | 医科医療事務管理士(R)技能認定試験 |
医療事務技能認定試験 | |
医師事務作業補助者(ドクターズオフィスワークアシスト(R)) | |
在宅診療報酬事務管理士(R)技能認定試験 | |
労災事務管理士(R)技能認定試験 | |
ホスピタルコンシェルジュ(R)検定試験 | |
DPC/PDPS初級検定試験 | |
労災事務管理士(R)技能認定試験 | |
日本医療事務協会 | 医療事務検定試験 |
医事コンピュータ能力技能検定試験 | |
レセプト点検業務技能検定試験 | |
特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会 | 医師事務作業補助業務実務能力認定試験 |
医療情報実務能力検定試験 1級・2級 | |
医療秘書情報実務能力検定試験 1級・2級 | |
一般社団法人 医療秘書教育全国協議会 | 医療秘書技能検定試験 1級・準1級・2級・3級 |
医事コンピュータ技能検定試験 準1級・2級・3級 | |
電子カルテ実技検定試験 |
医療事務の資格を履歴書に書く際のポイント
医療事務の資格を履歴書に記載する際は、以下4つのポイントに留意してください。
- 資格名は正式名称と主催団体を記載する
- 資格を複数保有している場合は、医療事務資格を優先して記載する
- 取得順に時系列で記載する
- 年月日の表記を和暦または西暦で統一する
医療系の資格名は似通ったものが多く、混同してしまうことがあります。
資格の正式名称と主催団体を記載しておくと、読み手である採用担当者が理解しやすいでしょう。
また、複数の資格を持っている場合は医療事務資格を優先し、取得した順に記載してください。
資格取得年月日の表記は、学歴・職歴欄と同様に和暦か西暦のいずれかに統一しましょう。
これらのポイントをおさえて作成された履歴書は、スムーズに情報を把握でき、採用担当者に好印象を与えやすくなります。
医療事務資格を履歴書に記載するメリット
医療事務の資格を履歴書に記載することには、以下のようなメリットがあります。
- スキルや知識を証明できる
- 転職や就職に有利になる
- 意欲の裏付けになる
医療事務資格の保有は、知識やスキルの証明となります。
資格の記載により、客観的な視点から専門知識をアピールでき、転職や就職に有利になる可能性があるでしょう。
また、医療事務の仕事に意欲があることが応募先に伝わりやすくなります。
特に未経験で医療事務にチャレンジする場合、努力する姿勢や仕事への本気度を示すことが重要です。
経験不足をカバーし、真剣な姿勢をアピールする手段として資格を記載すると、採用担当者にプラスの印象を与えやすくなるでしょう。
【例文あり】医療事務資格を履歴書でアピールする方法
医療事務の未経験者は、仕事への適性や本気度をアピールするために資格を活用できます。
経験者であれば、入職後に活かせるスキルや今までの実績に資格を絡めると良いでしょう。
以下の例文を参考に、自分の魅力を最大限に引き出した自己PRを考えてみてください。
【未経験者】医療事務への適性や本気度をアピールする
医療事務未経験者は、自己PR文で業務に求められる具体的なスキルを示すことで、適性と本気度をアピールしましょう。
医療事務に活かせる主なスキルとして、次のようなものがあります。
- コミュニケーションスキル
- パソコンスキル
- 臨機応変な対応力
- 事務処理の正確さ・スピード
これらの自分の強みを資格と絡めるとともに、仕事への熱意も伝えましょう。
医療事務未経験者の自己PR例文は、以下のとおりです。
前職では事務職として、ミスなく迅速な作業で納期を守ることを意識し、業務に取り組んでまいりました。
上司からは、「正確な仕事ぶりで安心できる」と評価された経験があります。
また、昨年には●●技能検定試験の資格を取得しました。
前職で身につけた正確かつ迅速な事務処理スキルと、保有資格を活かし、貴院の医療事務として患者さんやスタッフの方々に信頼される存在になりたいです。
【経験者】スキルや実績をアピールする
医療事務経験者は、具体的な数値やエピソードなどを交えながらスキルと実績をアピールしましょう。
医療事務の採用では、即戦力となりうるかどうかが評価されることも珍しくないため、在職中に任されていた業務内容を可能な範囲で伝えてみてください。
医療事務経験者の自己PR例文は、以下のとおりです。
月間数百件のレセプトを処理するなかで身につけた、迅速かつ効率的な事務処理能力には自信があります。
診療報酬請求業務では、最新の診療報酬制度に関する知識を常にアップデートするよう、積極的に情報収集に取り組んでおりました。
また、自身のスキルに磨きをかけるため、昨年には○○実務能力認定試験を取得し、現在は△△検定試験に向けて勉強中です。
今後もさまざまな知識を深めながら、貴院の発展に貢献したいと考えております。
医療事務資格の正式名称を履歴書に記載しイメージアップを
医療事務の資格を履歴書に書く際は、主催団体と正式名称を正しく記載しましょう。
このとき取得した順に資格を記載しますが、年月日の表記は西暦または和暦のどちらかに統一する必要があります。
医療事務未経験であれば、保有資格に絡めて求められるスキルや医療事務の適性、仕事への熱意を自己PRするのがおすすめです。
経験者の方は、実績や経験を具体的な数字とともに提示し、即戦力としての実力を強調すると効果的でしょう。
どちらのケースにおいても履歴書の誤字脱字には特に気を配り、採用担当者が理解しやすい履歴書の作成をめざしてください。