医療事務は、未経験や無資格でもめざせる職種です。
ただし、資格なしや未経験でも応募可能な求人には多くの求職者が殺到することが予想され、競争率は高いでしょう。
多くの志望者の中から採用を得るためには、志望動機を適切に書くことが大切です。
この記事では、医療事務の未経験・無資格者が志望動機を書くポイントを、例文付きで解説します。
経験者向けの志望動機は、下記の記事を参考にしてください。
目次
【未経験・無資格】医療事務の志望動機の例文
未経験・無資格者向けの具体的な志望動機の書き方を、パターン別に例文付きで紹介します。
未経験で転職の場合
すでに社会人経験があり、未経験の医療事務に転職する場合は、自分の職務経験がどのように活かせるのかをアピールしましょう。
また、活かせるスキルだけでなく、今後の成長意欲も感じさせられるとさらに印象が良くなります。
例文
前職では3年間、医薬品関連の営業職として働いてきました。
人々の生活を支える医薬品販売に誇りを持って働いていましたが、より医療の現場に近い環境で働きたいと考え、医療事務を志望しました。
前職の医薬品営業では、顧客とのコミュニケーションを大切にするとともに、見積書の作成などを通してパソコンスキルも身についております。
貴院は地域とのコミュニケーションを大切にし、地域医療の中心として責任のある病院運営を心がけていると聞いております。
私が今まで培ってきたこれらのスキルを活かして、貴院の誇り高い理念に役立てたいと考え志望しました。
現在は、採用時により戦力になれるよう、「診療報酬請求事務能力認定試験 」を勉強しております。
多くの知識を吸収して、末永く働き続けたいと考えております。
【ポイント:活かせるスキルを伝えて戦力になれることをアピール】
たとえ未経験・無資格であっても、これまでの経験や培ったスキルから、医療事務の仕事に活かせる内容を書くことが大切です。
たとえば、医療事務では、以下のようなスキルがあれば活かすことができるでしょう。
- パソコンスキル
- 接客スキル・コミュニケーションスキル
また、上記のようなスキルがなくても、医療事務において自身の経験やスキルがどのように役立つのかをアピールできれば、戦力になる人材と思ってもらえる可能性もあります。
新卒の場合
新卒で医療事務をめざす場合は、学生時代の経験を医療事務と関連付けてアピールするのがおすすめです。
また、新卒はポテンシャル採用となるので、やる気や熱意を感じられる「医療事務でなければならないエピソード」があると良いでしょう。
例文
私が医療事務を志したきっかけは、大学2年生の頃に祖父の病院に付き添ったことです。祖父は長年病気を患っており、体調が優れない日が多くありましたが、病院に行った日はなぜかいつもより元気なことが多く、不思議に思っていました。
ある日、家族にどうしても祖父の病院に付き添えない事情があり、私が代わりに付き添いに行ったところ、医療事務の方がとても素敵な笑顔で丁寧な対応をされていました。
病院帰りのタクシーのなかで、祖父が「あの人の笑顔を見ると心から元気になる」とうれしそうに話すのを見て、医療に貢献できるのは医師や看護師だけではないと強く感じたのです。
私はこの経験から、医療事務の立場で地域医療に貢献し、受付から地域の笑顔と健康に寄与したいと考え、志望いたしました。
【ポイント:エピソードを盛り込むことで根拠が生まれる】
医療事務でなければいけないエピソードがあることで、医療事務をめざす理由に根拠が生まれ、採用担当者からも納得してもらいやすくなります。
「病気で気持ちがふさぎ込んでいる際に、医療事務の方から笑顔で接してもらえて気が楽になった」というような、憧れるきっかけとなったエピソードなどがあれば盛り込みましょう。
パート・アルバイトの場合
パート・アルバイトの場合は、長期的に安定して働けることやキャリアアップへの意欲を伝えられると好印象です。
また、正社員ではない理由を明確に答えられることも大切です。
例文
私は、前職は一般事務として働いていましたが、出産を機に退職しました。
現在は子どもも小学校に入り、日中に時間がとれるようになったため、復職をめざしております。
前職の事務としてのスキルを活かしつつ、より人々の支えになる仕事がしたいと考え、医療事務を志望しました。
子どもがまだ小学校低学年ということもあり、時間の融通が利くパート・アルバイトでの応募ではありますが、将来的には正社員として活躍したいと考えています。
まずはパート・アルバイトとして経験を積ませていただき、地域社会に貢献できる人材に成長したいと思っております。
【ポイント:パート・アルバイトを希望する理由をきちんと伝え、前向きであることをアピール】
長期的なキャリアプランを明確にすることは大切です。
将来的にどのような人材になりたいのかが明確になっていれば、多少の困難や課題があっても前向きに成長していける人間であると思ってもらえます。
早期退職の可能性が低い人材ととらえてもらいやすくなるので、採用の確率も高まるでしょう。
その他、志望動機に応募先の経営理念や方針、注力している診療科に関する視点を盛り込むのもポイントです。
運営理念に共感している人材であれば、院内の雰囲気にも慣れやすいと受け止めてもらえる可能性も高まります。
事前にホームページなどから運営理念を調べておき、その理念に見合う人材であることをアピールしましょう。
外科や内科・小児科など診療科が分かれている場合は、該当する診療科でなければならない理由にも触れるのがおすすめです。
応募先への理解があることをアピールでき、さらに説得力が増します。
医療事務は志望動機を適切に書ければ未経験や無資格でもめざせる
今回は、医療事務が未経験、無資格である場合の、志望動機の書き方を紹介しました。
志望動機を明確にしてアピールできれば、たとえ経験や資格がなくても採用される可能性があります。
前職で身につけた活かせるスキルや、医療事務でなければならないエピソードを盛り込み、アピールするようにしましょう。