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【助産師の1日】仕事内容やスケジュールを解説

妊娠・出産を安心して迎えられるよう、さまざまな面で手厚くサポートしてくれる助産師。
昭和23年7月30日に制定された保健師助産師看護師法の第3条では、助産師を次のように定めています。

「助産師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう。

引用元:・保健師助産師看護師法(◆昭和23年07月30日法律第203号)

つまり、妊娠・出産だけではなく、産後のケアや新生児を育てるための手助けまで、幅広く行うのが助産師の仕事です

では、助産師は具体的にどのような業務にたずさわり、1日を過ごしているのでしょうか。
助産師の仕事内容や1日のスケジュールを、就業先別にくわしく解説します。

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【場所別】助産師の1日の流れ

【場所別】助産師 の1日の流れ

助産師の仕事は、大きく分けると次のような内容になります。

  • 出産を介助する
  • 妊産婦の相談を受ける
  • 新生児のケア・育児指導を行う
  • 不妊相談を受ける
  • 思春期・更年期の相談を受ける

ただし、これらの仕事はすべての医療施設で行われるわけではないため、就業する医療機関によって1日の流れは変わります。
助産師の1日のスケジュールはどのような流れになっているのか、就業施設ごとにご紹介しましょう。

総合病院

総合病院では産婦人科に携わる人数が多く、仕事が細分化されているという特徴があります。
さらに、妊娠合併症や妊娠高血圧症候群など、リスクを抱える妊婦さんの対応も行うため、申し送りの時間を重要視し、引き継ぎに漏れがないよう気を配らなければなりません。

総合病院で働く助産師の1日のスケジュール例は次のとおりです。

時刻 業務内容
8:30〜12:30 夜勤からの引き継ぎを受けたあと、1日のスケジュールを確認。外来の妊婦の診察。病棟を担当する人は、入院中の妊婦・母子のケア。
12:30〜13:30 昼休憩
13:30〜16:30 入院中の母子の産後ケアや介助・出産業務・入院受け入れ業務など。
16:30〜17:00 その日にあったことを記録し、次の人に申し送りをして引き継ぎを行う。17:00以降に退勤。

参照:助産師の仕事内容を徹底解説!経験者が語るやりがいや1日のスケジュール

診療所

診療所は、その地域に住む人の健康を身近に支える医療施設です。
入院設備を持っていない診療所もあるため、助産師が必ずしも出産介助を行うとは限りません。

その際、助産師は患者さんとのコミュニケーションを密にとれるため、不安を抱えた妊産婦の相談にのったり、新生児の育児にアドバイスするなどの役割を果たします。
診療所で働く助産師の1日のスケジュール例は以下のとおりです。

時刻 業務内容
9:00〜12:00 1日のスケジュールを確認したあと、外来で妊婦の診察補助。必要があれば入院患者を受け入れ、出産前業務として沐浴指導・授乳指導なども行う。
12:00〜13:00 昼休憩
13:00〜16:30 授乳介助・母親学級の開催など、妊産婦のケアをする。夜間診療や入院・出産に対応している診療所なら、その準備も行う。
16:30〜17:00 その日にあったことを記録し、次の人に申し送りをして業務を引き継ぐ。残務処理が終わり次第、17:00以降に退勤。

参照:助産師の仕事内容を徹底解説!経験者が語るやりがいや1日のスケジュール

助産院

助産院は、正常な経過にある母子を対象に、検診・分娩を行う医療施設です。
出産時はもちろん、産前・産後のケアから育児指導に至るまで、継続的なケアを行うのが特徴です。

助産師が自ら助産院を開業することもあり、助産院によって1日のスケジュールが大きく異なるケースも少なくありません。
助産院で働く助産師の平均的なスケジュールは以下のようになっていますので、よりくわしい業務内容を知りたい場合は、直接就業を希望する助産院へ問い合わせてみましょう。

時刻 業務内容
8:30〜13:00 1日のスケジュールを確認したあと、外来で妊婦の健診。入院中の妊婦・母子のケア。
13:00〜14:00 昼休憩
14:00〜16:00 マタニティクラスの体操や母親・父親教室の指導、入院中の妊婦・母子のケア。
16:00〜17:00 その日にあったことを記録し、次の人に申し送りをして業務を引き継ぐ。17:00以降に退勤。

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【状況別】助産師の1日の業務内容

【状況別】助産師の1日の業務内容

助産師の1日のスケジュールは、次のような状況によっても業務の内容が変わってきます。

  • 妊婦の出産前
  • 妊婦の出産時
  • 産婦の出産後

助産師は、妊婦やお腹の赤ちゃんに関わる大切な役割を持っています。
そのため、状況に応じて必要な業務を行わなければなりません。
助産師の1日の業務内容を、状況別に解説します。

出産前

出産前の妊婦は、新しい命を宿していることにうれしさを覚えつつも、さまざまな変化に戸惑いや不安を抱えています。
誰かに話したい気持ちがあっても、相談できずに深く悩み込んでしまうと、体調を崩し出産に影響が出ることもあり得ます。

このように不安を抱えた出産前の妊婦に対し、相談を受けて不安を取り除くのも助産師の大切な仕事です。
「助産師さんに話せる」という安心感は、出産前の妊婦の心を軽くしてくれることでしょう。

出産時

助産師は、妊娠中に異常がみられず、正常な状態での出産のみ介助が許されています。
もし出産前に異常がみられたり、出産時に手術が必要な状態になったりした場合、すみやかに医師と連携し、母子の命を守らなければなりません。

たとえ出産直前まで異常がみられなかったとしても、出産時に何かしらの要因で母子が危険におちいる可能性もあります。
出産の介助をしつつ、少しでも異常がみられたらすぐに適切な判断を下し、安全な状態で出産が終わるように手助けをするのも、助産師の大切な仕事です。

出産後

助産師は、出産後もお母さんと赤ちゃんに寄り添い、必要に応じたケアを行っています。
産褥期を過ごすお母さんの様子をみたり、赤ちゃんの成長具合を確認したりするのも、助産師には欠かせない仕事です。

さらに、育児に慣れず不安を抱えるお母さんの相談を受けたり、育児に関するアドバイスを行うなど、助産師は出産後も手厚くサポートします。
核家族が増えてきた現代、出産後まで親身に携わってくれる助産師の存在は、多くの妊婦・産婦の心のよりどころとなるでしょう。

どのような人が助産師に向いているのか知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

1日の流れや業務内容を理解して働くイメージを明確に

助産師の仕事は、就業先や状況によって、1日の流れや業務内容が変わってきます。
基本となる1日の流れをあらかじめ頭に入れつつ、具体的な業務内容を理解したうえで、働くイメージを明確にしなければなりません。

助産師は、妊婦のケアや出産の介助だけではなく、産後のお母さんや赤ちゃんにまで深く関わります。
実際の業務内容をイメージしつつ、目標を明確にして助産師をめざしましょう。

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執筆者について

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