小児プライマリケア認定看護師に興味があるけど、実際にどのような仕事をしているのか、役割について詳しく知りたい方に向けて、具体的な仕事内容や役割、なる方法を紹介しています。
小児看護分野に興味がある方や極めたい方、スキルアップを考えている方は参考にしてください。
目次
小児プライマリケア認定看護師とは？
小児プライマリケア認定看護師とは、2021年5月に認定開始された資格です。
乳児～小児期の疾患を持つ子どもや、そのご家族など子どもの周りの方に対して身体的、精神的、社会的に支援し対応する役割を担っています。
以前は小児救急看護認定看護師という名称でしたが、制度の改訂により特定行為研修も含まれることとなったため、小児プライマリケア認定看護師に変更となりました。
小児プライマリケア認定看護師の役割
小児プライマリケア認定看護師の役割は、大きく分けて次の4つです。
- 身体機能障害を持つ子どもとそのご家族・集団に対して専門的知識やアセスメント能力、熟練した技術を活用して迅速に質の高い看護を提供する
- 看護職への指導・相談・支援を担当する
- 多職種と連携して質の高いチーム医療を提供する
- 不適切な養育や虐待を予防するとともに、早期発見、適切な援助、対策を行う
小児プライマリケア認定看護師は、専門的知識・技術を活かし疾患を持つ子どもの看護を行うことだけでなく、子どもの成長発達や家庭状況なども観察し、家庭内の変化やトラブルにいち早く気付き支援・指導をしていく役割も担っています。
また、看護師間での相談や指導はもちろん、多職種と連携しキーパーソンとしての役割も果たす重要な仕事です。
小児プライマリケア認定看護師が活躍できる場所
小児プライマリケア認定看護師が活躍できる場所は、病院のなかでも一般病棟や小児科病棟、小児科を専門とした医療機関が主です。
近年病院以外でも、訪問看護ステーションやクリニック、障がい者向けの施設などで働く認定看護師も増えてきています。
小児プライマリケア認定看護師の仕事内容
認定看護師の中心となる知識・技術は、以下の6つです。
- 急変や発達によるリスクを予測しながら重症化を予防する
- 重症度・緊急度、感染管理、虐待リスクなどさまざまな視点からトリアージを行う
- 人工呼吸器や胃瘻造設後などで医療的ケアが日常的に必要な子どもへのケアや調整を行う
- 家庭看護力・育児力向上のためのホームケア指導ができる
- 不適切な養育や虐待などの早期発見、事故防止ができる
- 気管カニューレの交換を行える、カニューレの状態を病態判断できる
これらの知識・技術を駆使しながら、働く場所に応じて業務を行います。
小児プライマリケア認定看護師になるには？
小児プライマリケア認定看護師になるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
また実務研修を受ける必要があるため、研修機関について紹介します。
認定看護師になるために満たすべき条件
まず、認定看護師教育機関へ入学する必要があります。
入学するために満たすべき条件は、以下の2つです。
- 日本国の看護師免許を持っている
- 免許取得後実務研修が通算5年以上、うち3年以上は認定看護分野の実務研修である
条件を満たしたあとは、認定看護師教育機関へ入学し800時間程度の認定看護師教育の修了が必要です。
そして、認定看護師認定審査を通過し、認定書の交付・登録という流れになります。
小児プライマリケア認定看護師になるための教育機関
小児プライマリケア認定看護師になるための実務研修を受けられる施設は2023年現在以下の1箇所のみで、定員は8名となっています。
- 神奈川県 済生会横浜市東部病院
小児プライマリケア認定看護師になるには専門的知識が必要
小児プライマリケア認定看護師になるには、3年以上の認定看護分野での実務経験を含む5年以上の実務経験と、認定看護師認定機関へ入学し実務研修を受け認定審査の通過が必要です。
認定看護師の役割は病気を持った子どもだけでなく、その周囲の人々や環境などさまざまな角度からの視点を持ち、実践・支援・相談を行っていく必要があります。
小児プライマリケア認定看護師の資格取得までは大変ですが、専門性を磨き証明するにはとっておきの資格です。
小児看護のスキルアップを考えている方は、検討しても良いでしょう。
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