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看護師の夜勤の勤務時間は何時から何時まで?メリットやデメリットも紹介

この記事の監修者
髙橋マキ
髙橋マキ
【資格】
看護師

【プロフィール】
正看護師歴27年。都内総合病院で脳外科・循環器内科・ICUなどの経験あり。出産や子育て・転居をきっかけにフルタイムからパート勤務へシフト。
訪問看護・クリニック勤務などを経て、現在は看護師パートの傍ら、在宅Webライターとして活動中。

看護師には、日勤と夜勤の働き方があります。
夜勤のなかにも2交代制と3交代制の勤務パターンがあり、2交代制の場合は16:30〜翌9:00の16時間勤務となるケースが一般的です。
実際に働き始めてギャップに悩まなくて済むよう、夜勤のメリット・デメリットをきちんと理解しておくことが大切です。

本記事では、看護師の夜勤の勤務時間とスケジュール例を紹介します。
自分のライフスタイルと夜勤を両立させられるか悩んでいる方は、参考にしてください。

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看護師の夜勤の勤務時間とスケジュール例

看護師の夜勤の勤務時間とスケジュール例

看護師の夜勤は、2交代制か3交代制があり、勤務時間や業務内容が異なります。
それぞれの勤務時間とスケジュール例を見てみましょう。

2交代制での夜勤の場合

2交代制とは1日の勤務を日勤・夜勤の2つに分けた体制で、勤務時間は、一般的に16:30~9:00(16時間勤務、2〜3時間休憩)です。

日本看護協会が2022年に発表した「病院看護・助産実態調査 報告書」によると、2交代制での夜勤の勤務時間が16時間以上となる病院は74%程度と大半を占め、16時間未満と答えたのは19%でした。

以下、2交代制での夜勤スケジュール例です。

16:00 出勤、担当する患者さんの情報収集、カルテ確認など
16:30 日勤の看護師から引き継ぎ 、カンファレンス担当をする患者さんへの挨拶
17:00 検温が必要な患者さんの健康状態測定、血糖測定、食前薬投与など
18:00 夕食の配膳・下膳、食事の介助 、配薬 、口腔ケア
19:00 病棟の見回り、健康状態測定、点滴・チューブ・ガーゼの交換、排泄介助など
20:00 交代で食事休憩 、眠前薬投与、血糖測定など
21:00~6:00 消灯、病棟の見回り、点滴交換、排泄介助、体位交換、看護記録、仮眠休憩など
5:30 採血や採尿など
6:00 点灯、健康状態測定、洗面や排泄の介助など
7:00 看護記録、血糖測定、食前薬投与など
8:00 朝食の配膳・下膳、食事の介助、配薬、口腔ケア、排泄介助など
9:00 日勤の看護師への引き継ぎ 、勤務終了

夜勤は看護師の人数が比較的少ないため、患者さんの容態急変や救急搬送などがあると、休憩時間がずれたり、仮眠が取れなかったりする場合があります。

3交代制での準夜勤の場合

3交代制とは、日勤・準夜勤・深夜勤に分けて勤務を行う体制のことです。
準夜勤の勤務時間は、一般的に16:00~0:30(8時間勤務)となっています。
準夜勤を行う回数は月に5~7回程度で、引き継ぎの時間を考えると実際には8〜9時間程度の勤務となるケースがあります。

夕方から深夜までの勤務を担うため、2交代制での夜勤に比べて拘束時間が短いのが特徴です。
日本看護協会の調査によると、変則を含む3交代制での夜勤を採用している施設は31%という結果でした。

以下、準夜勤のスケジュール例です。

16:00 勤務開始、担当する患者さんの情報収集、日勤の看護師から引き継ぎ
17:00 夕食薬・点滴の準備、健康状態測定、血糖測定、食前薬投与、排泄介助など
18:00 夕食の配膳・下膳、食事の介助、配薬、口腔ケア、など
19:00 交代で食事休憩
20:00 病棟の見回り、健康状態測定、排泄介助、眠前薬投与、血糖測定、ナースコール対応など
21:00 消灯 、看護記録
22:00 点滴交換、病棟の見回りなど
24:00 深夜勤の看護師へ引き継ぎ 、勤務終了

職場によっては、深夜勤を終えた日の夜、準夜勤のシフトが組まれるケースがあります。

3交代制での深夜勤の場合

3交代制での深夜勤の場合、勤務時間は一般的に24:00~8:30(8時間勤務)となります。
都心では、終電時間の前に深夜勤と準夜勤の引き継ぎが終わるよう、電車で通勤するスタッフへ配慮しているケースも珍しくありません。
準夜勤同様、2交代制より拘束時間が短いのが特徴です。

以下、深夜勤の勤務スケジュール例です。

24:00 勤務開始、情報収集、準夜勤の看護師から引き継ぎ
1:00 病棟の見回り、看護記録、排泄介助、点滴交換など
4:00 交代で休憩
5:00 病棟の見回り、採血・採尿、点滴準備など
6:00 点灯、健康状態測定、看護記録、点滴交換など
7:00 看護記録、血糖測定、食前薬投与、排泄ケアなど
8:00 朝食の配膳・下膳、食事介助 、配薬、口腔ケア
8:30 日勤の看護師へ引き継ぎ 、勤務終了

深夜勤では、患者さんがきちんと眠れているか、転倒事故などの異変がないか確認するため、病棟巡回を1〜2時間おきに行う必要があります。

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看護師の夜勤のメリット

看護師の夜勤のメリット

看護師が夜勤で働くメリットには、以下のようなものがあります。

  • 収入が高い
  • 対応力が身につく
  • 日中の時間が自由になる
  • 業務内容が比較的少ない

収入をアップさせたい方、日中の時間を有効活用したい方などにはおすすめの働き方といえるでしょう。

収入が高い

看護師が夜勤で働くメリットとしてまず挙げられるのが、日勤と比較して収入が高いことです。
病院・クリニックによっては、深夜割増賃金とは別で夜勤手当を定額支給していることも多くあります。

夜勤手当自体も年々増額傾向にあるため、高い給与水準を期待できるでしょう。
特に500床以上の大規模病院では、夜勤で働く看護師の待遇を見直し、手当増額や特別な加算制度を設けているケースがあります。

対応力が身につく

臨機応変に対応するスキルが身につくことも、看護師が夜勤で働くメリットです。
夜勤は日勤より看護師の配置人数が少なく、一人ひとりに緊急時の対応力が求められます。
いかに効率良く業務を進めるかも考えなければならないため、働くなかで看護師としての状況判断力やスキルを高められるでしょう。

日中の時間が自由になる

夜勤で働く看護師は、日中の時間が自由に使えることもメリットの一つです。
一般的に2交代制での夜勤は、翌日が休みになります。
休日であれば混雑している場所でも夜勤明けに行けるので、人混みでイライラしなくて済みます。
また、休日料金がかからないため、旅行やイベントなども行きやすくなるでしょう。

業務内容が比較的少ない

救急指定病院など緊急対応が必要な職場を除き、夜勤は業務内容が比較的絞られます。
日勤では、検査やオペ出し、入退院、部屋移動、多職種ミーティングなど、さまざまな業務を行わなければなりません。

一方で、夜勤は検査やオペ出し、部屋移動、ミーティングなどがないため、比較的落ち着いています。
ほとんどの患者さんは眠っていて病棟全体が静かなので、急変や緊急入院などがなければ、看護業務に専念できるでしょう。

看護師の夜勤のデメリット

看護師の夜勤のデメリット

看護師の夜勤はメリットがある一方で、いくつか注意点もあります。
実際に夜勤で働く前に、理解しておきたいデメリットを確認してみましょう。

生活のリズムが乱れやすい

看護師が夜勤で働くデメリットの一つは、生活リズムが乱れやすいことです。
昼夜逆転の生活によって、体調を崩しやすくなる可能性があります。

夜勤専属の場合は、「日中は眠って夜働く」というリズムに慣れるかもしれません。
しかし、日勤と夜勤を交互に行う勤務パターンの場合、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかず、自律神経が乱れやすくなります。
自律神経の乱れから、就業中に眠気を感じたり、帰宅してもなかなか寝付けなかったりするため、注意が必要です。

体に負担がかかる

夜勤では、本来なら眠っているはずの時間帯に働くため、体に負担がかかります。
これまで日勤で働いていた方は特に、慣れるまで苦労するかもしれません。

昼夜逆転の生活によって自律神経が乱れ、疲労がとれにくくなっている場合もあります。
自分なりの休息法を持っておく、睡眠の質を上げるグッズを活用してみるなど、体調管理も兼ねて体と向き合ってみましょう。

休みをまとめにくい

3交代制の夜勤で働く場合、まとまった休みをとりにくいケースがあります。
職場によりますが、シフトの組み方によっては準夜勤明けの当日に夜勤となる可能性もあるでしょう。

まとまった休みがとりにくければ、疲れを癒やすために連休がほしい方や、旅行が好きな方は働きづらさを感じるかもしれません。
夜勤をしつつプライベートも充実させたい方は、2交代制の職場を検討してみましょう。

患者さんの容態がわかりにくい

夜勤では、患者さんの容態を把握しにくいデメリットがあります。
特に夜勤専従は、日勤の看護師から引き継ぎがあるとはいえ、患者さんの日中の様子を直接確認できません。

また、患者さんが寝ている時間帯の勤務なので、コミュニケーションがとりづらくなります。
対策として、余裕がある日は早めに出勤し、日勤の看護師と情報交換を行ったり、患者さんとコミュニケーションを取ったりすると良いでしょう。

看護師で夜勤をするなら勤務時間やメリット・デメリットをおさえておこう

看護師の夜勤には2交代制と3交代制があり、それぞれ勤務時間などが異なります。
自分のライフスタイルをふまえたうえで、働き方を考えることが大切です。

看護師の夜勤は比較的収入が高く、日中に自由な時間を作れるといったメリットがあります。
その一方で、生活リズムが乱れて体に負担がかかるといったデメリットがあります。

職場探しの際は、勤務時間だけでなく勤務地・夜勤の配置人数などもしっかりチェックして、無理なく働ける環境を選びましょう。

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執筆者について

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