総合トップ 情報かる・ける職種・資格について薬剤師薬剤師が知識を深めるおすすめの勉強方法|効率よく進めるポイントも解説
情報 かる・ける

薬剤師が知識を深めるおすすめの勉強方法|効率よく進めるポイントも解説

「薬剤師のスキルアップのために勉強したいが、何から始めたら良いかわからない」
「あまり時間がないからできるだけ効率よく勉強したい」
などとお考えの薬剤師は、ぜひこの記事をお読みください。

職場や時代を問わず活躍できる薬剤師をめざすには、実際に薬剤師として職に就いてからも勉強を日々積み重ねることが大切です。
とはいえ、薬剤師の仕事や育児、家事など、多忙な毎日のなかで学生時代のようなハードな勉強をするのは難しいので、効率を意識しながら勉強するのが良いでしょう。

今回は現役薬剤師が知識をさらに増やすための勉強方法やおすすめのツール、効率よく勉強するためのテクニックなどを紹介します。
これから勉強をはじめ、より優れた薬剤師をめざそうという方は、ぜひ参考にしてください。

薬剤師の求人を探す

薬剤師になってから知識を増やすための勉強方法

薬剤師になってから知識を増やすための勉強方法

まずは、薬剤師が知識を増やすためのおすすめの勉強の仕方をいくつか紹介します。
手軽に実践しやすい勉強方法や勉強ツールを取りあげるので、スキルアップをめざしている方はぜひ積極的にお試しください。

薬剤師向けセミナーや勉強会へ参加する

まずは日本薬剤師研修センターや日本薬剤師会、薬事日報、その他企業・団体が開催しているセミナーや勉強会に参加するのがおすすめです。
医薬関連のセミナー・勉強会では、登壇者の声をリアルタイムで聞けますし、医薬品に関する最新の研究成果やデータなども知ることができます。

専門家に質問できる機会もあり、医薬に関心が高い参加者と交流し、情報交換・情報共有ができる場合もあります。

セミナーや勉強会への参加方法がわからない場合は、下表内の団体にアクセスしてみてください。

団体 備考
日本薬剤師研修センター ホームページにて、薬剤師の生涯学習に関連するセンター主催の研修(座学)やその他各種研修を紹介。「薬剤師生涯学習達成度確認試験」も実施。
日本薬剤師会 薬剤師関連の学術大会や研修会、国際会議などを実施。Web開催やオンデマンド配信の研修会もある。
薬事日報 ホームページにて、企業・団体が主催する医薬関連の研修会やセミナー、講演会、薬剤師認定制度認証機構 認証機関の生涯研修会などに関する情報を豊富に記載。

隙間時間を活用してWebサイトやアプリで勉強

隙間時間で薬剤師としてのスキルアップをめざす場合は、Webサイトやアプリを積極的に活用するのがおすすめです。
最近は薬剤師向けの良質なサイトやアプリもあり、通勤中や昼休みの時間などを利用して効率よく知識を吸収できます。

診療ガイドラインで勉強する

診療ガイドラインとは、それぞれの疾患についての診断や治療に関する基準を医学的根拠をもとに記した文書のことです。

診療ガイドラインは、医療従事者が医療現場で適切な判断を下すために役立てられ、医師や看護師はもちろん、薬剤師にとっても重要な意義を持ちます。
各種の診断ガイドラインを読み込み、患者さんの疾患について深く理解することで、患者さんに合った投薬が行われているか確かめつつ、適切な与薬を行うことにつながります。

なお、診療ガイドラインは、厚生労働省委託事業である「Mindsガイドラインライブラリ」などから検索が可能です。
インターネットで閲覧できるPDF形式の診療ガイドラインもありますので、ぜひ積極的に目を通しておきましょう。

書籍・参考書から体系的に学ぶ

定番の方法ですが、書籍や参考書を使って勉強するのももちろんおすすめです。
本では必要な知識を体系的に学習でき、あとから読み返したり、現場で資料として活用したりもできます。

疾患や服薬指導、薬歴の書き方、OTC医薬品の比較など、薬剤師向けにはさまざまな本が出版されているため、ご自身の興味や関心に合ったものを選んでみてください。

何から読んだら良いのかわからないという方は、以下におすすめの本を簡単にまとめたので、これらから選んでみるのも良いでしょう。

表題(作者) 特長
薬局で使える実践薬学(著:山本雄一郎) 薬学部で学ぶ内容を実際の業務にどう役立てるのかについて、対話形式でわかりやすく学べる
誰も教えてくれなかった実践薬歴(著:山本雄一郎) 薬歴に関する実践的なスキルやノウハウを、症例ベースで多角的に学べる
薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100(著:児玉悠史) それぞれの薬と類似薬との違いについて、約730の参考文献に基づいてわかりやすく解説
薬効別 服薬指導マニュアル 第9版(監・編:
田中良子)
全70薬効の服薬の説明と要点を網羅する最新の服薬指導マニュアル
くすりのかたち もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら(著:浅井考介・柴田奈央) 化学構造式をイラストや擬人化などの手法でわかりやすく解説

これらの本や薬剤師の勉強に役立つ他の本について、さらに詳しく知りたい方はぜひ以下の記事もお読みください。

職場の先輩から学ぶ

病院や調剤薬局などの職場で先輩に質問し、いろいろなことを教わるのもおすすめの勉強法です。
より良い薬剤師になるには、勉強会や本などで専門的な知識を得ることももちろん大切ですが、実際の現場、臨床の場で使える実践的なスキル(感覚的な技術や勘、会話術など)を磨くことも同じくらい重要だといえます。

実践的なスキルを磨くうえでは、テキスト学習などよりも、現場を知っている方に直接教えてもらう「OJT(オンザジョブトレーニング、職場内訓練)」が有効です。

また業務中ではなく、業務外で時間を作ってもらい質問や相談の機会を得るのも良いでしょう。
職場の先輩は自分にはない経験値を持っており、かつて自分と同じような悩みを抱えていた場合もあるので、貴重なアドバイスが得られる可能性があります。

研修制度があれば利用する

社内で研修の機会が設けられている場合は、積極的に参加してみましょう。
昨今は社内研修に日本薬剤師会が提供するe-ラーニング教材を導入したり、先輩薬剤師を講師に招いて勉強会を開いたりする企業もあります。

そうした企業の研修を利用すれば、働きながら本格的な勉強ができ、会社のなかで大体の勉強を済ませられるため、プライベートの時間も確保しやすくなります。
また、社内の研修なら外部研修よりも申し込み手続きが容易で、コストもかなり抑えられるでしょう。

さらに研修への参加は、上司や先輩に仕事への意欲をアピールすることにもつながるため、キャリアアップにも好影響を与えられる可能性があります。

薬剤師の求人を探す

現役薬剤師が効率良く勉強するポイント

現役薬剤師が効率良く勉強するポイント

現役薬剤師が働きながら勉強を続けるには、効率を重視する必要があります。
効率よく勉強することで勉強時間を短くでき、モチベーションの維持やワークライフバランスの健全化につなげることが可能です。

以下では現役薬剤師におすすめの効率的な勉強方法を紹介するので参考にしてください。

勉強の目標・目的を明確にする

効率よく勉強するためには、第一に目標を設定することが大切です。
目標を設定するとやるべき勉強がより明確になり、モチベーションも高まります。

また、目標はできるだけ具体的に細かく立てるのがおすすめです。
例えば、キャリアアップのために医薬品情報専門薬剤師などの資格を取る方であれば、大きな目標としては「◯月の試験に合格する」などの内容が想定されます。

大きな目標が定まれば、「試験の前月までに過去問で合格ライン+1割を取る」や「毎日テキストを5ページ読み、問題集を5ページやる」といった小さな目標も立てられるでしょう。

なお、あまりに高すぎる目標だと早々に挫折してしまう恐れがあるため、努力すれば何とか達成できそう、もしくは少し余力を残して達成できそうなレベルに設定することを推奨します。

机上のインプットと現場のアウトプットをノートにまとめて勉強する

より効率的に知識やスキルを習得していくには、自分なりのノートを作成するのもおすすめです。
セミナーや本などでインプットした内容はもちろん、現場でのアウトプットで気付いたことなども、ノートにまとめていきましょう。

ノートをわかりやすくまとめるには、例えば、本に記載されていたグラフや表などをコピーして貼り付けたり、素早く見直せるように付箋でラベリングをしたりするのがおすすめです。
また職場でメモを取ったり、資料として活用したりしやすいように、狭いスペースでもさっと開けるような小さめのノートを選ぶのも良いでしょう。

作成した「マイノート」は、毎日チェックする情報サイトや情報誌などとあわせて、こまめに復習するようにしてください。
繰り返し見ることによって、参考書で得た知識や現場で学んだスキルなどをより深く定着させられます。

毎日情報を収集するサイトを決めてキャッチアップを継続する

薬剤師向けのサイトや情報誌などのチェックを毎日の習慣にするのも大変おすすめです。
日常業務やスキルアップに役立つ情報を収集できることはもちろん、新薬の情報やOTC医薬品に関する法改正、医薬業界の最新事情なども知ることができ、職場での活躍やキャリアアップにつながります。

毎日チェックするのに便利なサイトの一つが「日経メディカル Online」です。
薬剤師を含めた医療従事者の日常診療に役立つ情報がまとめられており、日々の仕事に活かせます。

また以前読んだ参考書を、今一度読み返してみるのも良いでしょう。
ただし、多忙な場合は一冊すべてを復習するのは大変なので、気になる部分や忘れている箇所をピンポイントで読み返す方法が有効です。
参考書の復習は、産休・育休などのブランク期間に無理のない範囲で行うこともおすすめです。

効率よく勉強を続けて活躍できる・重宝される薬剤師をめざそう

どのような現場でも活躍できる、さまざまな場面で重宝される優れた薬剤師をめざすには、日々勉強を続けることが重要です。

おすすめの勉強方法としては、セミナーや勉強会への参加、隙間時間を使った勉強サイトやアプリでの学習、書籍や参考書の読み込みなどが挙げられます。
また職場で先輩に質問したり、会社の研修制度を活用したりするのも良い勉強になります。

なお、現役薬剤師として働きながら勉強を継続していくには、効率を重視して勉強することも大切です。
まずは具体的な目標を設定し、ノートを作成しこまめに読み返す、毎日情報サイトや参考書をチェックするといったことを習慣にしていきましょう。

薬剤師の求人を探す

執筆者について

情報かる・けるは、医療・介護従事者として働いている方や、これから目指す方の「知りたい」に応えるメディア。 全国80,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://x.com/karu_keru

いいねと思ったらシェア
見つかる・見つける かる・けるとは?

かる・けるは、医療介護の仕事を探せる求人情報サイト。あなたに合った医療介護求人が見つかります。すべてのお仕事情報は、勤務地、年収や月収などの給与、正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託などの雇用形態、施設のサービス形態といった条件で検索でき、希望に合う求人を簡単に探しやすいのが魅力です。就きたいお仕事が見つかったら、そのまま応募も可能。応募はダイレクトに求人掲載事業者に届くので、スピーディかつスムーズに進みます。医療介護分野での就職はもちろん、転職、復職の際にも活躍するサイトです。