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理学療法士は病院勤務で何をする?メリット・デメリットや年収も紹介

理学療法士の病院での業務は、患者さんへのリハビリ以外にも、多職種との連携や退院前の調整などさまざまです。
就職を検討する前に病院における理学療法士の仕事内容や特徴を知っておけば、自分に合っているかどうか検討できます。

本記事では、理学療法士の病院での業務に加えて、病院で働く場合のメリット・デメリットや年収も解説します。
理学療法士として病院に就職する場合の選び方のポイントも紹介するので、就職を検討する前の参考にしましょう。

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病院に勤務する理学療法士の業務

病院に勤務する理学療法士の業務

病院に勤務する理学療法士の主な業務には、以下の3つがあります。

  • 入院患者さんへの理学療法の提供
  • 他の専門職種との連携
  • 住環境の整備や補装具の調整

それぞれの業務内容について、具体例を交えて紹介します。

入院患者さんへ理学療法の提供

どの職場でも共通する理学療法士の業務として、患者さんの病気や怪我に対する理学療法(運動療法、物理療法)の提供があります。
クリニックや介護事業所に勤務する理学療法士と大きく違う点は、治療で入院している患者さんに対しても理学療法を実施する点です。

病院に入院している患者さんは、クリニックへ通院していたり、介護事業所を利用していたりする患者さんに比べて、高いレベルでの医学的な管理や治療が必要な状態です。
そのため、リスク管理力や状態変化に対する対応力が求められます。

十分なリスク管理や病状の把握を行いながら、心身機能や日常生活の動作を評価します。
評価結果を踏まえて医師や看護師などと協議し、医師の指示をもとに具体的なリハビリプログラムの立案、実施をする点では、他の施設に勤務する理学療法士と大きく変わりません。

他の専門職種との連携

病院では、理学療法士は以下のような専門職と連携して働きます。

  • 医師
  • 看護師
  • 作業療法士
  • 言語聴覚士
  • 介護福祉士
  • 医療ソーシャルワーカー
  • 栄養士
  • 義肢装具士

カンファレンスを実施して多職種で意見交換を行い、リハビリプログラムに反映させたり、退院に向けての情報共有を行ったりします。
病棟での看護や介護をするうえで、理学療法士の視点から他職種に必要な助言を行うのも大切な業務の一つです。

例えば、患者さんの筋力や動作を分析し、適切な移乗介助の方法を考えるうえでは、動作分析のプロである理学療法士の強みが生かされます。
病棟でたびたび移乗を実施する看護師や介護福祉士と意見交換しながら、病棟内での介助方法を決定します。

住環境の整備や補装具の調整

退院先の住環境の整備や、患者さんの状態に合わせた補装具の調整も、病院で働く理学療法士の業務の一つです。

病院では、病気や怪我の回復に合わせて、ときには義肢や義足といった補装具も使用しながらリハビリを進めていきます。
理学療法士は医師や義肢装具士らと連携して、必要な補装具の選定や調整を行います。

移動能力の回復に合わせて、車椅子や杖、歩行器といった歩行補助具の選定も必要です。
退院先の状況を考慮して、必要な歩行補助具を検討したり、使用方法を一緒に練習したりします。

退院先の自宅や施設で安全に生活するためには、患者さんの状態にあった生活環境の調整が必要です。
理学療法士が実際に退院先を訪問して、手すりの設置や段差解消などの環境整備に関する助言を行うこともあります。

病院に勤務する理学療法士の1日の流れ

病院で勤務する理学療法士の、出勤から退勤までの流れを下表で紹介します。

時間 業務内容
8:30 出勤
8:30〜9:00 ミーティング(入院患者さんの情報共有やリハビリの準備など)
9:00〜12:00 患者さんへのリハビリ対応(回復期病院の場合は一人あたり60分、急性期病院の場合は一人あたり20分〜40分程度)
12:00〜13:00 昼休憩
13:00〜17:30 患者さんへのリハビリ対応、カンファレンス、書類業務(リハビリ計画書や報告書などの作成)、リハビリ記録
17:30 退勤

基本的なスケジュールとは別に、退院前の訪問や病院内の委員会活動などの業務が組み込まれる場合があります。
また、定期的に症例検討会や勉強会を実施する病院もあります。

理学療法士が病院に勤務するメリット

理学療法士が病院に勤務するメリットは以下の3つです。

  • スキルアップしやすい
  • 転職に有利になる
  • 福利厚生が充実している

それぞれのメリットを詳しく解説します。

スキルアップしやすい

診療科が限定されるクリニックに対し、多くの病院には複数の診療科が集まっています。
さまざまな診療科に対応する業務を経験できるため、理学療法士としてスキルアップしやすいといえるでしょう。

勤務先病院で急性期や回復期など複数の病期を扱っていれば、より幅広い経験が可能です。
在籍する理学療法士もクリニックや介護事業所に比べて多いため、先輩や同僚などから知識・技術を吸収しやすいのもメリットです。

転職に有利になる

さまざまな疾患や病期を経験し、スキルアップに有効であるため、転職のときに経験値やスキルの面で有利になります。
例えば、クリニックで整形外科しか経験できていない場合と、病院で循環器疾患の急性期からの理学療法を経験したのちに、整形外科の急性期と回復期で働いた経験を比べると、後者のほうが転職時の経験値やスキルとしては魅力的です。

また勉強会やスタッフ間で情報交換する機会もあり、スキルアップにつながるでしょう。

福利厚生が充実している

病院はクリニックや介護事業所に比べて規模が大きく、福利厚生が充実している場合が多いです。
事業規模が大きい点では経営破綻への不安も小さく、雇用や待遇の安定にもつながります。

在籍する理学療法士の数が多いため、休みの調整がつきやすいのも魅力です。
規模が小さいクリニックや介護事業所に比べて別のスタッフによるフォローがしやすく、有給や育休を取得しやすくなります。

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理学療法士が病院に勤務するデメリット

理学療法士が病院に勤務する場合に考えられるデメリットとしては、以下の2点が挙げられます。

  • リハビリ以外の業務が多い
  • コミュニケーションスキルが必要

なぜデメリットとなるのかを解説するので、確認したうえで病院への就職を検討しましょう。

リハビリ以外の業務が多い

病院での業務には、計画書の作成や退院時のサマリーなどの書類業務や、他職種カンファレンスへの参加など、患者さんへ直接リハビリを提供する以外の業務がたくさんあります。
勉強会や研修会が、勤務時間外や休日に開催される場合もあるでしょう。

業務範囲が広く、業務量が多い点はデメリットですが、それだけたくさんの経験ができるメリットもあります。

コミュニケーションスキルが必要

病院では多くの専門職と連携をとる必要があるため、職人的に患者さんの治療に集中するだけでは不十分です。
コミュニケーションが苦手な場合は、病院で多職種連携を求められる点はデメリットになるでしょう。

ただし、理学療法士には多かれ少なかれ、患者さんをはじめとする他者とコミュニケーションをとる力が必要です。
病院での他職種との連携は、コミュニケーション能力の向上をはかる良い機会にもなります。

病院に勤務する理学療法士の平均年収

病院に勤務する理学療法士の平均年収

2022年に実施された賃金構造基本統計調査によると、理学療法士(作業療法士と言語聴覚士も含む)の平均年収は約416万円です。
月額で支給される給与が約29万円で賞与が約68万円となっており、29万円×12ヵ月に賞与を加えた金額を年収としています。

この調査結果を参考にして、企業規模が100人〜999人の事業所で働く理学療法士の年収を紹介しています。

理学療法士が転職するときに病院を選ぶポイント

ひと口に病院といっても数多くあり、どのように選べば良いのかわからないかもしれません。
そこで、理学療法士が病院を選ぶときに注意したいポイントについて紹介します。

どのような患者さんの治療をしたいのか明確にする

病院でも急性期や回復期などの病期や、対応している診療科によって、治療できる疾患が異なります。
自分がどのような患者さんの治療がしたいかを決めておくことで、選ぶ病院を絞ることができるでしょう。

幅広い分野で経験を積みたいのか、小児分野やICUなど特定の分野でのスキルを身につけたいのかなどでも選ぶ病院が違ってきます。
自分の興味や関心をしっかりと深掘りして、働きたい病院を選びましょう。

長期的な目標やキャリアプランを考慮する

待遇や立地など、目先のメリットを優先して病院を選んでしまうと、自分のやりたいことや将来のキャリアとのギャップが生じてしまう場合があります。
長期的な視点を持って、やりがいのある仕事ができそうな職場かどうか検討することが大切です。

例えば、より幅広い経験を積んでスタッフをまとめる管理職をめざす場合、多くのスタッフのいる病院での経験が生きるでしょう。
専門的な病院を選び、特定の分野のエキスパートになるという道もあります。

「なりたい理学療法士像」をしっかりと持って、働く病院を考えましょう。

教育体制や設備の充実度を確認する

教育体制や設備が充実していれば自分のやりたい治療も実現しやすく、スキルアップもしやすいでしょう。
経験年数が短いほど、しっかりとした教育体制は魅力です。

設備に関しては、最新設備の導入も魅力ですが、治療や評価に必要な最低限の設備が整っているかどうかの確認も大切です。
実際に現場を確認して、教育体制について質問したり、環境を目で確認したりして確認しましょう。

理学療法士にとって病院勤務は多くの経験を積める職場

病院は、最も多くの理学療法士が働く職場です。

病院勤務ではさまざまな症例や専門職と関わることができ、他の施設と比較しても多くの経験を積めるメリットがあります。
病院勤務で得られる経験やスキルを、転職やキャリアアップに生かしたいという方には、特におすすめの職場といえるでしょう。

ひと口に病院勤務といっても、病院によって特徴は異なります。
病院を選ぶ場合には本記事を参考に事前確認をして、自分にあった職場で働きましょう。

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