
理学療法士として夜勤の仕事をすることは、基本的にはありません。
しかし、職場の人員不足や方針により、看護助手や事務当直などとして夜勤をする場合があります。
夜勤をすれば給料が上がるなどのメリットもありますが、勤務時間が不規則になるため生活リズムが乱れやすいといったことはデメリットです。
本記事では理学療法士の夜勤の具体的な仕事内容やメリット・デメリットを詳しく紹介します。
目次
理学療法士の夜勤は基本的にはない
理学療法士の仕事は基本的に日勤帯です。
入院・通院を問わず患者さんは日中に活動するため、その時間に合わせて理学療法士がリハビリを行うからです。
通所や訪問などの介護保険におけるリハビリでも、患者さんが起床している日中にサービスを行う必要があります。
看護師や介護士のように24時間のケアを行う必要がない専門職のため、夜勤帯で働く必要がありません。
理学療法士は8時から9時頃に出勤して、8時間労働をしたあと、17時から18時頃に退勤する場合が多いです。
回復期病棟など365日でのリハビリを実践するような施設では、早出や遅出といった勤務形態もありますが、あくまで患者さんの起床後や就寝前などの決まった時間にリハビリをするためで、夜勤で働くケースはほとんどありません。
理学療法士が夜勤として働くケースと仕事内容
理学療法士が夜勤をする場合は以下のような働き方があります。
- 看護助手として働く
- 事務当直として働く
- 介護スタッフとして働く
それぞれの働き方における仕事内容を紹介します。
看護助手として働く
病院などの夜勤帯は看護師がいても配置は多くありません。
夜勤帯で理学療法士が働く場合は、看護師の仕事をフォローするために看護助手のような仕事をするケースがあります。
看護師が行う医療的な介入は行いません。
患者さんのナースコールに対応して、トイレ介助や体位変換などを行います。
また、書類やカルテの整理などの雑務を行うこともあります。
事務当直として働く
人員不足などで事務当直が配置できない病院で、理学療法士が配置される場合があります。
事務当直の役割として以下のものがあります。
- 夜間の電話対応
- 院内の巡回
- 訪問者の対応
- 施錠の管理
夜間の急患対応をしている病院では、診療時間外でも電話や訪問があるため、それらへの対応業務が必要です。
また、院内を巡回したり、施錠確認をしてセキュリティー対策をするのも仕事の一つです。
介護スタッフとして働く
介護施設では介護スタッフの一員として夜勤で働く場合もあります。
日中のリハビリ業務とは異なり、夜勤は介護対応が主な仕事です。
介護スタッフが夜勤にする仕事内容は以下のとおりです。
- 食事介助
- 排泄介助
- 起床介助
- 定期巡回
食事は夕食と朝食の介助を担当します。
定期巡回をしながら利用者さんの安否を確認したり、定時のトイレ誘導やおむつ交換の介助をしたりします。
定期巡回以外にも、利用者さんからのコールがあれば随時対応が必要です。
理学療法士が夜勤で働くメリット・デメリット
理学療法士が夜勤で働く場合、収入面や患者さんの情報収集などでメリットがある一方、生活リズムや体調管理の面でデメリットもあります。
具体的にメリット・デメリットについて解説します。
理学療法士が夜勤で働くメリット
夜勤で働くと、夜勤手当がつくため給与アップが期待できます。
夜勤手当は企業により賃金が決められていますが、22時から翌朝5時までの勤務には、深夜手当として、基本給の25%以上の割増がされます。
どちらの手当にせよ、夜勤をすると給与がアップするのでメリットといえるでしょう。
また日中には見られない患者さんや利用者さんの夜間の状況が直接把握でき、日中のリハビリへ応用できます。
夜勤明けと翌日は業務が入らないため、昼間の空き時間が日勤よりも多くなるのもメリットです。
自由に使える時間が増えるため趣味や好きなことに時間を使いやすくなります。
理学療法士療法士が夜勤で働くデメリット
夜勤で働く場合は日勤とのシフト制になるため、生活のリズムが整いにくくなることが考えられます。
夜勤がない理学療法士は、残業がない限り出退勤の時間は同じですが、夜勤がある場合は、就寝時間もばらばらになりがちです。
慣れるまでは体調管理が難しいこともあります。
また、日勤で働いている友人やご家族と活動時間が異なってしまうため、一緒に過ごせる時間が少なくなってしまうこともデメリットです。

理学療法士が夜勤をする場合は働き方が多様
理学療法士として夜勤をする場合は、理学療法士以外の役割が求められます。
職場によって看護助手や事務当直、介護スタッフなどさまざまなので、夜勤がある場合はしっかり仕事内容を確認しましょう。
また、夜勤はメリット・デメリットどちらもあるため、理解したうえで働くことをおすすめします。
本記事を参考に、理学療法士の夜勤について理解を深め、自分にあった職場を選ぶ参考にしましょう。