
理学療法士の平均年収は、年齢に比例して増加する傾向です。
本記事では厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査の結果を参考に、20代から60代まで各年代の、理学療法士の年収について紹介します。
男女別の年収も併せて紹介するため、自分の年齢や性別に当てはめて、就職や転職の参考にしてください。
目次
【年齢別】理学療法士の年収
下表は、令和4年賃金構造基本統計調査の結果を参考に、理学療法士を含むリハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士)の、年齢別の平均年収をまとめたものです。
年齢別の年収と20〜24歳からの年収の差 | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | 20〜24歳からの年収の差 |
20〜24歳 | 335.8万円 | |
25〜29歳 | 392.0万円 | +56.2万円 |
30〜34歳 | 421.4万円 | +85.6万円 |
35〜39歳 | 455.5万円 | +119.7万円 |
40〜44歳 | 497.6万円 | +161.8万円 |
45〜49歳 | 518.0万円 | +182.2万円 |
50〜54歳 | 515.0万円 | +179.2万円 |
55〜59歳 | 570.2万円 | +234.4万円 |
60〜64歳 | 462.8万円 | +127万円 |
65〜69歳 | 466.9万円 | +131.1万円 |
定年を迎える60歳まで、安定した年収の増加が見込まれます。
以降の見出しでは、年代別の傾向について、より詳しく見ていきましょう。
【20代】理学療法士の年収
まずは、20代の理学療法士の年収を紹介します。
【20代】理学療法士の年収(男女) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
20〜24歳 | 335.8万円 | |
25〜29歳 | 392.0万円 |
20代前半は新卒採用者も含まれるため、ボーナスが満額もらえない場合が多く、年収も少なめです。
20代後半ではボーナスが増え、年収も大きく上昇します。
次に20代の男女別の年収を見ていきましょう。
以下は、20代の男性の年収です。
【20代】理学療法士の年収(男性) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
20〜24歳 | 328.1万円 | |
25〜29歳 | 397.6万円 |
20代女性の年収は以下のとおりです。
【20代】理学療法士の年収(女性) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
20〜24歳 | 341.4万円 | |
25〜29歳 | 386.5万円 |
20代前半は女性の年収が多く、20代後半になると男性のほうが若干年収が多くなっています。
【30代】理学療法士の年収
30代の理学療法士の年収は以下のとおりです。
【30代】理学療法士の年収(男女) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
30〜34歳 | 421.4万円 | |
35〜39歳 | 455.5万円 |
20代から、着実に年収が増加していることがわかります。
20代後半からは30代前半にかけて約29万円、30代前半から後半にかけて約34万円の増加です。
次に30代の理学療法士の男女別年収です。
【30代】理学療法士の年収(男性) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
30〜34歳 | 439.3万円 | |
35〜39歳 | 481.8万円 |
【30代】理学療法士の年収(女性) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
30〜34歳 | 398.4万円 | |
35〜39歳 | 423.3万円 |
20代に比べて男女の年収の差が顕著です。
30代前半で男女差は約41万円、30代後半では約59万円の開きとなっています。
【40代】理学療法士の年収
40代理学療法士の年収を表に示します。
【40代】理学療法士の年収(男女) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
40〜44歳 | 497.6万円 | |
45〜49歳 | 518.0万円 |
30代に続き40代でも一定の年収増加が見込まれます。
30代後半から40代前半にかけて約42万円、40代前半から後半にかけては約20万円の増加です。
男女別の年収については、以下の表を参照してください。
【40代】理学療法士の年収(男性) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
40〜44歳 | 518.6万円 | |
45〜49歳 | 542.9万円 |
【40代】理学療法士の年収(女性) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
40〜44歳 | 469.4万円 | |
45〜49歳 | 487.2万円 |
30代と同様に、女性に比べて男性の年収のほうが高くなっています。
30代前半の男女差は約49万円、30代後半の男女差は約56万円です。
【50代】理学療法士の年収
50代の理学療法士の年収を紹介します。
【50代】理学療法士の年収(男女) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
50〜54歳 | 515.0万円 | |
55〜59歳 | 570.2万円 |
40代後半と50代前半では約3万円減少していますが、50代前半から後半にかけては約55万円増加しています。
40代後半から50代になると、役職や管理職につくなどステップアップする理学療法士が増えることも、年収増加の要因の一つです。
男女別の年収も紹介します。
【50代】理学療法士の年収(男性) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
50〜54歳 | 503.8万円 | |
55〜59歳 | 568.8万円 |
【50代】理学療法士の年収(女性) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
50〜54歳 | 525.5万円 | |
55〜59歳 | 571.6万円 |
50代ではこれまでの年代とは異なり、女性のほうが平均年収が高いというデータが出ています。
【60代】理学療法士の年収
最後に60代の理学療法士の年収を紹介します。
【60代】理学療法士の年収(男女) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
60〜64歳 | 462.8万円 | |
65〜69歳 | 466.9 万円 |
多くの企業では60歳で定年となるため、60代の平均年収は50代後半から減少しています。
50代後半から60代前半にかけて約107万円の減少、60代前半から後半にかけては約4万円の増加です。
次に男女別の年収を示します。
【60代】理学療法士の年収(男性) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
60〜64歳 | 484.5万円 | |
65〜69歳 | 486.0万円 |
【60代】理学療法士の年収(女性) | ||
---|---|---|
年齢 | 年収 | |
60〜64歳 | 366.9万円 | |
65〜69歳 | 446.2万円 |
60代では男性のほうが年収は高く、60代前半では男女差が約118万円と差が大きくなっています。
60代後半になると男女差は、約40万円まで縮まります。
理学療法士の年収は年齢により着実な増加が見込まれる
年齢別に理学療法士の年収を見てみると、年齢が上がるごとに年収が着実に増加していることがわかります。
60代になると定年により年収の減少が見られますが、それまでは男女ともに増加傾向です。
超高齢化社会が進む日本では、医療や介護の現場で働く理学療法士の役割は欠かせません。
今後も理学療法士の年収にも注目しながら、魅力的な職場への就職をめざしてください。