
管理栄養士として転職を成功させるには、面接対策が欠かせません。
本記事では、管理栄養士の面接で押さえるべきポイントや、頻出の質問とその回答例を詳しく紹介します。
服装や持ち物、心構えなどの基本的なことから、志望動機や自己PRの伝え方まで、幅広くカバーしています。
これらの情報を参考に、万全の準備で面接に臨みましょう。
目次
管理栄養士の面接のポイント
管理栄養士の面接で好印象を与えるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
身だしなみを整える
管理栄養士は食事の面から人々の健康や安全を守るポジションにあるため、徹底した衛生管理が求められます。
面接の際は、不潔な印象を与えないよう注意しましょう。
具体的には、スーツにしわや汚れがないか、靴は磨けているか、香水など匂いはきつくないかなどをチェックします。
また、爪先が整っているか、髪は相手に不快感を与えないか、化粧やアクセサリーは派手ではないかなども確認しておきましょう。
面接では相手に好印象を持ってもらうためにも、身だしなみのチェックは欠かせません。
面接時のマナーや姿勢に気を付ける
管理栄養士の面接では、マナーや姿勢もチェックされるポイントです。
面接の5分から10分前には到着し、待ち時間はスマートフォンなどを操作しないようにしましょう。
コートを着ている場合は入る前に脱ぎ、面接中は鞄を足元に置いて、椅子に浅めに腰かけて背筋を伸ばします。
また、管理栄養士は医師や看護師など多くのスタッフ、患者様と関わる仕事であるため、協調性が問われます。
そのため、面接の中でのコミュニケーション力もチェックされます。
面接官が話しているときは相手の目を見て、明るい表情を意識してハキハキと受け答えするのもポイントです。
これらの点に気を付けて、常識やコミュニケーション力のある人という印象を与えられるよう心がけましょう。
忘れ物がないよう持ち物を確認する
管理栄養士の面接に臨む際は、忘れ物をしないことも重要です。
持ち物は数日前から用意し、不足があればなるべく早めに揃えておくようにしましょう。
面接の持ち物としては、履歴書や職務経歴書、A4サイズが入るバッグ、筆記用具、身分証、印鑑、現金、手鏡などがあります。
女性の場合は予備のストッキングも用意しておくと安心です。
これらの持ち物に加えて、万が一にも備えておけば、いざというときも慌てずに面接に臨めるでしょう。
面接に必要な持ち物一覧 | |
履歴書・職務経歴書 | 面接時では基本的に履歴書と職務経歴書が必要。 書類審査の段階で相手に渡っていることが多いが、持っていくことで面接前に自分で確認もできる。 |
A4の書類が入るバッグ | 履歴書などはファイルに入れて持っていくのが常識。 相手からも書類等が渡されることがあるので、鞄を持っていこう。 |
筆記用具 | 面接時は場合によってはメモを取ったり、二次面接のスケジュールを書き込んだりすることがあるので用意しておくこと。 ちょっとした適性テストを受けるケースもあるのでボールペンだけでなく、シャーペンや消しゴムなども用意しておきたい。 |
身分証 | 最近はセキュリティの関係上、入館時に身分証提示を求められるケースもある。 |
印鑑 | 企業によっては面接の際に交通費が支給されることもあり、押印が求められるケースがある。 |
現金 | 交通機関の乱れなどでタクシー利用をするケースもある。 別の手段も取れるように現金を持っておくこと。 |
手鏡 | 面接前に身だしなみをチェックするのに便利。 |
予備のストッキング | 女性の場合は歩いている最中にストッキングに線が入ることも。 万が一に備えて予備のストッキングも入れておこう。 |
管理栄養士の面接で聞かれることと回答例
ここからは、管理栄養士の面接でよく聞かれる質問と、その回答例をご紹介します。
志望動機や転職理由など、事前に回答を準備しておきたい質問が並んでいるので、しっかりチェックしておきましょう。
自己紹介をしてください
自己紹介は、名前、年齢、前職での仕事内容を1分程度でまとめて話します。
前職の内容はただ伝えるだけでなく、具体的に何ができるのか、何を学んだのかなども紹介するのがおすすめです。
例えば、「○○病院で3年間、糖尿病患者様の食事指導に携わり、カウンセリングスキルを身につけました。患者様に寄り添った丁寧な指導を心がけていたので、食事療法の継続率は95%を超えていました」といった感じです。
面接官にあなたが自社で活躍するイメージを持ってもらえるよう、具体的な経験や強みをアピールしましょう。
志望動機を教えてください
志望動機は管理栄養士の面接でも頻出の質問です。
応募先の特徴をしっかりと把握したうえで、「ここだからこそ働きたい」という熱意を述べられるようにしておきましょう。
例えば、「治療食や介護食など、高度な知識が求められる御社の業務内容に魅力を感じました。前職では糖尿病患者様の食事指導に力を入れてきたので、その経験を活かしてチームに貢献したいと考えております」などです。
自分の経験や強みを織り交ぜながら伝えることで、採用担当者に強くアピールできるはずです。
前職を退職した理由は?
前職を退職した理由は、自社を辞める可能性があるのか、長期的に働ける人材なのかをチェックするために聞かれます。
面接官は、あなたの退職理由と自社で起こりうる状況を照らし合わせて、相性を見極めようとしているのです。
そのため、「絶対に定時で帰りたかったから」のような答えをすると、繁忙期の残業に不安を覚えられてしまいます。
また、転職理由となった原因に対して、自分でアクションを起こしていないのもマイナス評価につながります。
どのような職場にも欠点はあるものです。
その欠点を補うために自分で行動した経験を伝えられると良いでしょう。
何もアクションを起こさずに辞めた場合は、「嫌なことからすぐに逃げてしまうのでは?」とイメージされかねません。
例えば、「異動で通勤時間が長くなり、育児との両立が難しくなったため」など、辞めざるを得ない納得のいく理由を述べつつ、「異動前の部署ではできるだけ効率的に業務をこなせるよう工夫していました」といった努力した経験も添えるのがおすすめです。
退職理由は一見ネガティブな質問ですが、答え方次第では逆に好印象を与えるチャンスとなります。
調理経験はありますか?
管理栄養士の面接では、調理経験の有無を聞かれるケースが多いです。
経験がある場合はそのまま伝えて問題ありませんが、ない場合は工夫が必要です。
調理経験がないからといって、ただ「ありません」と答えるのはおすすめできません。
「丁寧に教えていただければ、すぐに覚えられる自信があります」など、意欲的な姿勢を見せることが大切です。
また、調理経験はなくても自炊をしているなら、その点をアピールするのも良いでしょう。
「業務上の調理経験はないものの、毎日自炊をしており、レパートリーを増やすのが好きです。日々アレンジ料理などにも取り組んでいます」といった答え方なら、調理への関心の高さを伝えられます。
経験のなさをカバーできるような前向きな返答を心がけましょう。
栄養士になったきっかけはなんですか?
自分が管理栄養士をめざしたきっかけは、過去の経験を振り返りながら答えるのがおすすめです。
単に「小さい頃から食べることが好きだったから」では物足りません。
例えば、「祖母が糖尿病を患っていて、食事療法の大切さを実感したのがきっかけです。祖母の食事管理に携わるうちに、食事の力で人の健康を支えたいと感じるようになりました」など、具体的なエピソードを交えて熱意を伝えられると良いでしょう。
加えて、「将来は地域の健康づくりに貢献していきたい」など、今後の目標を話せれば、やる気の高さも同時にアピールできます。
何か質問はありますか?
面接の最後には、「何か質問はありますか?」と聞かれることが多くあります。
積極性をアピールできる良い機会なので、適切な質問を用意しておきましょう。
具体的には、「採用後のキャリアアップについて教えてください」「○○さんが仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?」など、入社後のことを見据えた内容がおすすめです。
このような質問は、あなたの向上心の高さを伝えられる良い材料となります。
ただし、「休日は取れますか?」「残業は多いですか?」など、自分の都合を優先しているような質問は避けたほうが無難です。
あくまでも業務に関する内容に絞って、2~3個質問を用意しておくと良いでしょう。
管理栄養士の面接を対策して転職の夢を叶えよう
管理栄養士の転職を成功させるには、面接の対策が欠かせません。
履歴書や志望動機の作成はもちろん、想定される質問への回答も準備しておく必要があります。
加えて、身だしなみやマナーなどの基本的なことも大切です。
第一印象は採用を大きく左右するので、小さなことでもおろそかにしないようにしましょう。
管理栄養士転職を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。