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歯科医院の数はどう推移している?関係する職業の求人状況も紹介

歯科医院がコンビニより多いのは本当の話ですが、実は近年減少傾向にあります。
歯科医院の数が減っているため、これから歯科業界で働き始めることは難しいと思う方もいるかもしれません。
この記事では1999年からの歯科医院の推移や人口10万人あたりの歯科医院の数、歯科業界に関わる職種の求人状況を紹介しています。
最後まで読んでいただければ、本当に歯科医院は減っているのかや、実際の歯科業界の求人状況がわかります。
歯科系の学生の方や転職を考えている方は参考にしてください。

全国の歯科医院の数は減少傾向にある

全国の歯科医院の数は減少傾向にある

厚生労働省の令和4年医療施設調査では、歯科医院の年次推移は以下のとおりです。

1999年 62,484
2002年 65,073
2005年 66,732
2008年 67,779
2011年 68,156
2014年 68,592
2017年 68,609
2020年 67,874
2021年 67,899
2022年 67,755

歯科医院の数は1999年から増え続け、2014年までに計6,000院以上増えていました。
しかし、2014年以降は増えるスピードが鈍化し、2017年から2020年の間に700院程度減少しています。

2020年から2021年にかけては25院増えましたが、次の1年間では約150院減少しており、今後も減少する可能性が高いです。

人口10万人あたりの歯科医院の数も減っている?

日本の人口は2004年をピークに年々減少しています。
総務省の統計による人口推移は以下のとおりです。

2015年 1億2709万人
2016年 1億2704万人
2017年 1億2692万人
2018年 1億2675万人
2019年 1億2656万人
2020年 1億2615万人
2021年 1億2550万人
2022年 1億2495万人

日本の人口は毎年数万人規模で減り続けています。
歯科医院を人口10万人あたりの数で調べてみれば、実際に減っているかどうかがわかります。
人口10万人あたりの歯科医院数は以下のとおりです。

1999年 49.3院
2002年 51.1院
2005年 52.2院
2008年 53.1院
2011年 53.3院
2014年 54.0院
2017年 54.1院
2020年 53.8院
2021年 54.1院
2022年 54.2院

人口10万人あたりで調べると、歯科医院の数は2014年までは増加しており、そのあとは横ばい状態です。
2020年から2022年にかけては増加しているので、今後増加する可能性もあるでしょう。
全体数では減少していますが、人口10万人あたりでは減少しておらず、人口に対する歯科医院の数は減っていないとわかります。

歯科医院の数は減っても歯科系職種の求人件数は多い

歯科医院の数は全体では減少傾向ですが、歯科医院の職種別の求人件数は多いです。
以下の職種別に求人件数の現状を紹介します。

  • 歯科衛生士の求人状況
  • 歯科技工士の求人状況
  • 歯科助手の求人状況

歯科衛生士の求人状況

一般社団法人全国歯科衛生士教育協議会によると、歯科衛生士の求人状況は例年20倍程度で推移しており、2022(令和4)年度は23.3倍となり過去最高になっています。
2016年からの求人倍率の推移は以下のとおりです。

2016年度 20.5倍
2017年度 21倍
2018年度 20.2倍
2019年度 20.7倍
2020年度 19.4倍
2021年度 22.6倍
2022年度 23.3倍

求人倍率20~23倍とは、歯科衛生士一人に対して20~23院の求人が出ている状況です。
現状、歯科衛生士の需要が非常に高いのがわかります。

歯科技工士の求人状況

厚生労働省のデータでは、令和4年度の歯科技工士の有効求人倍率は以下のとおりです。

全国平均 1.19倍
東京 0.53倍
大阪 1.02倍
愛知 1.49倍
福岡 1.77倍

東京以外は1倍以上あり、全国平均では1.19倍です。
平均倍率で考えれば、一人の歯科技工士に対して1院以上の求人が出ている状態です。
歯科衛生士ほどではないですが、求人数は十分にあるといえます。

歯科助手の求人状況

歯科助手の求人件数をハローワークで検索すると、2023年12月時点で全国で5,000件以上存在します。
雇用形態はパートとフルタイムがあり、仕事内容は受付事務のみもあれば、器具の洗浄・消毒、診療サポートまで含むケースもあります。

希望する就業時間や選考方法、駅から近いなどの希望条件を考慮し、豊富な歯科助手求人の中から自分の条件に合った求人を探してみましょう。

歯科医院の数は全体的に減少傾向だが人口に対しては横ばいである

歯科医院の数は2022年時点で67,755院です。
直近3年間を比較すると減少傾向にありますが、人口10万人あたりでは横ばいの状態です。
全体で減少しているのは、日本の総人口が減少していることが一つの理由と考えられ、歯科の需要が減少しているわけではありません。

人口に対しては歯科医院の数は減少しておらず、歯科業界に関する職種の求人も多いです。
歯科衛生士や歯科技工士、歯科助手の求人が2~3年後に激減するとは考えにくいでしょう。

執筆者について

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