
整体師は、開業や就業時に資格がいらないと聞いたことはないでしょうか?
本記事では
- 整体師は資格が必要ないのか
- 無資格の整体師のデメリット
- 整体師が持っておくべき資格
を紹介します。
整体師をめざしている方はぜひ参考にしてください。
目次
整体師に資格はいらない!無資格でも違法ではない
整体師は、人の体を扱う仕事のため資格が必要だと思われる方もいるでしょう。
しかし、整体師になるために資格は必要ありません。
整体師は、無資格でも開業、就業でき、働きながら資格取得をめざすことができます。
ただし、希望する会社、業務によっては国家資格を取得しておかなければならない場合があるため、きちんと調べておきましょう。
資格なしの整体師が困ることは?
無資格でも整体師として働くことはできます。
しかし、無資格の整体師が働く際に、以下の3点に困る可能性があります。
- 無資格では行えない施術がある
- 就職で不利になる可能性がある
- お客さんから信頼されにくい
1つずつ説明します。
無資格では行えない施術がある
整体院や接骨院などでの施術は、無資格では行えない場合があります。
医師以外があん摩やマッサージ、指圧を施術する場合、施術を行うためにそれぞれの資格の所持が必要です。
無資格者の施術による健康被害は、平成 21 年9月1日から平成 29 年3月末までで1,483件報告されています。
施術内容は整体やリラクゼーションマッサージ、カイロプラクティックなどです。
特に整体、カイロプラクティックでは、治療期間が1ヵ月以上の被害が多発しています。
無資格で行ってはいけない施術を行った場合、処罰となるのはもちろん、患者さんに怪我をさせてしまうリスクもあるため、十分注意しましょう。
就職で不利になる可能性がある
実際の採用においては、確かな技術を持つと思われる有資格者が優先的に採用される場合があります。
お店や会社はお客さんに満足を提供し、報酬を受けることで利益を出しています。
無資格のままでは、会社にもお客さんにも高レベルな施術はできないと思われるかもしれません。
そのため、どうしても有資格者が優先されてしまうのです。
就職活動を有利に進めたい方は、後述する整体に関する資格をいくつか取得しておくと良いでしょう。

お客さんから信頼されにくい
無資格の場合、お客さんからの信頼が得づらい可能性があります。
資格とは、そのどれもが国や業界団体に技術や知識、経験を認められて交付されるものです。
そのため、無資格の施術者は、どれだけ多くの知識があるとしてもお客さんから信頼されにくいといえます。
特に開業したばかりの整体院では、大半が新規客の可能性が高く、資格の有無は信頼関係に大きくつながります。
また、無資格の施術者が持つ知識や経験は、誰かに認められたものではありません。
そのため、知識が間違っている可能性もあり、最悪のケースではお客さんに怪我をさせてしまうこともあるかもしれないのです。
整体師が持っておくと有利な資格
現在整体師に関する資格には、以下の民間資格と国家資格が存在します。
- 民間資格:整体師 、カイロプラクター 、リフレクソロジスト など
- 国家資格:柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師など
柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師などの資格を得るには、3年制または4年制の養成校を卒業し、国家試験に合格することが必要です。
そのため、整体師として今すぐ働きたい、開業したいという方にとってはネックかもしれません。
しかし、国家資格や民間資格を取得しておくと就職、開業ともに有利に働きます。
資格なしの整体師が成功するために大切なこと
無資格でも就業、開業ができるため、整体師としての成功の形は人それぞれです。
無資格の整体師が成功するために大切なことは、以下の2点が挙げられます。
- お客さんに満足してもらうための努力
- 豊富な知識を得るために学び続けること
どちらも重要であるため、しっかり抑えておきましょう。
お客さんに満足してもらうための努力
整体師に限りませんが、どの職業でもお客さんに満足してもらうための努力は必要です。
整体院に来るお客さんは、身体の不調を解消したくて来院されます。
「お客さんの不調をきちんと解消できるか」が、整体院自体の顧客満足度につながります。
無資格の場合でも、本や講座などで知識を深めたり、セミナーに参加したりして自己研鑽を怠らないようにしましょう。
豊富な知識を得るために学び続けること
整体師は身体の仕組みを理解できていないと、相手に怪我をさせたり症状を悪化させたりする可能性があります。
2012年に独立行政法人国民生活センターから発表された報告書では、無資格の手技を受けたことにより身体に悪影響が出たと報告されています。
無資格の場合、どれだけ豊富な知識や経験があるとしても、本当に正しい施術であるかはわかりません。
自分の技術を過信せず、人間の身体について学び続ける姿勢は重要です。
自分の知識が正しいのか、一度整体についての試験を受けてみるのも良いでしょう。
資格なしでも整体師にはなれるが、成功するには努力が必要
整体師は、無資格でも就業や開業可能のため、想いをすぐに形にできる職業です。
しかし、就職活動や新規顧客を取り込むには、資格の有無は大きなポイントになります。
加えて、整体師はお客さんの身体に直接触れる職業であり、怪我をさせる可能性も十分にある職業です。
確かな施術を行うため、国家資格や民間資格を1つでも取得しておくことをおすすめします。
もし資格取得が難しい場合は、確かな技術を提供するために自己研鑽を怠らず、お客さんと固い信頼関係を築けるように努力を続けることも必要です。