
「整体師になりたいけど、社会人になってからめざすのは遅い?」
「自分の年齢からめざせるのか不安」
整体師になることを検討するうえで、上記のような悩みを持つ人も多いでしょう。
今回は、整体師をめざすうえでの年齢制限について解説します。
整体師の平均年齢や資格取得にかかる期間、年齢別キャリアプランも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
整体師になるには年齢制限はある?
整体師になるのに年齢制限はありません。
整体師を名乗るうえで、必須となる資格が存在しないため、何歳からでも整体師をめざすことができます。
「整体師になりたい」と考えている人々の年齢層はさまざまで、10〜20代の若い世代の方もいれば、定年後のセカンドキャリアとしてめざす人もいます。
整体師の平均年齢は?
整体師を名乗るために必要な資格はありませんが、関連する国家資格である「柔道整復師」「あん摩マッサージ指圧師」の平均年齢は37.7歳です。
整体師をめざすにあたっては、一概に若い方が有利というわけではなく、それぞれの年代ごとに強みを活かした働き方があります。
体力面では若い方が有利
整体師の仕事は立っている時間が長く、体力が必要です。
そのため、若い世代は体力を活かした働き方ができます。
特に、安い価格帯の整体院では、連続かつ長時間の施術を行わなければいけないケースも多く、ある程度の体力がある年代でなければ難しいでしょう。
整体師は、年齢を重ねるごとに働き方を考える必要があります。
「整体師の仕事はきついのか?」と不安に思った方は、以下の記事をご覧ください。

技術を身につければシニアも活躍できる
施術スキルを確実に身につければ、シニアでも十分活躍できます。
整体に関連する資格には、前述した国家資格の「柔道整復師」「あん摩マッサージ指圧師」以外にも、多様な民間資格がありますが、身につけるスキル次第では、余計な体力を消耗することなく効果のある整体を行えるようになります。
さらに、同年代の患者さんに心から寄り添えるのもシニアの強みでしょう。
厚生労働省の調査によると、あん摩マッサージ指圧療養費の受給を受けた患者さんは、70歳以上が6割を占めています。
高齢の患者さんの健康や人生の悩みに共感できるのは、シニア整体師の利点です。
社会人から整体師になるメリット
社会人から整体師になるメリットは、以下の2つです。
- 前職の経験・スキルを活かせる
- 何歳からでも手に職をつけられる
前職の経験・スキルを活かせる
整体師の仕事では、他の業種・職種で培ったスキルを活かすことができます。
例えば営業職や接客業を経験していた人なら、コミュニケーションスキルを活かし、さまざまな体の不調を抱えた患者さんに寄り添ったコミュニケーションを取れるでしょう。
何歳からでも手に職をつけられる
整体師は、何歳からでも手に職をつけられる点が魅力です。
整体師としての知識・スキルがあれば、場所を選ばずに仕事ができます。
令和4年度の厚生労働省の調査によると、あん摩マッサージおよび指圧を行う施術所の数は18,155ヵ所、柔道整復の施術所は50,919ヵ所あり、合計すると69,074ヵ所です。
整体院の数はコンビニエンスストアの店舗数よりも多く、全国で仕事ができるでしょう。
また、整体師は独立開業や海外勤務が可能な職業です。
自分に合った働き方を見つけると、整体師としてのキャリアプランを充実させられます。
整体師の資格は何歳までに取るべき?
整体師に関連する国家資格に年齢制限はなく、何歳でも受験できます。
資格取得のためにスクールや専門学校に通学する場合、いつまでに整体師として働きたいか逆算してから入学しましょう。
資格を取らなくても整体師になれる?
資格を所持していなくても、整体師として勤務できます。
整体院やサロンによっては研修制度があり、資格がない未経験者でも働ける場合があります。
しかし、無資格でもお客様の体に触れる業務であることには変わりありません。
資格を持っている方が技術があることの証明になるので、可能であれば資格を取得しましょう。
研修ありの整体院・サロンに転職する
未経験者OKの整体院やサロンに入職すれば、資格がなくても整体師として勤務できます。
未経験者を採用している整体院・サロンは、研修制度が充実している場合が多く、入職後に技術を習得することも可能でしょう。
ただし、働き始めはできる業務が限られていたり、給料が安かったりする可能性があります。
資格を取得して働くのがベター
整体師になるために必須の資格はないものの、可能であれば関連する資格を取るほうが良いでしょう。
患者さんの目線で考えると、無資格よりかは資格を持っている整体師のほうが安心して施術を受けられるからです。
資格を取得する過程では、施術スキルのみならず、人体の知識や、接客マナーなどを学ぶことができます。
整体師の資格に関しては、以下の記事をご覧ください。
整体師の資格取得にかかる期間は?
整体師の仕事に関わる資格は、大きく分けて国家資格と民間資格の2種類があり、取得にかかる時間もそれぞれ異なります。
国家資格の場合
整体師に関連する国家資格は、「柔道整復師」「あん摩マッサージ指圧師」「はり師・きゅう師」の3つです。
いずれの国家資格も、高校卒業後、所定の養成校で3年以上学んだうえで、国家試験に合格することで取得できます。
民間資格と比較すると、時間がかかり難易度が高いですが、その分確かな知識と技術の証明になるため、お客様からの信頼を得やすくなるでしょう。
さらに、これらの国家資格の保持者は、条件を満たすことで保険適用される施術を行うことができます。
民間資格の場合
整体師の民間資格は多数あり、学習期間も学校・コースによって異なります。
資格を認定する団体・協会の認定校に通学し、規定のカリキュラムを受けて卒業し、資格取得する流れが一般的です。
3ヵ月〜2年の受講期間を設けている学校が多く、期間の延長が可能な場合もあります。
整体師になるための年齢別キャリアプラン
今後整体師として働くことを考えている場合、年齢に応じたキャリアプランを考えることが重要です。
20代〜30代、40代、50代以上で整体師に転職した場合のキャリアプランについて紹介します。
20代~30代で転職した場合
20代〜30代で整体師に転職した場合、体力的にも時間的にも余裕があるため、さまざまな選択肢があります。
就職した整体院・サロンに勤め続けることはもちろん、将来的な開業を視野に入れる人も少なくないでしょう。
開業して経営がうまく行けば、年収1,000万円以上を得ることも可能です。
整体師の年収に関しては、以下の記事をご覧ください。

40代で転職した場合
40代で整体師に転職する場合、ある程度しっかりとしたキャリアプランを立てることが重要になります。
未経験の人が40代から整体師として働き始める場合、前職と比較して給料が下がることは珍しくありません。
「独立開業のために経営学を勉強する」「院長や店長などの役職をめざす」など、整体師として働き続けるためのプランを立てましょう。
さらに、40代になると体力に衰えがあらわれ始めます。
50代、60代も整体師として働き続けられるのかを考えたキャリアプランを描きましょう。
50代以上で転職した場合
整体師は、50代以上からでもめざすことができ、実際に活躍している人が多い職種です。
「子育てが一段落したので、資格を取って社会復帰したい」
「定年退職後、新しい資格にチャレンジしたい」
上記のように考える方にとって、何歳からでもめざすことのできる整体師はおすすめの選択肢です。
一方で、独立開業については、リスクのある選択肢であることを念頭に置いておきましょう。
整体師は知識・技術を身につければ何歳からでもなれる
整体師になるには年齢制限はありません。
体力面では若い方が有利ですが、施術スキルを身につければシニアでも活躍できる職業です。
また、整体師として働くために必須の資格はありませんが、資格を取得した方が患者さんからの信頼を得やすいでしょう。