「面接となると、いつも緊張してしまう」
「園児に対しては歌ったり、お話したりできるのに、大人相手の面接は苦手」
上記のように、面接に対して苦手意識を持っている保育士は多いのではないでしょうか。
この記事では、保育士の面接でよく聞かれる質問と、その回答例を解説しています。
また、面接に臨む際のポイントも併せて紹介しています。
面接に自信を持って臨めるよう、参考にしてみてください。
目次
【回答例付き】保育士の面接で聞かれる質問5つ
ここでは、どのような場合でも保育士の面接でよく聞かれる代表的な質問と、回答例を5つ説明します。
質問1:志望動機
志望動機を質問された際には、園の保育理念と、自身の保育観がマッチしていることをアピールすると良いでしょう。
採用側が志望動機を質問するのは、どれだけ熱意を持っているか、自園が求める人材と志願者の動機がミスマッチしていないかを見極めるためです。
事前にホームページや園見学で、園の特徴や方針を確認し、志望動機を考えておきましょう。
私は、それぞれの子どもの成長に寄り添う保育をめざしたいと考えています。
先日、貴園を見学させていただいた際、できることがそれぞれ違う園児を見守り、一人ひとりに丁寧な対応をしている先生の姿を見て、感銘を受けました。
ぜひ、私も勉強させていただきながら、貴園で子どもの育とうとする力をサポートしたいと思い、志望いたしました。
質問2:自己PR
自己PRでは、自分の経験を、希望先の園でどのように活かしていけるかを伝えるのがポイントです。
- 保育士経験がある転職希望者の場合:自分の保育経験を活かした内容
- 新卒で保育士の面接を受ける場合:学生時代に頑張ったことなどを盛り込んだ内容
前の職場では率先して生活発表会のリーダーを務め、子どもたちの表現力が伸びるよう選曲、振り付けに力を入れていました。
その経験を貴園で活かし、貢献していきたいと考えています。
部活を通して、身体を動かすことの楽しさ、仲間と同じ目標を持ち、やりとげる大切さを学びました。
そのため、貴園では運動会などを通し、身体を動かす楽しさや、みんなで一丸となる楽しさを伝えられる保育士をめざしたいです。
質問3:長所・短所
長所と短所の質問には、自己分析ができているか、長所を園でどのように活かしていけるかを知りたいという意図があります。
長所については、保育士の仕事と結び付けやすいものを答えるようにしましょう。
短所については、ただ短所だけを述べるのではなく、どのように克服していくのかもセットで伝えると、課題解決能力がある人物だとみなされ、好印象につながりやすくなります。
学生時代のアルバイトでは、マニュアルどおりの対応だけではなく、目の前のお客様に合わせた対応を心がけた結果、お客様アンケートで取りあげられ、表彰されました。
貴園では、その長所を活かし、一人ひとりの子どもに合わせた柔軟な対応をしていきたいです。
短所は、優柔不断な部分があり、一人で物事を決めるのが少し苦手なことです。
そのため、悩んだときには自分だけで抱え込まず、報告・連絡・相談を密に行うことで、仲間と一緒に決められるように努めています。
質問4:保育士になってやってみたいこと
この質問に対しては、保育士になってやってみたいことや、頑張りたいことなどを意欲的に伝えましょう。
質問3と同じようにこの質問にも、採用後に活躍する姿をイメージしたいという意図が含まれています。
幼少期、私は食べ物の好き嫌いが激しいところがありました。
しかし、祖父の手伝いで畑で野菜を育てるようになったことをきっかけに、食への関心が高まり、好き嫌いを克服しました。
その経験を活かし、保育士になったら、積極的に子どもたちの食育に関わりたいと考えています。
質問5:逆質問
面接の最後に「質問はありますか」と、逆質問の機会を与えられます。
ここでは、実際に園で働くのを想定した質問をすると意欲的ととらえられ、好印象でしょう。
ホームページなどで調べればわかる内容や、待遇面を聞くことは、あまり印象が良いとはいえません。
事前に聞きたいことを用意しておきましょう。
実際に貴園で働く場合、今から勉強しておいたほうが良い分野や、取得をめざしたほうが良い資格はありますか。
貴園では、具体的にどのような音楽の時間をとっていらっしゃいますか。
【ケース別】保育士の面接でよくある質問
保育士の採用は、新卒採用だけではなく、保育経験者の中途採用や、パート・アルバイト採用があります。
それぞれの場合で、面接でよく聞かれる内容が違うため、ケース別によくある質問と回答例を説明します。
【転職・中途採用】保育士の面接でよくある質問
転職や中途採用の場合、転職理由、経験やスキルを質問されることが多いです。
転職理由を聞く場合は、職場に定着できるかを見極めたい、経験やスキルを聞く場合は、即戦力となるかを判断したい、といった意図が含まれます。
それぞれの質問に、自身の経験を活かした回答を用意しておきましょう。
質問1:転職理由
転職については、ポジティブな理由を伝えることが、採用側に好印象を与えます。
前の職場に不満があったため転職する場合も、前向きな答え方にしましょう。
しかし、園児の人数が多く、行事ごとの前には若手職員に業務が偏り、子どもたちに向き合う時間的余裕がありませんでした。
私は、子どもに寄り添った保育がしたいと考えていたため、転職を決意しました。
そのため、貴園の少人数制保育にとても魅力を感じています。
質問2:経験・スキル
転職・中途採用では、過去の経験・スキルがあれば高く評価されます。
積極的にアピールしましょう。
ただし、園が求める経験・スキルであるかが重要です。
ご自分の経験やスキルが、園の保育方針と大きくかけ離れないよう注意が必要です。
そのときにつちかった観察力を、小規模保育を実施されている貴園で発揮し、さらに園児、一人ひとりにきめ細やかな保育ができるよう伸ばしていきたいです。
【パート・アルバイト採用】保育士の面接でよくある質問
パート・アルバイト採用の面接でよくある質問と回答例を解説します。
パート・アルバイト採用は、時給で報酬をもらうことがほとんどです。
そのため、経験やスキルの質問に加え、希望の勤務時間を質問されるでしょう。
質問1:経験・スキル
パート・アルバイト採用希望で再就職などブランクがある場合、保育未経験者の場合は、「今までどのような仕事をされていましたか?」などと質問されることがあります。
保育士の経験だけでなく、子育ての経験があれば積極的にアピールしてみましょう。
私生活では出産を経験し、1歳児の母です。
その経験を活かし、お母さんの気持ちに寄り添った対応を心がけ、乳児から幼児まで幅広く関わっていきたいです。
質問2:希望の勤務時間
希望の勤務時間についての質問には、園が働いて欲しい時間帯と、実際に働ける時間がマッチしているかを確認する意図があります。
採用後にミスマッチがおこらないよう、勤務可能な日数や曜日、時間は具体的に伝えましょう。
残業はできる限りお力になりたいと思っていますが、月水金は子どもの習い事があるため、できません。
保育士の面接に臨む際の3つのポイント
保育士の面接前に、事前に準備しておくポイントをご紹介します。
- 園見学に行っておく
- 面接の練習と持ち物の確認
- 身だしなみを整える
面接の日程に合わせて事前に準備しておくことで、精神的に余裕をもって面接に臨めるでしょう。
事前に園見学に行っておく
可能であれば、面接前に園見学に行っておくと、園についてより深く知ることができます。
さらに、園側にも入職に対する意欲をアピールできるでしょう。
園見学は、30分~1時間程度のことが多いようです。
事前にホームページなどで保育方針や子どもの定員数など情報収集し、質問したい項目をメモしておくと、見学の時間を有効活用できます。
面接練習や持ち物確認をして当日に備える
先にご紹介したよくある質問と回答例を参考に、選考を受ける園を想定した面接練習をしておきましょう。
当日の園までの交通手段と所要時間の確認もお忘れなく。
持ち物の確認と、部屋への入り方など、面接のマナーも振り返っておきましょう。
社会人としてふさわしい 服装・髪型を心がける
面接当日は、社会人としてふさわしい身だしなみを整えておきましょう。
基本的にはスーツを着用しますが、私服が指定されている場合は、ラフになりすぎないよう、襟付きのシャツなどを選ぶのがおすすめです。
どれほど熱意があっても、第一印象が悪いと、評価を下げる原因になります。
保育士採用試験の面接対策をしよう
面接に臨む際のポイントと、面接でよくある質問、回答例をご紹介しました。
事前の情報収集と準備をすることで、面接本番の緊張感を大きく減らせます。
ぜひこの記事を参考に、面接対策をしてみてください。