
「介護士は未経験でもなれる?」
「何か資格を取ってから挑戦したほうが良い?」
介護士になることを検討するにあたって、上記のような疑問を持つ方もいるでしょう。
介護士は、まったくの未経験でもなることができますが、「介護職員初任者研修」などの研修を事前に受講すると、就業後の業務の幅を広げることができます。
今回の記事では、介護士になる方法をわかりやすく解説しています。
介護士になることを検討している方は、参考にしてみてください。
目次
介護士になるには?
介護士になる方法としては、以下の2つがあります。
- 未経験から介護士になる
- 介護職員初任者研修を受講後に介護士になる
それぞれを紹介します。
未経験から介護士になる
介護士は、未経験からでもめざすことができます。
資格を取る前に、介護事業所の職員として就職する方法です。
介護事業所の求人には、「未経験可」や「無資格可」というものがあります。
つまり、事業所の事務作業や資格が不必要な業務を行うスタッフ、有資格者の介護のサポートなどを行う人員の募集です。
先に事業所の職員として就職し、働きながら資格取得をめざせます。
介護職員初任者研修を受講後に介護士になる
介護職員初任者研修(初任者研修)を受講後に介護士になる方法もあります。
初任者研修は、介護士の入門的な研修です。
以下のような合計130時間の研修を修了することで、同名の資格を取得できます。
研修科目 | 研修時間(h) |
---|---|
職務の理解 | 6 |
介護における尊厳の保持・自立支援 | 9 |
介護の基本 | 6 |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 6 |
老化の理解 | 6 |
認知症の理解 | 6 |
障害の理解 | 3 |
こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75 |
振り返り | 4 |
合計 | 130 |
※上記に加えて、1時間程度の筆記試験による修了評価があります。
訪問介護の場合は、利用者の自宅という特有の環境でサービスを提供するため、無資格の介護職員が身体介護を行うことはできません。
初任者研修を受講すると、介護業務の最低限の知識や介護提供スキル、実践に向けての考え方が身につき、訪問介護でも身体介護に従事できるようになります。
介護士になったあとのキャリア
介護士として働き出すと、どのようなキャリアが望めるのでしょうか。
以下のような専門職をめざし、キャリアアップするのが一般的です。
- 介護福祉士
- ケアマネジャー:介護支援専門員
- 社会福祉士
介護福祉士
介護福祉士は、介護資格で唯一の国家資格であり、介護のスペシャリストです。
資格を取得するためには、受験資格を得て介護福祉士国家資格に合格したうえで、登録手続きをしなくてはなりません。
資格を取得すると、現場で働く介護スタッフをまとめるリーダーとなったり、利用者やご家族へ介護のアドバイスを行ったりと業務の幅が広がります。
具体的には、こちらの記事を参考にしてみてください。
ケアマネジャー:介護支援専門員
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護事業者と利用者、およびそのご家族との間で、いわゆるパイプ役として活躍する職種です。
主な仕事内容は、介護保険制度に基づいたケアプランの作成やサービス事業者との調整などで、実務よりも管理業務が多い傾向です。
介護における豊富な知識を持つため、ときには相談を受けたり、アドバイスを求められたりすることもあるでしょう。
社会福祉士
社会福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉法」に基づく国家資格です。
つまり、介護だけにはとどまらず、福祉に関する専門知識やスキルを有し、福祉や医療の相談・支援の場で重要な役割を担っています。
社会福祉士は、病院や地域包括支援センター、社会福祉協議会などが主な職場です。
具体的な仕事内容としては、在宅介護を受けている人や施設で生活している人の相談に乗ったり、利用できる制度やサービスについて助言したり、実際にサービスを利用できるよう調整を行ったりすることなどがあります。
介護士になる方法を知って転職の選択肢の一つにしよう
介護士には、まったくの未経験からでもなれますし、約130時間の「介護職員初任者研修」を修了してからなることも可能です。
研修受講後であれば、介護業務の最低限の知識やスキルなどが身につき、訪問介護でも身体介護に従事できるようになります。
また、介護士になってからは介護福祉士などの資格にチャレンジしてキャリアアップしていく道があります。
介護士になることを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。