
柔道整復師とは、骨・筋肉・関節などの損傷に対し、患者さんの自然治癒力を高めるような施術を行う職業です。
世代や年齢を問わず、多くの人の健康に貢献します。
接骨院だけでなく、スポーツの現場や介護施設など活躍の場が広がっていることから、今後、柔道整復師の需要は高まると予想されています。
では、どのような人が柔道整復師に向いているのでしょうか。
目次
柔道整復師に向いている人の特徴
柔道整復師は、患者さんの回復を間近で見守ることができるため、やりがいのある職業です。
しかし、多くの人の健康に関わる職業であるため、責任をともないます。
一概に、この能力があれば柔道整復師になれるという訳ではありませんが、どのような職業にも適性はあります。
柔道整復師に向いている人の特徴は以下のとおりです。
- コミュニケーション能力がある
- 人の気持ちを汲み取るのがうまい
- 学び続ける姿勢がある
- 手先が器用
- 清潔感がある
- スポーツ経験がある
一つずつ解説します。
柔道整復師になりたい方は自分に当てはまっているか確認してみましょう。
コミュニケーション能力がある
柔道整復師に向いている人の特徴としてまず挙げられるのが、コミュニケーション能力があることです。
柔道整復師は、日々患者さんと対話しながら体の状態を確認し、施術をします。
どのようなことで悩んでいるのか正確にヒアリングし、信頼関係を築くことがとても重要であるため、コミュニケーション能力は必要不可欠です。
接骨院や整骨院には世代や年齢を問わず、多くの人が来院します。
年齢に合わせた適切なコミュニケーションを取ることができれば、大きな武器となるでしょう。
人の気持ちを汲み取るのがうまい
整骨院や接骨院は骨や筋肉以外にもさまざまな点に不調を抱える人が来院します。
患者さんが本当に必要としている施術を提供するためには、施術やヒアリングの際に、患者さん本人も気付いていない不調を発見することが大切です。
人の気持ちを読むのがうまい人は、患者さんの些細な変化にも気付くことができるでしょう。
また、人の気持ちを汲み取ることができれば、患者さんの気持ちに寄り添えるので、必然的に信頼関係の構築にもつながります。
学び続ける姿勢がある
柔道整復師は、学び続ける姿勢を持つことも大切です。
医療技術や施術に関する正しい知識は、日々アップグレードされていきます。
学び続ける姿勢がない人は医療の進歩についていけなくなるでしょう。
また、時代によって、人々の悩みも多様化します。
スマートフォンの普及によりストレートネックに悩む人が増えたように、ライフスタイルの変化によって生じるトラブルも多くあります。
資格を取ったら終わりではなく、資格を取ってからがスタートだということを決して忘れてはいけません。
手先が器用
手先が器用な人も柔道整復師に向いています。
柔道整復師の主な施術は、患者さんの身体に触れてもみほぐしのような手技を行うことです。
手先の感覚に優れている人は、触っただけで患者さんの身体がどのような状態なのか理解しやすく、より効果的な施術ができます。
また、打撲や骨折などへの処置では、テーピングや包帯を使用することも多いです。
そのため、手先が器用なほうが効率的に仕事を進められます。
柔道整復師は幅広い世代の患者さんに施術を行います。
体格や症状によって、細やかな調節が必要となるでしょう。
清潔感がある
医療従事者という立場である以上、自分自身が健康でなければ言葉に説得力は生まれません。
普段から、自分の健康管理に注意しながら生活することが大切です。
また、身だしなみなどは患者さんに与える影響も大きく、頭髪などの乱れは不信感を抱かせるきっかけにもなります。
患者さんは院内も良く見ているので、ベッドやトイレを清潔に保つことも必要です。
患者さんに安心して施術を受けてもらうためにも、医療従事者として、清潔感を心がけましょう。
スポーツ経験がある
スポーツの経験がある人も柔道整復師に向いています。
整骨院や接骨院には、ケガをしたスポーツ選手なども来院します。
自分がスポーツを行った経験があれば、患者さんの気持ちをより理解できるだけでなく、ケガを防ぐためのアドバイスなどもできるようになるでしょう。
スポーツでケガをした体験があれば、スポーツをやりたいのにできないといったもどかしさも理解することができます。
患者さんとのコミュニケーションにも役立ち、信頼関係の構築につながるでしょう。

柔道整復師に向いていない人の特徴
柔道整復師に向いている人に共通点があるように、柔道整復師に向いていない人の特徴もあります。
以下に当てはまる人は、柔道整復師に向いていないといえます。
- 責任感がない
- 忍耐力がない
- 体力がない
- 臨機応変に対応できない
向いていないからといって絶対に柔道整復師になれない訳ではありません。
もしこれらの項目に当てはまっている人は、努力して改善しましょう。
責任感がない
いいかげんで責任感のない人は柔道整復師に向いていません。
柔道整復師は緻密な理論に基づき施術を行います。
そのため、いいかげんな人では正しい施術を提供できず、むしろ危ない場合もあります。
仕事をする際は、患者さんの大切な体を任されている責任感を忘れてはいけません。
正しい知識を持ち、ルールを守ることが重要です。
忍耐力がない
柔道整復師の施術はすぐに結果が出るわけではありません。
地道に施術を行いながら、患者さんと一緒になって改善を図っていく必要があります。
経過観察や目標設定などを行い、患者さんに忍耐強く向き合い続けることが大切です。
患者さん側が治療をあきらめてしまうケースも考えられます。
患部の安静を確保するためなどの理由で、日常生活が制限されることは大きな負担となるでしょう。
このような場合は、患者さんに寄り添い、根気強く励ましていくことが大切です。
体力がない
柔道整復師の仕事は体力が必須です。
基本的に立ち仕事であるうえ、患者さんの体を動かしたり同じ姿勢のまま制止させたりするので力仕事的な面が目立ちます。
知識やスキルがあっても、体力がなければ患者さんに施術することはできません。
実質労働時間は8時間であるものの、準備や片付けなどで拘束時間が延びることもあります。
体力がなければ長時間働くことは厳しいでしょう。
臨機応変に対応できない
柔道整復師も接客業であるため、患者さんに合わせた臨機応変な対応が必要です。
患者さん一人ひとりに合わせた施術や、そのときの状態にあった声掛けなどが必要になるため、そのときどきに合わせた判断が求められます。
場合によっては、体の状態が悪く、精神的にも不安定になっている患者さんが来院されるケースもあるため、相手の状態を見たコミュニケーションを心がける必要もあるでしょう。
臨機応変に対応できれば、患者さんの満足度も高まり、クレームに発展する事態を防ぐことができます。
柔道整復師は人に寄り添える力が大切
柔道整復師に向いている人は、コミュニケーション能力が高く、観察力があり、学び続ける姿勢がある人です。
また、医療従事者であり接客業でもあるため、手先が器用であることに加え、清潔感なども求められます。
本記事では柔道整復師に向いていない人の特徴も紹介しました。
しかし、向いていないからといって柔道整復師になれない訳ではありません。
努力して改善しようという意思が大切になります。
柔道整復師は多くの患者さんを支えることができる魅力的な職業です。
興味がある方はめざしてみてはいかがでしょうか。