
看護助手になるためには、適性や熱意を採用担当者にアピールする必要があります。
特に志望動機は、採用面接で必ず聞かれる質問の一つです。
しっかりとした志望動機を伝えることで、採用への第一歩を踏み出すことができるでしょう。
この記事では、看護助手の志望動機の書き方や例文、NGポイントについて詳しく解説します。
これから看護助手として働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
また、看護助手については、以下のページで詳しく紹介しています。
目次
看護助手の志望動機の書き方
看護助手の志望動機を書く際は、自分の経験やスキルを活かしつつ、看護助手という職業に対する理解と情熱を示すことがポイントです。
ここでは、志望動機の構成要素や構成例について見ていきましょう。
履歴書に書く志望動機の構成要素
履歴書に書く志望動機は、いくつかの構成要素を押さえることで、採用担当者に自分の魅力を的確に伝えられます。
ここでは、志望動機を作成する際に意識すべき4つの要素を解説します。
看護助手として働きたい理由
なぜ看護助手を選んだのか、その動機を記入しましょう。
仕事への熱意や看護助手の適性があるとアピールすることが大切です。
看護助手の仕事は、備品管理や検査機器の洗浄、検査機器のセッティングなど覚えることも多く、体力のいる仕事でもあります。
採用側はすぐに辞めてしまわないか心配しており、仕事への熱意があるかどうかを重要視しています。
特に無資格・未経験で看護助手になろうとする方は、仕事への理解度があるかどうかもみられるため、仕事内容はよく理解しておきましょう。
自分が持っているスキルや資格
看護助手の経験がある方は、即戦力になることをアピールしましょう。
看護助手として実施できる業務や貢献できる強みをより具体的に記載します。
未経験者など異業種からの転職の方は、過去の社会人経験などから看護助手としても活かせるスキルを記入します。
活かせるスキルがわからない場合は、ポータブルスキルに着目しましょう。
ポータブルスキルとは、業種や職種に関係なく活かせるスキルで、主に以下の2つに分類されます。
- 仕事のし方:現状の把握・課題の設定・計画の立案・状況への対応
- 人との関わり方:社内対応・社外対応・上司対応・部下マネジメント
例えば、コミュニケーションスキルも代表的なポータブルスキルの一つです。
看護助手は人を相手にする仕事のため、未経験であってもコミュニケーション能力が高い人は重宝されるでしょう。
資格がなくても特に心配ありませんが、不安な方は次のような資格取得を検討してみましょう。
- メディカルケアワーカー(看護助手)
- 看護助手認定実務者試験
看護師免許のような国家資格ではなく民間資格ですが、看護助手として働きたいという熱意を伝えるには効果的です。
資格取得の過程で身につけた知識は、実際の仕事でも役立ちます。
仕事で活かせる強みやアピールポイント
看護助手として、自分の強みをどう活かせるかをアピールしましょう。
経験者の方はどこの病院や施設で、どのような仕事を任されていたのか、なるべく具体的に書くように意識してください。
未経験者の方は普段の生活から自分の強みを見つけてみましょう。
例えば、これから看護助手の進路を考えている高校生の場合、部活動や生徒会活動などの経験は、体力やコミュニケーション能力をアピールする材料になります。
子育てが落ち着き社会復帰を考える40代くらいの方であれば、子育ての経験は大きな強みでしょう。
この職場を選んだ理由
この職場でなければならない理由を伝えましょう。
志望動機と同様に大切なポイントであり、下調べをしているかが垣間見える項目です。
希望する施設や病院のホームページを見て施設のこだわり・理念を調べ、数ある職場のなかでなぜ応募したのかを明確に記載しましょう。
入職前の見学が可能な場合は、一度問い合わせて見学してみることをおすすめします。
ホームページなどの情報では把握できない職場の雰囲気を直接感じられるとともに、より説得力のある志望理由を記載しやすくなるでしょう。
同じようなキャリアの人が複数応募している場合、この職場で働きたいという思いが強い人のほうが採用担当者の記憶に残りやすいものです。
これまでの勤務経験
転職の場合は、これまでの勤務経験を看護助手の仕事にどう活かしていきたいかを記しましょう。
看護助手の仕事には介助業務もあり、介護職の経験は大いに活かせます。
介護福祉士の資格を持っている、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修などを修了している、介護職として働いた経験がある方は積極的にアピールしましょう。
志望動機の構成例
履歴書の志望動機欄に書く内容は、大きく分けて以下の3つの構成から成り立ちます。
- 書き出し
- 志望理由
- 結論
それぞれの構成要素の具体的な書き方を見ていきましょう。
書き出し
志望動機の書き出しでは、看護助手に応募した理由を簡潔に述べましょう。
未経験の場合は、看護助手という職業に興味を持ったきっかけや、応募を決意した理由を明確に伝えることが大切です。
書き出しで読み手の興味を引きつけることで、志望動機全体に対する関心を高めることができます。
例1:「私は、高齢者福祉施設でのボランティア経験を通して、看護助手という職業に魅力を感じ、応募させていただきました。」
例2:「私は、親戚が入院した際に、看護助手の方々の献身的な仕事ぶりを目の当たりにし、この職業に強い憧れを抱きました。」
志望理由
志望動機の中心部分では、看護助手として働きたい具体的な理由を説明してください。
看護助手の仕事内容や求められる資質と、自分の強みや経験とを結びつけて説明しましょう。
具体的なエピソードを交えながら、なぜ自分が看護助手に適しているのかを論理的に説明することが求められます。
例1:「学生時代、災害現場でボランティアを経験したことがあります。
そのときに、さまざまな方々とコミュニケーションを取りつつ、相手に寄り添いながらサポートすることに非常にやりがいを感じました。
その経験から、コミュニケーション力を活かし、患者さんに寄り添える看護助手になりたいと考えました。」
例2:「私は、前職での介護職の経験から、チームワークの大切さを学びました。
看護助手としても、医療スタッフの一員として協力し合いながら、患者さんのケアに尽力したいと思います。」
結論
志望動機の結論では、看護助手としての意欲と適性・強みをアピールすることがポイントです。
看護助手として働くことへの熱意と、その職場で活躍したいという意欲を強調しましょう。
結論で自分の思いを明確に伝えることで、志望動機全体の説得力を高めることができます。
例1:「私は、患者さんに思いやりの心で接する貴院の理念に共感しました。
どのようなときもコミュニケーションを大切にする私の信念は看護助手として貢献できると考えています。」
例2:「前職における看護助手としての豊富な経験を活かし、貴院においても看護助手のスキル・知識を共有することで、より良い医療環境を作ることに貢献できると考えております。」
【ケース別】看護助手の志望動機に使える例文
未経験の場合の例文
未経験者の志望動機では、看護助手の仕事内容に興味を持ち、挑戦したいという意欲を伝えることが大切です。
看護助手をめざしたきっかけや看護助手の仕事内容に魅力を感じていることを伝えます。
未経験からでも、看護助手として成長していきたいという熱意をアピールすることが求められます。
昨年、私が入院した際に、治療でいつもと同じように動けないなか、看護助手の方に親身になって身の回りのお世話をしていただき、安心して療養できた経験があります。
その経験から、看護助手は医療現場に欠かせない存在であると知り、私自身も看護助手として患者さんの役に立ちたいと考えるようになりました。
貴院は地域密着型で、地元の方から信頼されている病院です。
私もこの地域の出身者として、入院生活で不安を感じている患者さんが少しでも安心して過ごせるよう、心に寄り添ったサービスを心がけていきたいと思っています。
異業種から転職の場合の例文
異業種からの転職の場合、看護助手になろうと決意した理由を明確に伝えましょう。
前職での経験やスキルが、看護助手としてどのように活かせるかを具体的に説明します。
異業種での経験を通して培った強みを看護助手の仕事に活かし、新たな環境で成長したいという意欲を示すことが欠かせません。
前職は、飲食業界で10年間店長として働いてきました。
お客様のニーズをくみ取り、満足していただけるサービスを提供することにやりがいを感じてきましたが、一方で、より直接的に人の役に立ちたいという思いが強くなり、看護助手への転職を決意しました。
飲食業界で培ったコミュニケーション能力と、お客様の立場に立って考える姿勢を、看護の現場で活かしたいと考えています。
貴院は、チーム医療を大切にされていると伺いました。
私も、医療スタッフの一員として、患者さんのために全力を尽くしたいと思います。
経験者の場合の例文
経験者の志望動機では、前職での経験を活かし即戦力として活躍できることやさらなるスキルアップをめざす姿勢を示すことが有効です。
前職での具体的なエピソードを交えながら、看護助手としてのスキルや経験をアピールしてください。
新しい職場で、さらに看護助手としての能力を高めていきたいという意欲を示すと良いでしょう。
特別養護老人ホームで介護士として〇年間勤務したのち、療養型病院で約〇年間、看護助手としての勤務経験があります。
そこでは、看護師や理学療法士など他のスタッフと連携をとりながら、主に食事・排泄介助や衛生面の管理などの仕事をしていました。
日々利用者様をサポートできる仕事はやりがいもありましたが、同時に看護助手として可能な業務の限界を感じることも多々ありました。
ホームページで、貴院では看護師免許の取得支援制度があると知り、働きながら看護職としての専門性を高めていきたいと思い応募しました。
まずは、看護助手の経験を活かし1日でも早くお力添えができるよう、尽力いたします。
ブランクがある場合の例文
ブランクがある場合の志望動機では、看護助手としての経験や知識を再度活かしたいという思いを伝えます。
ブランクの期間中に、自主勉強や研修など看護助手として成長するために行ってきたことをアピールすることが有効です。
ブランクはあるものの、看護助手としての情熱は変わらないことを示し、新しい職場で活躍したいという意欲を伝えましょう。
看護助手として5年間働いたあと、結婚を機に一度退職し、10年のブランクがあります。
その間、地域のボランティア活動で高齢者の方々の話し相手や見守りを行ってきました。その経験から、あらためて看護の仕事への思いを強くし、再び看護助手として働きたいと決意しました。
ブランクはありますが、患者さんに寄り添う気持ちは変わりません。
貴院は、教育体制が充実していると伺っております。
ブランクを埋めるべく、新しい知識とスキルを吸収し、一日でも早く戦力となれるよう尽力する所存です。
パート・アルバイト希望の場合の例文
パート・アルバイト希望の志望動機では、ライフスタイルに合わせて働きたい理由と、仕事への熱意を両立させることが求められます。
パート・アルバイトでの就業を希望する理由を明確に伝えつつ、看護助手の仕事に対する意欲や熱意を示しましょう。
ライフスタイルに合わせた働き方を希望しつつも、責任を持って仕事に取り組む姿勢をアピールします。
現在、子育てをしながら、自分の時間を有効に使って社会貢献したいと考えております。以前、父が入院した際に、看護助手の方々の献身的な仕事ぶりを目の当たりにし、強く感銘を受けました。
貴院は、ワークライフバランスを大切にしながら、質の高い医療を提供されていると伺っております。
私も、家庭との両立を図りながら、看護助手としての責任を果たし、患者さんに寄り添った看護を提供していきたいと思います。
【NG例】看護助手の志望動機で書かないほうが良い内容
看護助手の志望動機を書く際、避けるべき内容があります。
採用担当者に悪印象を与えかねない志望動機は、書類選考で不利になる可能性があるため注意しなければなりません。
ここでは、看護助手の志望動機で書かないほうが良い内容について、具体的に解説していきます。
当たり障りのない内容
当たり障りのない内容の志望動機は、具体性に欠け、個人の意欲が伝わらないため避けるべきです。
「人の役に立ちたい」「社会貢献がしたい」など、一般的すぎる理由だけでは、看護助手としての適性をアピールできません。
具体的なエピソードや経験を交えながら、看護助手という職業に対する熱意を示すことが求められます。
私は以前から病院で働きたいと考えておりました。
看護助手は、医療現場で重要な役割を担っているので、応募させていただきました。
働くうえでは、患者さんのために一生懸命頑張りたいと思います。
年収や福利厚生が志望理由になっている
看護助手の志望動機で、年収や福利厚生の良さを前面に押し出すのは避けましょう。
報酬面での魅力を強調しすぎると、仕事への情熱よりも自分の利益を優先しているような印象を与えてしまいます。
志望動機では、看護助手の仕事内容や働きがいに焦点を当て、年収や福利厚生への言及は最小限に留めることが賢明です。
貴院の看護助手の求人を拝見し、福利厚生の充実さに魅力を感じ応募しました。
特に、住宅手当や賞与の支給があることに惹かれました。
また、残業が少ないことも私にとって大きなメリットです。
年収アップを期待して、ぜひ貴院で働かせていただきたいと思います。
看護助手の仕事内容が理解できていない
看護助手の志望動機を書く際は、仕事内容を十分に理解していなければなりません。
看護助手の業務を混同していたり、理解が不十分だと感じられる志望動機は避けましょう。
仕事内容への理解不足は、職種への適性が疑われる原因となります。
看護助手の具体的な業務内容や求められるスキル、資質について事前によく調べ、理解を深めたうえで志望動機を書くことがポイントです。
看護助手は、医師や看護師のサポートをする仕事だと認識しています。
具体的には、カルテの整理やコンピューターへのデータ入力、医療器具の準備などを行うのだと思いますが、私は事務作業が得意なので、看護助手として活躍できると考えています。
文章が短すぎる
看護助手の志望動機は、ある程度の文章量が必要です。
あまりに短い志望動機は、熱意の無さや準備不足を感じさせてしまいます。
採用担当者に自分の思いを十分に伝えるためにも、300〜400文字程度を目安に書くと良いでしょう。
短すぎる志望動機は、書類選考で不利になる可能性が高いため注意してください。
看護助手に興味があり、応募しました。
どうぞよろしくお願いします。
看護助手の面接で志望動機を伝えるときのコツ
面接で志望動機を聞かれた際は、結論から簡潔に伝え、そのあとに具体的なエピソードで説得力を高めましょう。
まず「なぜ看護助手になりたいのか」という核心部分を30秒程度で伝え、そのあとに経験や将来展望を織り交ぜて話すと印象に残ります。
結論から端的に伝える
面接では限られた時間で自分をアピールする必要があります。
「私が看護助手を志望する理由は○○です」と最初に結論を述べてから詳細を話すことで、面接官に要点が伝わりやすくなります。
特に医療現場では簡潔で的確な情報伝達が重視されるため、志望動機も明確に伝えましょう。
具体的なエピソードを交えて話す
抽象的な言葉だけでなく、実体験に基づくエピソードを加えることで説得力が増します。「祖母の入院時に看護助手の方の温かいケアを見て感銘を受けた」など、あなたの志望動機の原点となった出来事を交えると、面接官の記憶に残りやすくなります。
感情を込めて話すことも大切です。
仕事への熱意を強く押し出す
採用側はできるだけ長く働いてくれる人材を採用したいと考えているため、仕事への熱意や将来性を感じられるアピールは好印象です。
めざしたい看護助手像や、どのようにスキルアップしていきたいかを具体的に伝えましょう。
多くの医療機関は看護師不足に悩んでいます。
看護助手として採用後、看護師として育成していく方針の病院であれば、採用されやすくなるでしょう。
また、看護助手の面接におけるポイントや、よく聞かれる質問については、以下のページで詳しく紹介しています。
志望動機をしっかり伝えて看護助手として働こう
看護助手の志望動機では、適性と熱意を十分にアピールすることが肝心です。
エピソードや経験を交えながら、看護助手という職業への理解と情熱を示しましょう。
採用担当者に強みと魅力を印象づけることができれば、採用への大きな一歩となります。
看護助手は、医療現場で患者さんを支え、自分自身も成長できるやりがいのある仕事です。
この記事を参考に、しっかりとした志望動機を持って、ぜひ挑戦してみてください。