「何か資格を取得したいけれど、金銭的に仕事はやめられない」と悩んだ結果、准看護師をめざそうと考えた人もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、働きながら准看護師をめざす方法や注意点、利用できる奨学金制度などについて解説します。
働きながら准看護師をめざしたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
働きながら通える准看護師の学校は?
准看護師になるための学校には、全日制と定時制の2種類があります。
全日制では一般的な学校と同様に週3~5日、朝から夕方まで授業があります。
定時制の場合は週に5日、平日の午後もしくは夜間に授業が行われるため、仕事をしながらの通学も可能です。
実際に、パート・アルバイトとして仕事をしながら准看護学校へ通っている人は多くいます。
授業のカリキュラムは学校によって異なるため、自分のライフスタイルに合った学校を選択することが重要です。
働きながら学校に通い准看護師になるステップ
働きながら学校に通い、准看護師になるためのステップは、以下のとおりです。
- 定時制の准看護学校に入学する
- 仕事をしながら准看護学校に通学する
- 准看護師試験を受け、合格する
- 免許申請を行い、准看護師免許を交付される
順に解説します。
定時制の准看護学校に入学する
働きながら准看護師をめざす場合は、定時制の准看護学校を選びましょう。
学校によって時間割やカリキュラムが異なるため、仕事のシフトなどと照らし合わせ、自身のライフスタイルに合わせて通える学校を選ぶことをおすすめします。
働きながら、准看護学校に通学する
働きながら准看護学校に通学し、授業を受けます。
基本的な履修の流れは全日制も定時制も同様です。
1年次は学内で准看護師課程を学び、2年次は病院での実習があります。
定時制学校は1年次も2年次も働きながら学べるスケジュールとなっているため、仕事と学業の両立が可能です。
しかし、准看護学校では課題が多い傾向にあるため、仕事と学校以外の時間も有効に使う必要があります。
准看護師試験を受け、合格する
2年間の学習を修了したら、准看護師試験を受験します。
免許申請を行い、准看護師免許を交付される
晴れて准看護師試験に合格したら、免許申請を行い、准看護師免許を交付してもらいましょう。
准看護師免許は、厚生労働大臣ではなく、都道府県知事によって交付されます。
働きながら准看護師をめざすなら奨学金制度も視野に
働きながら准看護師をめざす人のなかには、生活費のために仕事をやめるわけにはいかない人、家庭を持っている人など、金銭的に余裕がない人も少なくないのではないでしょうか。
そこで、働きながら准看護師をめざす際に利用できる奨学金制度を紹介します。
都道府県・自治体の奨学金
都道府県や自治体の奨学金制度では、毎月の授業料程度の金額が支給されます。
准看護学校卒業後、指定病院において一定期間勤務することで返済が免除されるため、働きながら准看護師をめざす人はぜひチェックしておきたい制度です。
医療機関の奨学金
准看護師をめざす人を支援するために、独自の奨学金制度を設けている病院や施設もあります。
多くの場合、准看護学校卒業後にその病院や施設での就労が義務付けられています。
准看護学校卒業後のキャリアプランまで見据えられている人は、この制度を活用してみても良いかもしれません。
病院付属学校の奨学金
准看護学校が病院に付属している学校である場合、その病院から奨学金を受け取れる可能性があります。
なかには、学費だけでなく生活扶助をしてくれる病院もあり、働きながら准看護師をめざす人にとってはありがたい制度です。
返済免除の条件などは病院によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
日本学生支援機構の奨学金
准看護師をめざす際には、日本学生支援機構の奨学金を利用できます。
この場合「専修学校」区分で申請し、卒業後に返済が必要となります。
教育訓練給付金
教育訓練給付金は、働く人のキャリア支援や能力開発支援を目的とした、厚生労働省による給付金制度です。
専門実践教育訓練、特定一般教育訓練、一般教育訓練の3種類があり、種類によって支給額や条件が異なります。
准看護師は専門実践教育訓練の対象になり、最大支援金額は224万円にもなります。
働きながら准看護師の学校に通う際の注意点
働きながら准看護師学校に通う際の注意点は、以下の2点です。
- 時間を有効に使い、スケジュール管理を徹底する
- 「准看護師になる」という強い志をもつ
新しいことを学び免許取得をめざすことは、仕事をしていなくても大変なことです。
そのうえ仕事をしながらの学生生活となると、日々のスケジュールは自ずとハードになるといえるでしょう。
しかも、単に仕事と学校をこなせば良いというわけではありません。
准看護学校では、自己学習課題やレポート、実習の記録物などさまざまな課題が出されるため、仕事や学校以外のプライベートの時間を使って課題に取り組まなければならず、負担は大きくなります。
そこで大切なのが「准看護師になる」という強い志をもち続けることと、日々のスケジュール調整です。
やらなければならないことは計画的に進めながら、日々の疲れを翌日以降に持ち越さないよう、しっかり休息をとりましょう。
体調が整っていなければ、仕事も学業も中途半端になってしまう可能性があります。
准看護師は働きながら学校に通ってめざすことができる
今回は、准看護師が働きながら学校に通う方法や、注意点などを解説しました。
准看護師は、定時制の学校を選べば、働きながらでも免許取得をめざせる資格です。
しかし、仕事と学業、プライベートに同時に取り組むのは簡単なことではありません。
奨学金制度なども活用しながら、准看護師になりたいという志を強くもち、准看護師をめざしましょう。