看護師の勤務には、三交代や二交代などのシフトがあり、夜勤の働き方に大きく関わってきます。
二交代で働いてみて「やっぱり三交代のほうが自分に合っているのではないか?」と悩んでいる人もいるかもしれません。
この記事では、看護師の三交代の働き方やスケジュール例を解説します。
三交代のメリットやデメリットも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
なお、看護師の仕事内容については次のページで詳しく紹介しています。
ぜひご覧ください。
目次
看護師の三交代とは?
看護師の職場には変形的な勤務体制があり、変形労働時間制のなかでも二交代や三交代、変則交代など、さまざまな種類があります。
入院設備や夜勤もある病院では、三交代か二交代が多い傾向です。
ここからは、三交代と二交代のシフトを紹介します。
三交代のシフト
まずは、看護師の三交代のシフトから見ていきましょう。
三交代のシフトとは、基本的に日勤、準夜勤、深夜勤の3種類を指します。
三交代では各シフト8時間ずつの勤務です。
日勤は朝から夕方まで、準夜勤は夕方から0時頃まで、深夜勤は0時頃から朝までですが、細かい時間は職場によって異なります。
二交代のシフト
次に、二交代のシフトについて説明します。
二交代のシフトとは、基本的に日勤と夜勤の2種類のことです。
日勤は朝から夕方までの8時間、夜勤はその後の16時間勤務となり、日勤では1時間、夜勤では2〜3時間の休憩が設けられています。
二交代の夜勤は、三交代の準夜勤と深夜勤の両方をこなしていると考えるとわかりやすいでしょう。
二交代の特徴は、夜勤で拘束される時間が長いことです。
病棟の看護師は休憩をとれないほど忙しい職場もあり、三交代に比べて体力面で負担がかかりやすいデメリットがあります。
看護師の三交代のスケジュール
ここからは、看護師の三交代のスケジュール例を見ていきましょう。
以下の4つについて解説します。
- 1ヵ月のスケジュール例
- 日勤のスケジュール例
- 準夜勤のスケジュール例
- 深夜勤のスケジュール例
1ヵ月のスケジュール例
三交代は二交代に比べて各夜勤が短時間ですが、その分病院に出勤する回数が多いことが特徴として挙げられます。
上記にある看護師の勤務表の例を見るとわかるように、深夜勤の前は日勤になるのが一般的です。
病院によっては、準夜勤の前に日勤が入るところもあります。
深夜勤務の朝に帰宅し、その日の夕方に準夜勤を行うシフトも多いです。
日勤、深夜勤、準夜勤のサイクルで勤務する場合、日勤終了後に数時間休憩します。
そして、0時すぎから勤務が開始し、勤務が終わる9時頃から、翌日の準夜勤がはじまる夕方まで休み、準夜勤を終えると、その時間から翌日が休日になるケースが一般的です。
日勤のスケジュール例
看護師の日勤におけるスケジュール例は、以下のとおりです。
8:00 | 勤務開始 |
8:30 | 申し送りと引き継ぎ |
9:00 | ラウンド バイタルチェック 点滴準備 検査準備 |
10:00 | 患者の清拭や洗髪 処置、検査・手術送り出し |
11:30 | 休憩 |
12:00 | 昼食配膳 |
12:30 | 昼食介助や下膳 内服確認 |
13:00 | ラウンド バイタルチェック 入院患者対応 |
14:00 | 入院患者対応 体位交換 点滴交換 |
15:30 | カルテ整理 事務仕事 |
16:30 | 夜勤看護師への引き継ぎ |
17:00 | 勤務終了 |
これはあくまで一例であり、病院によってスケジュールは異なります。
また、日勤については二交代と三交代で同じ時間のことが多いです。
準夜勤のスケジュール例
看護師の準夜勤におけるスケジュール例は、以下のとおりです。
16:00 | 勤務開始 |
16:30 | 引き継ぎ カルテ整理・確認 ラウンド 点滴交換 |
18:00 | 夕食配膳 食事介助 |
19:00 | ラウンド バイタルチェック 体位交換 点滴交換 |
20:00 | 休憩 |
21:00 | 消灯 ラウンド 体位交換 資料整理など事務仕事 |
23:00 | ラウンド 点滴準備 |
24:00 | 引き継ぎ 勤務終了 |
これはあくまで一例であり、病院によってスケジュールは異なります。
準夜勤は夕方から0時頃までの勤務になるため、仮眠の時間は用意されていません。
深夜勤のスケジュール例
看護師の深夜勤におけるスケジュール例は、以下のとおりです。
24:00 | 勤務開始 引き継ぎ |
1:00 | ラウンド 点滴交換 排泄介助 体位交換 ナースステーション掃除 翌日の勤務調整 緊急入院対応 |
4:00 | 休憩 |
5:00 | ラウンド 点滴交換 排泄介助 体位交換 |
6:00 | ラウンド バイタルチェック 点滴交換 洗面介助 |
7:00 | 朝食配膳 食事介助 |
7:30 | 配薬 |
8:00 | 申し送り 記録 |
9:00 | 勤務終了 |
これはあくまで一例であり、病院によってスケジュールは異なります。
二交代では仮眠時間がありますが、三交代の場合は深夜勤でも1時間の休憩時間しかありません。
仮眠するのは自由ですが、仮眠時間としての設定というよりは休憩時間の意味合いが強いです。
看護師が三交代で働くメリット・デメリット
では、二交代ではなく三交代で働くメリットやデメリットを紹介します。
ぜひ参考にして、自分に合うかどうかを見極めるヒントにしてみてください。
メリット
三交代のメリットは、二交代に比べて夜勤時間が少なく、心身の負担がかかりにくいことが挙げられます。
すべての勤務時間が8時間ずつとなっており、バランスが良いこともポイントです。
たとえ忙しくて業務量が多かったとしても、残業が少なく済むことや、勤務時間が短いため、仕事中の集中力を保ちやすいという点もメリットです。
デメリット
三交代のデメリットは、まとまった休みを取りづらいことです。
また、深夜勤の翌日は準夜勤など、夜勤明けが休みではなく、体を労わる時間を短時間しか取れないこともあります。
週の6日を職場に向かう場合もあり、休みが少ないと感じる人もいるかもしれません。
また、夜勤は毎日あるわけではなく、当然日勤の勤務も多くあるため、生活リズムが不規則になりやすいでしょう。
さらに、看護師の三交代では深夜に通勤をしなければならず、通勤距離が遠い場合は負担が増えることも考えられます。
看護師の勤務形態は自分の生活スタイルに合わせて選ぼう
今回は、看護師の三交代の働き方について紹介しました。
三交代が向いている人は、長時間労働を避けたい人や残業をしたくない人、生活リズムにこだわりの少ない人です。
看護師の夜勤といっても、三交代と二交代によって日々のスケジュールが大きく異なります。
転職の際には、応募する企業がどのような勤務体制を導入しているのかを確認し、自分の生活スタイルに合う職場を見つけましょう。