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保健師の年収はいくら?年齢や地域など区分別の平均を解説

保健師になりたいものの、給料はどれくらいなのか、看護師に比べて安いのか、などが気になる方もいるでしょう。

保健師と聞くと公務員を想像する人が多いかもしれませんが、実際には保健師の働き先は多岐に渡ります。
勤務先によって業務内容もさまざまで、どのように働くかによって年収にも差が出てきます。

公的なデータをもとに細かく解説しますので、保健師という職業に関心のある人はぜひ最後まで読んで参考にしてください。

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保健師の平均年収・月収

令和5年賃金構造基本統計調査によると、保健師の全国平均年収は443.6万円でした。
月収は30.9万円、ボーナスは72.7万円となっています。

区分別に見る保健師の年収・給料

保健師の年収を、次の6種類の区分別に算出しました。

  • 年齢別
  • 経験年数別
  • 男女別
  • 地域別
  • 働き方別
  • 組織規模別

掲載している金額は、所得税や社会保険料を含めた額です。

年齢別の年収

厚生労働省による令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、年齢別の年収を算出しました。

年齢 年収(万円)
20〜24 359.7
25〜29 426.8
30〜34 397.2
35〜39 475.6
40〜44 516.8
45〜49 461.2
50〜54 468.8
55〜59 620.5
60〜64 535.2
65〜69 350.8

参考:賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

20代の年収は400万円以下になっていますが、30代以降は年齢を重ねるごとに上昇しています。
年収が上昇していくのは、保健師の職場では公的機関の割合が高く、公務員が多いことが理由の一つだと考えられます。

ただし、50代以降になると年収が減少していくのも特徴です。

経験年数別の年収

令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、職務経験の年数別の平均年収を算出しました。

経験年数 年収(万円)
0年 357.0
1〜4年 385.8
5〜9年 404.4
10〜14年 474.1
15年以上 527.5

参考:賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

経験年数を重ねるほど積み上がったキャリアが評価され、平均年収は高くなります。
5年目以降になると400万円台まで上がります。

男女別の年収

令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、男女別の平均年収を算出しました。

性別 年収(万円)
男性 515.0
女性 438.1

参考:賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

男性が約80万円高い結果になっており、男性保健師のほうが収入が高い傾向だとわかります。
男性の保健師については、次のページで詳しく紹介しています。
ぜひ参考にしてください。

地域別の年収

令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、保健師の地域別の平均年収を算出しました。

エリア 年収(万円)
北海道 597.9
東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島) 428.0
関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川) 467.0
東海(山梨、長野、静岡、岐阜、愛知、三重) 466.5
北陸(新潟、富山、石川、福井) 453.6
近畿(京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山) 518.7
中国(鳥取、島根、岡山、広島、山口) 476.9
四国(徳島、香川、愛媛、高知) 455.2
九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島)・沖縄 446.3

参考:賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 都道府県別

平均年収の高い地域と低い地域の差は約170万円となっており、北海道が他の地域に比べてかなり高い結果でした。

働き方別の年収

保健師は、大きく分けると以下の4つの種類になります。
また、種類によって平均年収も異なります。

職場 年収(万円)
行政保健師 531.3
産業保健師 未経験は約320〜420、経験者は約400〜500
病院保健師 約400〜500
学校保健師 約450

それぞれの概要と年収を見ていきましょう。

行政保健師の年収

行政保健師は、市区町村の管轄する保険センターや、都道府県が管轄する保健所で働く保健師です。
地域住民の健康支援や衛生管理などに関わります。
行政保健師は地方公務員のため、所属自治体の給料表に準じた金額になります。

令和2年地方公務員給与実態調査結果の状況では、行政保健師の平均月収は約32.3万円となっており、ボーナスを含めた年収は531.3万円です。

産業保健師の年収

産業保健師は、会社や事業所などに勤務する保健師です。
従業員の保健指導やメンタルヘルスなどに関わります。
産業保健師は職場により収入の幅があり、未経験者は年収約320万円〜420万円、経験者は年収約400〜500万円です。

産業保健師の年収は、企業規模や経験年数によっても変化するでしょう。
給料を上げるには、大企業をめざしたり、転職してキャリアアップをするのがおすすめです。

病院保健師の年収

病院保健師は、病院や訪問看護ステーションなどに勤務する保健師です。
関連機関と患者さんの間に入り、健康面のサポートなどに関わります。
病院保健師も産業保健師と同様に収入の幅があり、平均年収は約400万円〜500万円です。
病院によっては夜勤があるため、夜勤手当がつくことで収入が高くなるケースもあります。

学校保健師の年収

学校保健師は、学校や大学、研修機関などで活躍する保健師です。
学生や教職員の健康管理に関する業務を行います。
学校保健師の年収も働く場所によって異なりますが、一般的に450万円程度といわれています。

なお、保健師の仕事内容や働き方などについて詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。

組織規模別の年収

令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、組織規模別の年収(単位:万円)を算出しました。

組織規模 年収(令和5年) 年収(令和4年)
従業員1,000人以上の組織の保健師 464.7 514.9
従業員100人以上1,000人未満の企業の保健師 436.4 477.4
従業員10人以上100人未満の企業の保健師 445.7 410.5

参考:賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

令和5年度は、従業員1,000人以上の組織の年収が高くなっています。

保健師と看護師で給料はどのくらい変わる?

保健師と看護師の平均年収の比較は、以下のとおりです。

職業 平均年収(万円)
保健師 451.1
看護師 508.2

参考:賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

平均年収では看護師が保健師を大きく上回っていることがわかります。
看護師の夜勤手当などが大きく影響していることが考えられるでしょう。

平均年収以外の労働時間や仕事内容など、その他の条件での比較は以下の記事にて解説しています。
年収面だけでなく、働き方など総合的な両者の違いを知りたい方に参考になる記事ですので、ぜひご参照ください。

保健師の年収は働き方次第で大きく変わる

今回は、保健師の年収について、看護師との比較や保健師の勤務先による比較を通してご紹介しました。

データの分析により、同じ保健師であっても、働く場所や関連資格の有無などによって年収が大きく異なることがわかりました。

年収などの条件を十分に理解したうえで、保健師として自分に合った働き方を見つけていきましょう。

この記事を読んで保健師に興味をもった方、保健師になるための手順を知りたくなった方は、以下の記事にて詳しく解説していますので、こちらもご参照ください。

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