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心理カウンセラーの給料や年収はいくら?資格や職場ごとに紹介

この記事の監修者
野口亜美梨様_プロフィール
野口亜美梨
【資格】
臨床心理士・公認心理師

【プロフィール文】
教育・医療分野に長年従事し児童から高齢者まで幅広く経験
心理面接、心理検査、プレイセラピー、治験業務等で活躍中
仲間と支えあって働くことがモットー

心理カウンセラーは、心の悩みを抱える方々に寄り添い、メンタルヘルスのサポートを行う専門職です。
心理カウンセラーとなるために必須の資格はありませんが、公認心理師や臨床心理士、社会福祉士などの資格を取得すると活躍の幅が広がります。

取得する資格で給料・年収は変わってくるほか、職場によって給与体系もさまざまです。
心理カウンセラーをめざす際は、資格や職場ごとの給料・年収を把握したうえで、自分に合った働き方を検討しましょう。

本記事では、心理カウンセラーの給料・年収を資格別・職場別に解説します。

【資格ごと】心理カウンセラーの給料・年収

【資格ごと】心理カウンセラーの給料・年収

心理カウンセラーは資格名ではなく職業名のため、無資格でも名乗れますが、資格を取得したほうが就職・転職に有利になりやすいほか、一部職種では特定の資格が必須となります。
心理カウンセラーの資格として代表的なものは、以下の4つです。

  • 公認心理師
  • 臨床心理士
  • 社会福祉士
  • 精神保健福祉士

まずは、心理カウンセラーの資格別に給料・年収を見ていきましょう。

公認心理師

厚生労働省が公表した「公認心理師の活動状況等に関する調査」によると、公認心理師の年収は300万~400万円の割合が高いです。
ただし、勤続年数や働く分野、雇用形態によっても年収は変化します。

保健医療・福祉・教育分野では300万~400万円の割合が高いのに対し、産業・労働分野では400万~500万円の層が最も高い割合を占めていました。
また、常勤の場合は300万〜500万円、非常勤の場合は200万~300万円の割合が多く、雇用形態でも年収に違いがあることがわかります。

公認心理師は国家資格であり、心理カウンセラーのなかでも高い専門性が求められる職種です。
資格を取得したうえで、私生活とのバランスをとりながら非常勤という働き方を選ぶ人も多くいます。

臨床心理士

日本臨床心理会の調査よると、臨床心理士の年収は、300万~400万円の割合が高いです。
ただし、勤続年数や働く分野、雇用形態によっても年収は変化します。
臨床心理士は民間資格であるものの公認心理師よりも歴史が長く、取得のためには大学院まで修了しなければならないため、難易度が高いぶん国家資格相当と見なす職場も珍しくありません。
このため、年収についても公認心理師と同程度が目安となるでしょう。

主な就業先は保健医療、教育、大学、福祉分野であり、そのなかでも非常勤で働く方のほうが多いとされています。
また、公認心理師とのダブルライセンスを取得している方は8割以上であり、専門性を高めることでキャリアアップをめざすことも可能です。

社会福祉士

社会福祉士の平均年収は約400万円です。
公益財団法人社会福祉振興・試験センターによる「社会福祉士就労状況調査実施結果報告書」では、正規雇用の年収が300万~400万円、契約社員で200万~300万円の割合が一番高い傾向でした。

社会福祉士は、介護支援相談員や障がい者支援専門員、スクールソーシャルワーカーなどさまざまな働き方ができます。
正規雇用で働く方の割合も多く、給与水準は比較的安定しているといえるでしょう。

精神保健福祉士

精神保健福祉士の年収はおよそ300万~500万円で、キャリアを積むごとに年収も上がる傾向にあります。
公益財団法人社会福祉振興・試験センター「精神保健福祉士就労状況調査実施結果報告書」によると、就業先によっては約1万円の資格手当が支給されていることもわかりました。

精神保健福祉士は、精神保健福祉分野における専門職であり、精神疾患の患者さんへの心理カウンセラーとしても重要な役割を担います。
就業先には高齢者福祉分野、障がい者福祉分野、児童・母子福祉分野などが考えられ、経験を積むことで給料アップも期待できる資格です。

【職場ごと】心理カウンセラーの給料・年収

心理カウンセラーは、病院や企業、学校など、さまざまな職場で活躍しています。
職場ごとで求められるスキルや働き方が異なることから、給与体系にも差があるのが一般的です。

ここからは、心理カウンセラーの主な職場での給料・年収を見ていきましょう。

病院で働く場合

病院で心理カウンセラーとして働く場合、常勤として一ヵ所の病院で働く方もいれば、非常勤でいくつかの病院をかけ持ちして働く方もいます。
常勤で病院に勤める場合、月収は20~25万円ほどとなるでしょう。
非常勤の場合、時給は1,500~2,500円程度が相場です。

病院は、心理カウンセラーの主な就職先の一つであり、専門性を活かしてキャリアアップをめざすことも可能です。

企業で働く場合

児童養護施設や障がい者福祉センターなどの民間施設で心理カウンセラーとして働く場合、常勤であれば職場の給与体系に応じた固定給与が支払われます。
年収相場は350万〜450万円程度ですが、施設によっては経験年数が浅い1~3年目頃は年収290万円ほどとなることもあるでしょう。

民間施設に雇用されるだけでなく、企業内カウンセラーとして就業先の社員のメンタルヘルスケアを担当する働き方もあります。
一般企業の人事部や総務部に所属し、会社員のメンタルヘルスを担当する心理カウンセラーの月収は、30~35万の割合が最も高かったという調査もあり、高収入が望める職場といえるでしょう。

学校で働く場合

学校で働く心理カウンセラーとして代表的なスクールカウンセラーは、その大半が臨床心理士の資格を持つ方で占められています。
非常勤での雇用が一般的であり、給料体系は時給制となるでしょう。
自治体によりますが、時給換算で5000円を超える地域もあります。
スクールカウンセラーとして学校などの教育機関で働く場合、月収は約25万円、平均年収は550万円ほどとなります。

教育現場では、児童・生徒やそのご家族、教職員の心理的サポートを行うことが主な仕事内容です。
非常勤が多いため、上述した給与水準より低めとなる可能性もありますが、子どもの成長を支えることのできるやりがいの多い仕事だといえます。

心理カウンセラーとして給料アップをめざすためのポイント

心理カウンセラーとして働きながら給料アップをめざすには、以下5つのポイントが鍵を握っています。

  • 経験を積む
  • 難易度が高い資格を取得する
  • 常勤で働く
  • 勤務先をかけ持ちする
  • 開業する

経験を積みながらスキルアップするだけでなく、より高い収入が期待できる働き方に変えるのも一つの選択肢です。

経験を積む

心理カウンセラーとして経験を積むことは、給料アップに直結します。
働く場所に応じた専門性を高めれば、経験を重ねるごとに評価され、長く働くことで昇進し、収入も増えていく可能性があるでしょう。

同じ分野であっても、職場によってクライエントの緊急性や業務の範囲は異なります。
ときには、難易度の高い相談内容に対応しなければならないこともあるでしょう。
そうした経験を通じて心理カウンセラーとしてのスキルを磨き、実績を重ねた結果、スキルアップ・キャリアアップにつながり年収アップをめざせます。

難易度が高い資格を取得する

心理カウンセラーとして働くうえで、資格の保持が採用条件になっている場合もあります。
国家資格である公認心理師をはじめ、心理カウンセラーに役立つ資格を取得することで、より労働条件の良い職場に応募しやすくなるでしょう。

職場によっては、公認心理師や臨床心理士などの資格保有者には資格手当が支払われるケースもあります。
すでに資格を保持している方は、幅広い知識・技術と仕事に対する意欲をアピールするために、ダブルライセンスを取得するのも効果的です。

常勤で働く

心理カウンセラーとして常勤での就職・転職をめざすことも、給料アップにつながります。
ワークライフバランスを重視したい方にとって非常勤という働き方は魅力的ですが、常勤と非常勤を比較すると、常勤のほうが賞与や手当がもらえるため、収入は高くなりやすいのが実情です。

常勤での雇用は、安定した収入を得られるとともに、キャリアアップのチャンスも広がります。
現在非常勤で働いている場合は、常勤へ昇格できる可能性があるかどうか、職場に相談してみても良いでしょう。

勤務先をかけ持ちする

心理カウンセラーは、フリーランスや非常勤として複数の職場をかけ持ちして働くことも可能です。
職場によっては勤務日数・労働時間が限られ、思うように稼げない場合もあります。
特に非常勤で働いている方は、複数の施設をかけ持ちすると収入面が安定しやすくなるでしょう。

ただし、かけ持ちする場合は、スケジュール管理に注意が必要です。
自分の得意分野を活かしながら、無理のない範囲で働くことを意識してみてください。

開業する

心理カウンセラーとして独立し、個人でカウンセリングサロンを開設する道もあります。
経営者として売上を維持する苦労もありますが、雇用される職場の給与体系にとらわれず、努力次第では大きな収入を得ることも可能です。
人材を雇わなければ、人件費もかかりません。

開業には、心理カウンセラーとしての実力はもちろんのこと、マーケティング力・営業力・企画力、税金の知識など幅広いスキルも求められます。
しかし、自分のやりたいことを実現しながら経営を軌道に乗せられたときには、達成感ややりがいを感じられるでしょう。
自分の力を試しながらより高い収入をめざしたい方は、独立開業も視野に入れてみてください。

心理カウンセラーの資格や職場ごとの給料・年収を知って参考にしよう

心理カウンセラーの給料・年収は、資格や職場、働き方によって異なります。
公認心理師と臨床心理士であれば年収300万~400万円、社会福祉士で400万円、精神保健福祉士で300万~500万円程度が相場です。

また、病院で働く場合の月収は約25万円、年収は410万円ほどとなります。
企業や学校など、職場ごとで給与体系は変化するほか、勤続年数や、常勤か非常勤かによっても上下するでしょう。

心理カウンセラーとしてより高い給料を得るには、難易度の高い資格を取得するなど、経験を積みながらスキルアップをめざすことが大切です。
あるいは職場をかけ持ちする、常勤で働く、開業するなどの働き方も選択肢となります。

心理カウンセラーとしての自身のキャリアプランに合わせて適切な職場を選択し、給料アップをめざしてみてください。

執筆者について

情報かる・けるは、医療・介護従事者として働いている方や、これから目指す方の「知りたい」に応えるメディア。 全国80,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://x.com/karu_keru

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