
社会福祉士の国家試験合格後は、資格の登録申請を行い登録証を受け取ることで、晴れて社会福祉士として働くことができます。
しかし、登録証の申請方法や必要な書類など、手続きに関して不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、社会福祉士の登録証申請の流れや必要書類、注意点などをわかりやすく解説します。
目次
社会福祉士登録証の申請方法の流れ
社会福祉士の登録申請をするには、いくつかの手順を踏む必要があります。
以下に、登録証申請の流れを簡単にまとめました。
- 必要書類が届いているかの確認
- 必要書類を簡易書留で提出
- 試験センターで受理
- 登録証の交付
なお、介護福祉士の登録証について興味がある場合は、以下の記事を参照してください。
必要書類が届いているかの確認
社会福祉士試験に合格すると、合格通知とともに以下の書類が届きます。
これらの書類が揃っているか、まずは確認しましょう。
- 合格証書の交付等について
- 社会福祉士国家試験合格証書
- 社会福祉士国家試験結果通知書
- 新規登録の手引き
- 社会福祉士登録申請書
- 払込取扱票
届いた書類に不備がないか、しっかりと確認することが大切です。
万が一、書類が不足している場合は試験センターと連絡を取るようにしましょう。
必要書類を簡易書留で提出
同封された書類を確認し、特に問題がなければ、必要書類を揃えて郵便局から簡易書留で試験センターに送ります。
封筒の裏面にはチェックリストが印刷されているため、それを参考に必要書類が揃っているかどうかの最終確認ができます。
また、表面には住所と氏名を記載する欄があるので、忘れずに記入しましょう。
書類の不備は申請の遅れにつながるため、提出前に十分な確認が必要です。
試験センターで受理
試験センターに書類が到着すると、提出された書類の審査が行われます。
書類に不備がなければ、1ヵ月ほどで登録証の交付となるのが通常です。
ただし、書類の内容に不備や誤りがある場合は、受理されないこともあります。
審査の状況について不安がある場合は、試験センターに問い合わせることもできます。
登録証の交付
書類の審査が完了すると、およそ1ヵ月後に登録証がレターパックプラスで届けられます。
受け取りには受領印またはサインが必要です。
不在の場合は郵便局から不在票が投函されるため、受け取りの手続きをしましょう。
また、災害救助法が適用された地域にお住まいの方で受け取りができなかった場合、申し出て事実確認を受けられた場合に限り、申請日から1ヵ月以内は再送料を試験センターに負担してもらえます。
社会福祉士の登録証の申請に必要な書類
社会福祉士の登録証の申請には、3種の書類の提出が必要です。
1. 住民票・戸籍抄本・個人事項証明書のいずれか1通
申請には、本籍を記載した住民票、戸籍抄本、戸籍の個人事項証明書のいずれか1通が必要です。
なお、提出するこれらの書類は原本でなければなりません。
外国籍の方の場合、中長期在留者や特別永住者の方は国籍等を記載した住民票の原本、短期滞在者はパスポートなどの身分証明書のコピーを提出してください。
申請時の本人確認は非常に重要ですので、書類の不備には十分注意しましょう。
2. 社会福祉士登録申請書
社会福祉士登録申請書は、国家試験受験時の氏名、住所、本籍などがあらかじめ印字されています。
変更がなければ、日付と氏名を記入するだけで済みます。
ただし、婚姻等により氏名に変更があった場合は、新旧の氏名がわかるように戸籍抄本等を添付する必要があります。
住民票はNGのため注意しましょう。
また、申請書の左下には、登録免許税として1万5,000円分の収入印紙を貼付しなければなりません。
3. 貼付用紙
登録免許税とは別に、登録手数料(4,050円)の支払いが必要です。
同封されている払込取扱票に必要事項を記入し、郵便局等で登録手数料を支払うと、「振替払込受付証明書(お客さま用)」が発行されます。
この証明書を貼付用紙に貼りつけて提出します。
社会福祉士登録のための提出書類を紛失してしまった場合
試験合格後に届く提出書類を紛失してしまった場合でも、あきらめる必要はありません。
試験センターに封書で報告・依頼することで、再発行を受けることができます。
その際は、メモなどに以下の内容を明記して、社会福祉振興・試験センター登録部に送付しましょう。
- 送付先の郵便番号・住所
- 氏名(合格時の氏名と現在の氏名が異なる場合は旧姓も記入)
- 生年月日
- 電話番号
- 請求理由(紛失等)
また、送付用封筒の表面には、赤字で「社会福祉士登録の手引<新規登録用>請求」と明記します。
書類の紛失は、登録証の交付が大幅に遅れる原因にもなります。
提出書類は大切に保管し、速やかに登録申請を行いましょう。
社会福祉士の登録証に関する注意点
社会福祉士の登録証申請には、いくつかの注意点があります。
スムーズに登録証を取得するためにも、これらの点には十分気をつけておく必要があります。
登録申請をしないと社会福祉士を名乗れない
社会福祉士の登録証には申請期限がなく、試験の合格から資格が失効することはありません。
しかし、登録証がなければ社会福祉士を名乗ることはできないのです。
つまり、登録証の交付を受けていないにも関わらず社会福祉士として働いた場合や社会福祉士を名乗った場合は、虚偽となってしまいます。
早めの申請を心がけましょう。
また、書類の不備は登録証の交付が遅れる原因にもなります。
提出前によく確認し、不備のないように注意してください。
登録免許税と登録手数料は支払い方法が異なる
社会福祉士の登録証申請では、登録免許税と登録手数料の支払いが必要です。
この2つは支払い方法が異なるため、混同しないように気をつけましょう。
登録免許税
登録免許税は、収入印紙を購入して申請書に貼付する形で支払います。
なお、収入印紙は郵便局などで購入できます。
登録免許税は15,000円で、金額を間違えないように注意が必要です。
また、購入の際は必ず「収入印紙」を指定しましょう。
切手や他の印紙では受理されません。
登録手数料
登録手数料の支払いは、ゆうちょ銀行またはその他の金融機関で行います。
同封されている払込取扱票に必要事項を記入し、4,050円を支払うと、「振替払込受付証明書(お客さま用)」が発行されます。
この証明書を貼付用紙に貼りつけ、申請書類と一緒に提出しましょう。
万が一、払込取扱票を紛失してしまった場合は、ゆうちょ銀行等の備え付け用紙を使って支払いを行います。
下記の口座番号等を参考に、手数料を払い込み、「受領証(受領書)」の原本を貼付してください。
ゆうちょ銀行の場合 | その他の金融機関の場合 |
ゆうちょ銀行 00140-3-141376 [口座名] (財)社会福祉振興・試験センター |
三菱UFJ銀行 東京公務部 普通預金 1083119 [口座名] (財)社会福祉振興・試験センター |
社会福祉士の登録証を申請中であることを伝える方法
登録証の申請中は、以下の書類を提示することで、社会福祉士の資格を取得していることを証明できます。
- 合格証書
- 登録手数料の振替払込請求書兼受領証
- 登録申請書類送付時に郵便局から発行された簡易書留の受領証
これらの書類を持参し、入職予定の職場などに提示することで、国家試験に合格し、現在登録申請中であることを伝えられるでしょう。
社会福祉士としての就職活動をスムーズに進めるためには、登録申請中であることをしっかり伝えることが大切です。
登録証の発行方法を学んで社会福祉士として働こう
社会福祉士の登録証は、国家資格取得の証明となる大切なものです。
登録証の交付まで1ヵ月ほどかかることもあるため、余裕を持って書類を準備することが大切です。
申請の手順や必要書類、注意点をしっかりと理解し、早めの申請を心がけましょう。
また、登録申請中は合格証書などを提示することで、社会福祉士資格保持者の求人に応募できるでしょう。
社会福祉士の登録が、ソーシャルワーカーとしての第一歩となりえます。
登録証を受け取り、晴れて社会福祉士として活躍しましょう。