総合トップ 情報かる・ける職種・資格について管理栄養士管理栄養士の働き方は?活躍できる職場など解説
情報 かる・ける

管理栄養士の働き方は?活躍できる職場など解説

この記事の監修者
管理栄養士 いと
【資格】
管理栄養士

【プロフィール】
食べる楽しさ・喜びを1番に考える管理栄養士がモットー。2児の母。
精神科病院、老人保健福祉施設、食品原料の微生物検査やWebライターなどを経て、現在は特定保健指導や後期高齢者の保健指導に携わる。

管理栄養士は、さまざまな勤務形態や勤務先で働くことができる職業です。
働き方によって、求められるスキルや知識、仕事内容が異なります。
管理栄養士としてのキャリアを考えるうえで、自分に合った働き方を選択することが重要です。

この記事では、管理栄養士の働き方について、勤務形態別、勤務先別に詳しく解説していきます。

管理栄養士の求人を探す

勤務形態別で見る管理栄養士の働き方

管理栄養士の勤務形態は、大きく日勤の定時勤務とシフト制勤務の2つに分類されます。
それぞれの勤務形態には特徴があり、自分に合ったスタイルを選ぶことが大切です。
ここでは、日勤の定時勤務とシフト制勤務について詳しく見ていきましょう。

日勤の定時で働く

管理栄養士の働き方としてまずあげられるのは、日勤での定時で働く方法です。
一般企業などで多く見られる働き方で、朝から夕方までの就業規則に決められた時間に勤務します。
一日8時間の勤務が基本で、就業規則で定められている以上の時間を働けば、当然残業となります。

この働き方の利点は、勤務時間が固定されているため、プライベートな時間の確保がしやすいことです。
一方で、柔軟な働き方がしづらいというデメリットもあります。

シフト制で働く

管理栄養士の働き方には、シフト制もあります。
病院や高齢者施設など、朝・昼・晩の三食分を調理する場合は、従業員内でシフトを組み対応しています。
具体的なシフトは職場によって変わりますが、2交代または3交代でシフトが組まれるケースが一般的です。

夜勤や早朝勤務など、時間外の勤務に対しては割増賃金が支払われるため、収入面でのメリットもあります。
一方で、不規則な勤務時間となるため、生活リズムが乱れやすいというデメリットもあります。

管理栄養士の求人を探す

勤務先で考える管理栄養士の働き方

管理栄養士は、さまざまな勤務先で働くことができます。
勤務先によって、求められるスキルや知識、仕事内容が異なるため、自分に合った職場を選ぶことが重要です。
ここでは、管理栄養士の主な勤務先について詳しく見ていきましょう。

医療機関

管理栄養士の働く場所としてまずあげられるのは、医療機関です。
医療機関で働く管理栄養士は、患者さん一人ひとりに対して病状に合わせた栄養管理や食事指導を行います。
最近ではチーム医療のメンバーとして管理栄養士が参加することもあり、食事の面から入院患者の支援を行います。

外科手術後や低栄養、糖尿病などでは状態に合わせた高度な栄養管理が必要なので、常に進歩する医療を学び続けることが必要不可欠です。
医療機関で働く管理栄養士には、高度な専門知識と細やかな患者対応力が求められます。
病状改善や早期回復をめざすなら、管理栄養士の責任は大きいといえるでしょう。

学校や給食センター

小中学校や学校給食センターに勤務する働き方もあります。
成長に必要となる栄養計算を行って献立を作成したり、調理場の衛生管理や食材選定などを行ったりするのが仕事です。
学校で働く管理栄養士の立場には学校栄養職員と栄養教諭がありますが、栄養教諭になるには管理栄養士の資格の他に栄養教諭の免許が必要です。

学校栄養職員や学校教諭として公立学校で勤務する場合は公務員試験を受けて合格することが必要で、採用されると公務員として働くことになります。
学校で働く管理栄養士には、子どもの成長に必要な栄養知識と、大量調理における対応力や衛生管理能力が求められます。

スポーツ施設

アスリートの身体づくりを食事の面からサポートする働き方もあります。
競技で結果を出すための理想の身体づくりや、けが予防に必要となる栄養を考え、献立を作る仕事です。
食事内容をアドバイスしたり、栄養管理の状況を監督やコーチ、チーム全体へ共有したりします。

プロ野球チームなどプロフェッショナルな場で活躍することもでき、部活動の経験がある人は、食事の面で支える一員としてチームに所属できる夢も叶えられるでしょう。
スポーツ栄養士には、競技特性に合わせた専門的な栄養知識と、アスリートらとのコミュニケーション力が必要とされます。

学生・勤労者福利施設

社員食堂や大学内の食堂に勤務して、栄養管理を行う仕事もあります。
大学であれば若年層の健康維持に必要なカロリーや栄養を計算して、献立やメニューを考えます。
一方、職場の場合は年齢層も幅広く、健康管理の対象者も多いのが特徴です。

生活習慣病やその予備軍、やせ過ぎなど多様な問題を抱えている場合もあるので、それぞれにとって最適な栄養管理や栄養指導を行う必要があります。
福利施設で働く管理栄養士には、幅広い年齢層に対応した栄養知識と、個人の状況に合わせた柔軟な指導力が求められます。

保健所・保健センター

地方自治体の保健所や保健センターで、地域住民の栄養管理や指導を行う道もあります。
自治体が企画した政策に基づいて地域住民の健康を目的とした調査やイベントを実施し、地域に住む大人から乳幼児まで、年代問わず健康を維持できるよう健康相談や栄養指導による食環境の整備に努めます。

地方自治体に勤務するため公務員として働くことになり、地域に根差した健康づくりに貢献できるやりがいのある仕事だといえるでしょう。
保健所や保健センターで働く管理栄養士には、地域の実情に合わせた健康づくりの知識と、イベント企画・運営能力が必要とされます。

福祉施設

高齢者や障がい者、保育園といった福祉施設に勤めるケースもあります。
特定の障害や年齢に合わせた栄養管理や指導を行い、身体の機能に合った食事を提供します。
食べる意欲や食育などの観点から、季節感や季節ごとのイベントを取り入れた食事提供をするなど、栄養以外から食事を楽しめるようにする工夫も必要です。

福祉施設の種類によっては、病院や介護士、保育士などさまざまな立場の人と連携することも求められます。
福祉施設で働く管理栄養士には、対象者の特性を理解したうえでの栄養管理能力と、他職種との連携力が重要となります。

研究・教育機関

企業や大学などの研究・教育機関で働く場合もあります。
栄養学の研究だけでなく、企業での食品の開発に携わるケースもあるのが特徴です。
近年の健康志向の高まりから、管理栄養士の立場から助言や開発を進めることが求められています。

場合によっては一社員として原材料の調達や生産ラインの確立など、栄養管理を超えた業務を行う場合もあるでしょう。
研究・教育機関で働く管理栄養士には、高度な専門知識と研究開発能力、さらには企業人としてのビジネススキルも必要とされます。

地域活動

栄養ケアステーションの一員として地域住民のニーズに応じた活動を行ったり、調剤薬局やドラッグストアに所属して働くことも可能です。

在宅訪問栄養指導では、自宅で介護を必要とする高齢者やそのご家族に対し、低栄養予防のための食事指導をしたり、嚥下しやすい食事の調理法をアドバイスします。
また、調剤薬局やドラッグストアなどに勤務し、地域住民の栄養相談を行える場も近年増加傾向にあります。

他にも、健康診断の結果に基づき、食事指導が必要な方への特定保健指導が求められることもあります。

いずれにしても、これらの働き方は多種多様となるため、ある程度の職場経験をした上でこれまでの経験を活かし、地域活動につなげることが必要になってきます。

管理栄養士の働き方は勤務形態や勤務先などで変わる

管理栄養士の働き方は、勤務形態や勤務先によって大きく異なります。
日勤の定時勤務やシフト制など勤務形態の違いがあるだけでなく、医療機関、学校、スポーツ分野、福祉施設、研究・教育機関などさまざまな勤務先があるのが特徴です。

それぞれの働き方には特有の魅力とやりがいがあり、求められるスキルや知識も異なります。
管理栄養士をめざす人は、多様な選択肢のなかから自分に合った働き方を見つけ、その分野で専門性を高めていくことが求められるのです。
自分の適性やライフスタイルに合った働き方を選択することが、管理栄養士としてのキャリア形成において重要になるでしょう。

管理栄養士の求人を探す

執筆者について

情報かる・けるは、医療・介護従事者として働いている方や、これから目指す方の「知りたい」に応えるメディア。 全国80,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://x.com/karu_keru

いいねと思ったらシェア
見つかる・見つける かる・けるとは?

かる・けるは、医療介護の仕事を探せる求人情報サイト。あなたに合った医療介護求人が見つかります。すべてのお仕事情報は、勤務地、年収や月収などの給与、正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託などの雇用形態、施設のサービス形態といった条件で検索でき、希望に合う求人を簡単に探しやすいのが魅力です。就きたいお仕事が見つかったら、そのまま応募も可能。応募はダイレクトに求人掲載事業者に届くので、スピーディかつスムーズに進みます。医療介護分野での就職はもちろん、転職、復職の際にも活躍するサイトです。