生活相談員をめざす人のなかには、「実際に自分にできるのか不安」と感じる人もいるでしょう。
実際に生活相談員になるにあたっては、ある種のスキルや能力が必要です。
今回は、生活相談員に求められるものと生活相談員に向いている人の特徴を解説します。
目次
生活相談員に必要なスキルと求められる能力
介護施設などで重要な役割を果たす生活相談員ですが、実際働くにあたってどのようなスキルが求められるのでしょうか。
必要なスキルと能力を解説していきます。
職場環境への適応スキル
生活相談員の仕事は業務範囲が広く、勤務する介護施設の種類も複数あり、職場ごとに業務内容が異なるため、職場環境に適応するスキルが必要です。
環境への適応能力を身につけるためには、周囲とのコミュニケーションが重要な役割を担います。
場合によっては上司や同僚からフィードバックを受けることで、自分に求められていることを認識できます。
新しい環境に適応するには、自分で目標を定めて苦手分野を克服していくこともポイントです。
自己肯定感が高められ、物怖じせず業務に取り組めるため、さまざまな環境に適応できるでしょう。
柔軟なコミュニケーションスキルと営業力
生活相談員は同僚や利用者、外部の関係者などさまざまな人と連携して業務を行います。
生活相談員の仕事は、看護師や介護士といった「サービスを提供する側」と、利用者やそのご家族である「サービスを受ける側」の両者を結びつけることです。
利用者側に対しては、傾聴・受容・共感することが必要となります。
利用者の話に耳を傾け、さまざまな状況に対して寄り添い理解する能力が求められます。
一方、サービスを提供する側に対しては、相手の業務に関心を持って話を聞くことが求められるでしょう。
また、利用者からの感謝の声などがあれば共有します。
両者の話をよく聞き、丁寧に伝えるコミュニケーションスキルと、改善策を自分で考えて提案していく営業力が必要です。
相手から信頼されるスキル
悩みを相談してもらい解決することが生活相談員の仕事ですが、相談に抵抗のある人も一定数います。
だれも信頼できない人に本気で相談しようとはしないので、まず相手に信頼感を与えることが生活相談員として必要なスキルになります。
信頼をしてもらうために重要なことは、相手の立場になって話を聞くことです。
心から関心を持って相手のことを知ろうとし、態度や表情から内心を察してそれに合わせて接していると、相手も心を開きます。
また、相手を受け入れる姿勢を示すことで、相手には安心感が芽生え、悩みや不安を打ち明けやすくなります。
生活相談員の大変なことに関しては以下の記事をご参照ください。
報連相が適切にできる仕事管理能力
業務を進めるにあたり施設内外のさまざまな人と連携をとるため、報告・連絡・相談がしっかりとできることが必要です。
情報共有が正しくできていないと、適切なサービスを提供できません。
利用者の状況や業務の進捗を細かく報告・連絡し、必要に応じて相談をしてアドバイスを求めることで、サービス全体における細かなミスをなくすことができます。
細かい内容でも報連相を怠らないまめさと、それを管理して全体を見ることができる仕事管理能力は生活相談員において必要なスキルです。
自分なりの業務マニュアルを作成できる能力
生活相談員は業務が多岐にわたり、職場によって内容も異なります。
業務の進め方がわからなくなる場合があり、特に初めて生活相談員として働く際は、なにをやるべきかの判断が難しいでしょう。
そのような場合、職場で受けた指示や助言をもとに、自分用の業務マニュアルを作成すると仕事を進めやすくなります。
相談対応や契約手続きの手順、介護計画書の作成や関係各所との連絡調整など、業務マニュアルをまとめることは、どの職場でも活かすことができるスキルです。
初めて生活相談員になる方は以下の記事をご参照ください。
自分なりのストレス解消法を見つけられる能力
生活相談員の仕事はやりがいと同時に大変な点もあります。
ストレスを抱えて余裕のない状態では、利用者とのコミュニケーションがうまくとれず仕事に支障をきたす可能性があるため、自分にあったストレス解消法を見つけておくことが大切です。
例えば、職場の内外にいつでも相談できる相手を作っておくようにします。
仕事の相談ができる上司・同僚を作れば、仕事上の問題で必要以上にストレスを抱える必要はなくなります。
友人などに愚痴をいうだけでもストレス解消になるでしょう。
また、仕事の優先順位を決めておくこともポイントです。
ストレスがたまっている際、優先順位に沿って仕事をこなすようにすれば、感情に左右されずスムーズに業務が進みます。
生活相談員に向いている人の特徴とは
生活相談員に必要なスキルと能力を見てきましたが、どのような人が生活相談員に向いているのでしょうか。
まず、人の役に立つことにやりがいを感じる人が適しているといえます。
より良いサービスを提供するためには、相手に寄り添った行動が必要であり、その根底には人の役に立ちたいという気持ちがあるはずです。
責任感があり、業務遂行と問題解決のため積極的に動ける人も生活相談員に向いています。
生活相談員に向いているのは、利用者の状況に応じて最後まで責任を持って対応し、問題があった場合は積極的に動き、解決まで導くことができる人です。
また、生活相談員は看護師や介護士、施設外の関係機関などさまざまな人と連携をとりながら業務を進めるため、チームで協働できることも重要です。
自分だけで仕事を進めようとせず、周囲の人とコミュニケーションを図りながら行動できる人が向いているでしょう。
必要な知識とスキルを取得して生活相談員として活躍しよう
生活相談員は、携わる業務範囲が多岐にわたり職場によって仕事内容が異なるため、臨機応変に対応するスキルや、自分なりのマニュアルを作成する能力などが求められます。
また、さまざまな人と接しながら仕事を進めていくため、柔軟なコミュニケーションスキルと信頼してもらえる人間関係づくりができることも必要です。
必要なスキルを身につけ、生活相談員として活躍できる人材をめざしましょう。