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病院経営の経営企画の役割は?仕事内容も紹介

病院経営の経営企画は、より良い運営に向けた中長期的な経営戦略を立てるという重要な役割を持っています。
経営に関する情報を収集・分析したうえで、病院全体の状況を的確に見極めなければなりません。
また、経営者と現場をつなぐパイプ役も担うなど、病院を戦略的に運営するうえで経営企画室は欠かせない存在ともいえるでしょう。

この記事では、病院経営の経営企画の役割や仕事内容を解説します。

病院経営の経営企画の役割

病院経営の経営企画の役割

病院経営における経営企画の役割は、大きく以下の3つです。

  • 経営戦略の企画・推進
  • 経営者と現場をつなぐ
  • 予算作成・管理・配分

病院の運営へどのように貢献しているのか、詳しく見てみましょう。

経営戦略の企画・推進

経営企画が担う役割の一つが、病院の運営や経営戦略の企画・推進を行うことです。
病院によって細かな業務内容には差異があるものの、主に組織の運営方針や経営戦略などを検討する経営企画室という部署で、病院をより良い経営に導くリーダーとなります。
病院の運営に関する意思決定するための資料・企画を作成するために、経営に関するデータを集めて分析を行うことも、経営企画室の役割です。

経営学の基礎知識は必須となるほか、医療福祉行政の動向にも敏感になる必要があるでしょう。

病院経営の仕組みについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。

経営者と現場をつなぐ

経営者と現場をつなぐことも、病院経営における経営企画の役割です。
経営企画は、事業計画の進捗に関する情報収集や現状分析をして、理事長・病院長などの経営責任者に報告します。
そして経営責任者から受けた意思決定や指示を、わかりやすい言葉で現場に伝えなければなりません。

新事業を開始する際や新たな取り組みを行うときには、関連部署に対する支援も実施します。
その他、現場が動きやすくなるようにアクションプランや中長期計画、事業報告書などを作成することも経営企画の役割です。

予算作成・管理・配分

経営企画では、組織の予算作成や予算管理、予算配分も行います。
病院経営においては、収益が減少するような状況でも、医療サービスが下がるようなら費用削減などを行うべきではありません。
一方で、費用をかけた結果すぐに収益が増加しそうになくても、医療サービスの質が上がるのであれば、新たな取り組みや機器の導入を実施する選択肢もありえます。

利益を増やすことだけが目的でないとはいえ、経営難に陥らないよう適切な予算管理が重要です。

病院経営の経営企画の仕事内容

病院経営の経営企画の仕事内容

病院経営の経営企画は上記で紹介した役割を果たすため、次のような仕事を行っています。

  • 病院経営に関する戦略の検討
  • 病院経営に関する経理業務
  • 病院経営に関するデータ収集・分析
  • 病院経営に関する購入・購買

順に詳しく解説します。

病院経営に関する戦略の検討

経営企画は、病院の将来的な展望を見据えたうえで運営方針や経営戦略を検討します。
安定した病院経営を継続するためには、中長期的な目線での経営戦略が必要です。

病院の経営最高責任者は医師となるため、医療に関するスペシャリストではあっても、経営については不慣れな場合があるでしょう。
そこで、経営企画が病院の経営実態を客観的に把握して戦略を見直したり、コストを適正にしたりして、運営状況を改善します。

病院経営に関する経理業務

病院経営に関する経理業務も、経営企画の仕事の一つになります。
病院の経営企画は、予算がなければ実現できないためです。

経理部門直属の経営企画に配属された場合、病院経営の企画・調整業務よりも財務・経理業務のほうに重きを置いた働き方になるかもしれません。
どの程度まで深く経理業務に携わるかは病院によっても異なりますが、いずれにせよ経理や財務に関する基本的な知識は必要になるでしょう。

なお、病院の経理というと、診療報酬請求の作成を主に行う医療事務の仕事を思い浮かべる方もいるかもしれません。
しかし、経営企画が行う経理業務は経営管理の一環であり、医療事務より上流工程といえます。

病院経営に関するデータ収集・分析

経営企画の仕事内容には、病院経営に関するデータ収集・分析もあります。
このとき活用されるデータは、診療リスクの分析や医療材料品などのコストに関わる分析、外来待ち時間の調査結果などさまざまです。
多角的にデータを分析し、病院経営や医療サービスを改善するために役立てます。

また、過重労働や医療事故のリスクを避けるため、院内職員の労働量のデータを活用することもあるでしょう。

病院経営に関する購入・購買

病院経営に必要な備品や消耗品の購入・購買も、経営企画の仕事内容です。
病院を運営するために欠かせない医薬品や医療材料、検査試薬などをまとめて買い入れます。
医療材料のわずかな価格差も全体のコストに大きく影響するため、卸やメーカーなどの購入先との価格交渉も重要な仕事といえるでしょう。

病院によっては用度課などとして、経営企画室と切り離されているケースもあります。

病院経営のための経営企画の役割・仕事内容を理解しておこう

病院経営の経営企画は、より良い運営と医療サービス提供に向けた経営戦略を検討するほか、予算の作成・管理などさまざまな役割を担う存在です。
また、組織が円滑に機能するよう、経営者と現場をつなぐパイプ役でもあります。
これらの役割を果たすため、経営戦略の企画だけでなく病院経営に関するデータを集め分析したり、医療材料を購入したりといった業務にもあたることになるでしょう。

ただし、病院経営においては利益を出すことがすべてではありません。
病院経営の経営企画として活躍するには、経営や経理に関する知識はもちろんのこと、医療福祉への理解やデータ分析力、課題解決能力など幅広いスキルが必要といえます。

執筆者について

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