
公認心理師の資格取得をめざしつつ、その難易度がわからず不安を抱いている人もいるのではないでしょうか。
公認心理師は2018年から施行された比較的新しい国家資格であり、過去問などのデータは多くありません。
この記事では、公認心理師の国家試験の合格率や試験の難易度を紹介しています。
今後、公認心理師の国家試験に挑戦しようとしている方は、試験の傾向の分析に活用してください。
以下の記事では、公認心理師について詳しく記載していますので、この記事とあわせて参考にしてください。

目次
公認心理師の国家試験の合格率
公認心理師国家試験の合格率の推移と合格基準について、これまでに行われた第1回~第6回までの公的データをもとに解説します。
特に合格基準は、今後受験するにあたって参考になると思いますので、覚えておいて損はないでしょう。
合格率の推移
過去に実施された公認心理師国家試験の合格率は、平均59.8%です。
内訳としては、第1回が79.6%と最も高く、次いで第6回の73.8%となっています。
また、第2回~第5回までの合格率は46.4%~58.6%と、第1回、第6回と比較して低い数値となっています。
第1回公認心理士試験は、2018年12月16日に追加試験が実施されましたが、その後の試験では追加試験は実施されていません。
2022年実施の第5回までは実務経験5年および講習を受講した方を対象とした「区分G」での受験が認められていましたが、2023年の第6回ではこの措置がなくなり、例年と比較して受験者が大幅に減少しています。
合格基準
公認心理師の国家試験の合格基準として、基本的に総得点の60%以上の正答率が必要とされています。
言い換えると、試験問題の60%に正解すれば、受験者全体での順位に関わらず合格できるということです。
公認心理師の国家試験の総得点は230点で、60%以上の138点以上を獲得できれば合格です。
しかし注意点として、試験の難易度に応じて合格点に補正があることがあげられます。
過去の試験では、合格基準が143点以上となった年や、135点以上となった年などがあります。
このように、基本的には60%138点が基準ですが、必ずしもこの基準で合格が決まるとは限りません。
公認心理師の国家試験の難易度・勉強時間
公認心理師の国家試験の難易度や試験に合格するために、必要な勉強時間を紹介します。
受験資格が設けられている国家試験ということもあり、簡単に合格できるものではありません。
今後、資格取得を検討する際の目安にしてください。
難易度
まだ比較的新しい資格のため、公認心理師の国家試験の難易度は年々変動しており安定していません。
ほかの国家資格と比較した公認心理師の国家試験の正確な偏差値は出ていませんが、先程も紹介したように平均合格率が59.8%であり、難易度は高いといえるでしょう。
また、大学院で定められた科目を履修する必要があるなど、公認心理師の受験資格が厳しいことも、受験難易度が高い理由としてあげられます。
合格に必要な勉強時間
公認心理師の国家試験を受験するためには、「大学院で定められた科目を履修する」あるいは「4年制の大学に通い、かつ2年間の実務経験が必要」などの要件を満たす必要があります。
公認心理師の国家試験の受験資格を満たすために、通学や実務に最低でも6年間を費やすことが必要です。
上記以外にも、国家試験に向けて別途、自分で勉強時間を確保する必要があります。
公認心理師の国家試験の合格率と難易度は変動している
公認心理師の国家試験の合格率と難易度は、年々変動しています。
まだ6回しか試験が実施されていないこともあり、国家試験に関するデータも少ないことから確定的なことはいえません。
しかし、これまでの平均合格率が50%台であることと、受験資格が厳しいことなどを考えると、公認心理師の難易度は比較的高いといえるでしょう。
国家試験に備えて、過去問や出題割合を示したブループリント(公認心理師試験設計表)を用いて、自分でしっかりと勉強をすることが合格のカギといえるでしょう。
