
「保育士だけどピアスをつけたい」という保育士がいる一方で、多くの保育園は保育士のピアス着用を禁止しています。
保育士として就活中の人や、保育学生には、ピアス着用可能な園で働きたいと求人を探している人もいるでしょう。
本記事では、保育士のピアス着用がNGの理由や、応募前に開けていた場合の対処法、保育士でもピアスを開けたい場合の対処法などを解説します。
保育士としてオシャレを諦めたくない人は、こちらの情報を参考にしてください。
目次
保育士がピアスをするのはNG
保育士が勤務中にピアスを着用することは、原則認められていません。
結婚指輪の着用はよく見られますが、保育士としての勤務中にピアスのようなオシャレを目的としたアクセサリーを着用することは難しいでしょう。
ピアスを含むアクセサリーの着用は、まず勤務先の保育園の規定を確かめる必要があります。
しかし、多くの保育所で禁止されているのが現状です。
なぜ、ほとんどの園はピアスの着用をNGとしているのでしょうか。
保育士のピアスがNGの理由をわかりやすく説明します。
保育士のピアスがNGな理由
保育士のピアスの着用が認められないのには、次の3つの理由が挙げられます。
- 子どもがピアスを誤飲する恐れがある
- 子どもや保育士が怪我をする恐れがある
- 保護者からの印象が良くない
ピアスをつけたい保育士は、3つの理由を踏まえて考えてみましょう。
子どもがピアスを誤飲する恐れがある
子どもは何でも口に入れようとするので、万が一落としたピアスを口に入れてしまうと危険です。
どれほどピアスが落ちないように気をつけていても、知らないうちに外れ、保育中に落としてしまうリスクは避けられません。
東京消防庁管内では、平成30年からの5年間で5歳以下の子ども5,719人が、誤飲や窒息により搬送されています。
誤飲は命に関わる恐れもあり、運よく吐き出せても、食道や口腔内を傷つけてしまうため危険です。
保育中の事故で子どもを傷つけてしまったら、保護者から損害賠償を請求される可能性もあります。
まずは、子どもの安全を第一に考えましょう。
子どもや保育士が怪我をする恐れがある
保育士は子どもを抱っこする機会が多く、ピアスが顔などに擦れて怪我をさせる恐れがあります。
特に子どもの皮膚は繊細で、ひっかき傷が残ってしまう可能性もあるでしょう。
金属アレルギー発症のきっかけにもなりかねません。
また、子どもはキラキラした物や動く物が気になります。
保育士が抱っこすると、ピアスの近くに目線がいくため、誤ってピアスを引っ張る恐れもあるでしょう。
保育士にも危険が及ぶ可能性があるため、ピアスの着用を認めない施設が多いのです。
保護者からの印象が良くない
保護者は子どもを安全に預けられるかどうかを判断して、保育園を選んでいます。
家庭内で誤飲を経験した保護者もおり、保育士がピアスを着用していては、「ピアスがもたらす危険性を知らないのか」「オシャレを優先し、子どもの安全はおろそかにするのか」などと不安要素になるでしょう。
安全面の配慮が欠けていると思われては、保育士だけではなく保育園の評判も落ちてしまいます。
保護者から信頼を得て、安心して子どもを預けてもらえるように、あらかじめ防げる不安要素は排除し、良好な関係を築いていきましょう。
保育士に応募する前にピアスを開けていたら?
すでにピアスホールがあるからといって、保育士の道をあきらめる必要はありません。
保育士に応募する前に次の2つに気をつけましょう。
- 選考中・仕事中はピアスを外しておく
- ピアスホールや軟骨ピアスが目立たないよう工夫する
保育士の選考で不利にならないように、よく読んで対策をしましょう。
選考中・仕事中はピアスを外しておく
選考中や仕事中はピアスを外して、子どもの安全を優先する必要があります。
たとえ、子どもを相手にしない選考中でも、ピアスの着用はネガティブなイメージを与えるでしょう。
園長ら施設運営者は、子どもへの安全性への配慮や保護者からの印象など、保育士としての振る舞いや活躍に期待しています。
ピアスを取っていれば、選考先の保育園や保護者からの信頼を失う恐れはないでしょう。
ピアスホールや軟骨ピアスが目立たないよう工夫する
ピアスホールが複数開いている、通常よりもホールが大きい、軟骨ピアスも開いているといった人は、目立たないように工夫する必要があります。
一般的なピアスホールとは異なる場合、悪目立ちしてしまうため、驚く人やネガティブなイメージをもつ人もいるでしょう。
耳元が見えないような髪型や、ファンデーションテープなどで隠すのがおすすめです。
もちろん、テープで隠す場合も、ピアスはすべて外しておきましょう。
保育士でもピアスを開けたい場合は?
保育士として勤務している場合、新しくピアスホールを開けるのは難しいのが現実です。
ピアスを開けてオシャレを楽しみたい人は、次の2点を踏まえて考えましょう。
- 保育士として働きながらピアスを開けるのは難しい
- どうしてもピアスを開けたいならタイミングに配慮
それぞれ詳しく解説します。
保育士として働きながらピアスを開けるのは難しい
そもそもピアスを開ける際は、ファーストピアスをつけたままにして、安定するまで待たないといけません。
ただ、保育中にいつのまにかファーストピアスが落ちて、事故につながるリスクもあるため、保育士として勤務しながらピアスを開けるのは不可能でしょう。
ファーストピアスを外して出勤すると、ピアスホールが安定しないまま傷口から細菌が入り、化膿する恐れもあります。
化膿したら自分にとっても、保育園にとっても不衛生なため、勤務期間中はピアスを開けないようにしましょう。
どうしてもピアスを開けたいならタイミングに配慮
ピアスが認められないとわかっていても、どうしてもピアスの穴を新しく開けたい場合は、開けるタイミングに配慮しましょう。
ピアスホールは開けて終わりではありません。ピアスホールが安定するまでの1〜3ヵ月間、ファーストピアスを着用して、化膿しないようにケアする必要があります。
ピアスを開けたい人は、保育士養成学校の在学中や、離職期間のタイミングなど、約3ヵ月は安定して着用できるまとまった期間を確保して、開けると良いでしょう。
保育士でピアスOKの求人はほとんどない
ピアスの着用は安全上問題があるため、着用可能な保育園はほとんどありません。
ピアス着用が可能な保育園の求人があったとしても、パート・アルバイトで保育に携わらない仕事に限られ、求人数自体も少ないでしょう。
保育士は子どもの安全を優先すべきです。
どうしてもピアスをつけたい場合は、休日だけオシャレするか、ピアスOKな一般企業への転職をめざすと良いでしょう。
保育士はピアスより子どもの安全を優先してオシャレを満喫しよう
子どもを預かるのが保育士です。
保護者は保育園や保育士を信頼して預けています。
ピアスをつけた保育士と、安全管理が徹底された保育士に預けるのでは、どちらが良いでしょうか。
万が一、落としてしまったピアスを子どもが誤飲すると、命に関わる恐れがあります。
事故を未然に防ぐため、子どもの安全を最優先に考えてみましょう。
保育士は勤務中はピアスの着用が難しいですが、休日だけつけたり、ヘアアレンジをしたりして、オシャレを満喫しましょう。