
保育士は責任が重く、ハードな仕事だというイメージを持つ方もいるかもしれません。
たしかに大変なこともたくさんある仕事ですが、その分やりがいを感じられるでしょう。
そこで今回は、保育士の仕事ではどのような場面でやりがいを感じられるのか、実際のエピソードをもとに詳しく紹介します。
記事の後半では保育士の仕事の魅力も解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
保育士がやりがいを感じるときとは?
保育士は大変な仕事というイメージを持つ方もいるでしょう。
たしかに、子どもたちの命を預かるため、大きな責任のある仕事です。
しかし、子どもたちとの関わりを通して、やりがいを感じる機会が多い仕事でもあります。
以下には、保育士がやりがいを感じるときを詳しく解説していきます。
子どもたちの笑顔が見られたとき
素直で無邪気な子どもたちの笑顔を身近に見られるのは、保育士の特権の一つです。
喜怒哀楽をストレートに表現する子どもたちから笑顔を引き出せたときに、大きなやりがいや幸福感を味わえるでしょう。
▽笑顔を見てやりがいを感じられたとき
- ご家族と別れて泣いていた子どもが笑ってくれたとき
- 慣らし保育で泣いていた子どもが笑顔になってくれたとき
- 自分が提案した遊びを子どもが笑顔で楽しんでいる姿を見たとき
保育士の仕事を続けるうえで大変なことがあっても、子どもたちの笑顔を見ると嫌なことが吹き飛ぶと感じる方もいます。
子どもたちの「楽しい」という声や笑顔があふれる現場で働けるのは、とても幸せなことでしょう。
子どもたちの成長を間近で見られたとき
保育士になって良かったことの一つに、子どもが成長するタイミングに立ち会えるという意見も聞かれます。
小さな子どもたちの成長の早さは著しいもので、特に乳児期の子どもの場合は目まぐるしい早さで成長を遂げます。
寝返りやハイハイ、つかまり立ちや一人歩き、おしゃべりなど子どもたちの大きな成長を近くで感じられるのも保育士の仕事の魅力でしょう。
▽子どもたちの成長を感じられたとき
- お友達に興味を持って仲良く遊ぶ姿を見たとき
- 食べられなかった食材が食べられるようになったとき
- 運動の苦手な子どもが逆上がりできたとき
- はじめての一人歩きをしたとき
身体的な成長はもちろんですが、幼児期になると情緒面や精神面での成長を感じる場面が多くあります。
子どもたちの成長を間近に感じられるのは、保育士にとって大きなやりがいでもあり、楽しさでもあるでしょう。
保護者から感謝の言葉を伝えられたとき
幼稚園よりも子どもたちと過ごす時間が長い保育園は、保護者との距離が近いことも大きな特徴です。
保育士たちは、送迎のタイミングや連絡帳でのやりとりなどで保護者との信頼関係を築く機会があります。
そのようななかで、保護者からの感謝の言葉をもらえると「頑張ってきて良かった」と心から感じられるでしょう。
保護者対応に悩んでいるタイミングでねぎらいや感謝の言葉をかけてもらうと、自分がやってきたことが間違っていなかったと思えるかもしれません。
卒園後に子どもが会いに来てくれたとき
担当した子どもたちが卒園後に会いにきてくれたり、街中で声をかけてきてくれたりすると、成長した姿に大きな喜びを感じる方もいます。
卒園して立派に大きく成長した姿を見ることで、保育に関われたことの喜びや達成感を味わえるでしょう。
特に、卒園のタイミングで深く関わっていた子どもの場合は、感動もひとしおです。
一緒に頑張ってきたことや子どもたちの成長など、保育園時代の思い出を一緒に振り返ることで、子どもとともに自分も保育士として成長できていると実感できるかもしれません。
保育士としての魅力とは?
保育士がどのような瞬間にやりがいを感じるかを説明しましたが、以下には保育士の魅力を詳しく紹介します。
保育士の魅力を理解すれば、保育の仕事に対するモチベーションが高まるだけでなく、保育士資格取得のための勉強に励むことができるでしょう。
育児に悩む保護者をサポートできる
仕事をしながら子育てをする家庭が増えているなか、育児に悩む方も少なくありません。
はじめての育児でわからないことだらけの方、子どもとうまく関われずに悩んでいる方など、家庭によってさまざまな悩みを抱えています。
そのような保護者の悩みに寄り添えるのが、保育士です。
共働きする保護者をサポート
ここ数年で共働き世帯が増えてきており、仕事と家庭の両立に悩む家庭もあります。
保育士は、子どもの成長を見守り支えるだけでなく、働く保護者をサポートするとても大切な仕事です。
仕事のため、日中に子どもと関われない保護者にとって、保育士からの情報は子どもの様子を知る重要な手段の一つでしょう。
そのため、子どもの様子を直接話すことや連絡帳を通して丁寧に伝えることは、とても大切です。
働くご家族のサポートは、大きな社会貢献を行っていることを意味します。
社会に貢献していると感じられると、仕事へのモチベーションも高まっていくと考えられます。
保護者の育児相談に答える
保育士は、ときには保護者の育児相談にも乗る場合があります。
保育士として培ってきた経験から、保護者の悩みに対して的確なアドバイスができる場合もあるかもしれません。
いつも子どもを見守る保育士の立場からのアドバイスや助言は、保護者にとって大きな助けになるでしょう。
最近は、コロナウイルスの影響によって子育て支援サービスを受けられなくなったり社会とのつながりが薄れたりして、育児の悩みを相談する相手がいない家庭もあるといわれています。
相談したくても相談できない保護者にとって、保育士は大きな存在であり、心のよりどころともいえる存在です。
保護者からの相談に対応することは、大変な場合もあるかもしれません。
しかし、相談された内容を解決に導けたら、やりがいや仕事の魅力を感じられるでしょう。
保育士がどのような場面で大変に感じるかは、下記の記事をご確認ください。
>>保育士が感じる大変なこと10選!仕事で苦労するポイント・何歳児が大変かも解説
経験を積むことでスキルが向上する
保育士として経験を積めば、保育に関わるさまざまなスキルを向上させられます。
どのようなスキルが身につくかを、以下に詳しく紹介します。
幅広い年齢の子どもに対応できるようになる
保育園の規模によっても異なりますが、多くの園では0歳児から5歳児まで幅広い年齢の子どもたちが在籍しています。
子どもたちの月齢や年齢によって対応の仕方が大きく異なりますが、保育士として経験を積んでいくことで、それぞれの年齢に合わせた対応方法を学べます。
保育士になりたてのときは、どの年齢のクラスを受け持っても大変な場面があるかもしれません。
しかし、大変であっても、学べることもたくさんあるでしょう。
声かけの仕方や遊び方など、先輩の保育士の行動をまねしてスキルアップにつなげていきます。
経験や知識を増やせば役職に就くことができる
保育士としてのキャリアを積み、経験や知識、ノウハウを身につければ、早い段階で役職に就くことも可能でしょう。
役職がつけば、同僚や保護者からも信頼されたり、手当がついて収入がアップしたりなどのメリットがあります。
▽保育士の役職例
- 園長や副園長
- 主任や副主任
- 専門リーダー
- 分野別リーダー
上記の役職を儲けて保育士の処遇を改善することは、国が保育士の確保を目的に行っている処遇改善の取り組み(処遇改善等加算Ⅱ)によって明確に定められています。
この処遇改善等加算Ⅱの規定にしたがって、勤続3年以上でリーダーなどの役職を割り振られるケースもあります。
待機児童の解消
数年前に社会問題となっていた待機児童の解消にも、保育士はとても大きな役割を果たしています。
厚生労働省が発表した「令和2年10月時点の保育所等の待機児童数の状況について」によると、令和2年10月1日時点の待機児童数は27,814人で、2017年の55,433人と比較すると半減していることがわかりました。
保育園では保育士がいないと子どもを預かれないため、保育士が待機児童解消という社会課題を解決する役割を担っていることは明確です。
自分の仕事が誰かのためになっているとわかれば、仕事に対するやりがいや魅力をより一層感じられるでしょう。
保育士はやりがいや魅力が詰まった仕事
保育士のやりがいや魅力を詳しく紹介しました。
子どもの命や健やかな成長を見守る保育士は、とても責任のある仕事であるとともに、やりがいや魅力、誇りを感じられる仕事であるといえます。
これから保育士になりたいと考える方や、保育の現場に復帰を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。