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看護師免許を取得するには、厚生労働省が施行する看護師国家試験に合格しなければなりません。
これから看護師をめざす人であれば、国家試験の難易度は気になるポイントだと思います。
そこで、本記事では看護師国家試験の難易度や概要を、例年のデータをもとに解説していきます。
国家試験を控えている看護学生や、これから看護師をめざそうと考えている人は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
目次
看護師国家試験の合格率はどれくらい?
まずは、看護師国家試験の合格率を説明していきます。
合格率を知ることで、客観的に看護師国家試験の難易度を知ることができます。
各年度での推移もまとめているので、チェックしてみてください。
看護師国家試験2022年の合格率
厚生労働省が発表した、2022年の看護師国家試験の合格率は91.3%でした。
病院で働く他の職種と比べてみましょう。
職業 | 合格率 |
看護師 | 91.3% |
---|---|
医師 | 91.7% |
薬剤師 | 68.0% |
臨床検査技師 | 75.4% |
診療放射線技師 | 86.1% |
理学療法士 | 79.6% |
作業療法士 | 80.5% |
他の職種がおおよそ70〜80%台の合格率になっているのに対し、医師と看護師の合格率は90%を上回っています。
薬剤師や臨床検査技師などの医療職と比べると、20%近くの差です。
看護師の国家試験が受かりやすい理由は、プール問題といわれる過去の試験からの類似問題が多くを占めているからだと言われています。
しっかり対策を取れば合格できると言われているのが特徴です。
以下の記事で、看護師国家試験の合格率が高い理由についてより詳しく言及しているので、良かったら参考にしてみてください。
新卒者の割合と合格率
看護師国家試験の受験生には、新卒者と既卒者がいます。
実は両者には合格率に差があることが、例年のデータよりわかっています。
下図は過去3年分の新卒者・既卒者の合格率データです。
2020 | 2021年 | 2022年 | |
新卒者 | 94.7% | 95.4% | 96.5% |
既卒者 | 37.4% | 44.4% | 38.9% |
既卒者は30〜40%台と合格率が低いのに対し、新卒者は94〜96%台と高い合格率を保っています。
学校で指導を受けられて勉強に集中できる新卒者に対し、既卒者はアルバイトや仕事をしながら勉強時間を確保しなくてはいけません。
また、既卒者は周りに受験生もいないため孤独を感じやすく、モチベーションを保つのが難しい面があります。
既卒者の合格率の低さは、そのようなことが原因だと考えられています。
合格率の年度別推移
看護師国家試験の難易度は、年によって異なるのかどうかも気になるポイントです。
過去5年間での国試の合格率推移を見ていきましょう。
過去5年間分のデータから算出した看護師国家試験の合格率は、平均90.2%です。
グラフを見てわかるとおり、安定して90%の合格率を保っており、合格者数にも大きな変化はありません。
このことから、問題の難易度が年によって大幅に異なることはなく、しっかり対策を取って勉強すれば合格が狙えることがわかります。
看護師国家試験の合格最低点など、さらに詳しい情報が知りたい方は、以下の記事を参照してください。
看護師国家試験の概要
看護師国家試験の概要は次のようになっています。
願書受付 | 11月より開始 |
試験日 | 2月 |
受験資格 | 文部科学省・厚生労働省が定める基準に適合する学校で、必要な学科を修めた者など |
試験内容 | 必修問題(50問) 一般問題+状況設定問題 |
合格発表 | 3月 |
試験の必修問題にはボーダーラインがあり、50点満点のうち必ず40点以上の得点が必要です。
仮に一般問題で高い得点を取っても、必修問題が39点だった場合はその時点で不合格となってしまいます。
したがって、早い段階から必修問題を中心に勉強を進めておくのが、合格するポイントです。
目安として、国家試験の受験年である夏までには人体の構造といった基礎固めの勉強は終了させておくといいでしょう。
看護師の国試対策は覚えること、理解することの量が多いため、早めの対策を取りましょう。
また、看護師国家試験に関する詳しい記事は下記を参照してください。
看護師資格の取得は難しくないが対策はしっかり行おう
看護師の国家試験は合格率が高く、他の医療職と比べても資格取得の難易度は決して高くはありません。
しかし、必修問題のボーダーラインが定められていたり、1割程度の受験者は毎年不合格になっていたりすることからも、決して油断はできません。
実習で忙しいからといって手を抜かずに、在学中から計画的に勉強を進めることが、合格へとつながります。
本記事を参考に、早めの対策を立てるようにしましょう。