
看護師になるためには、看護師国家試験に合格する必要があります。
厚生労働省の発表によると、2022年の看護師国家試験の合格率は91.3%という高い水準でした。
一方で、看護師国家試験は決して簡単な試験ではありません。
本記事では、なぜ合格率が高いにも関わらず難しいのか、その理由について解説していきます。
目次
看護国家試験の合格率が高い理由
ここからは看護師国家試験の合格率が高い理由として、次の2つに着目します。
- 落とすことが目的ではないため
- 試験対策が有効なため
それぞれ見ていきましょう。
落とすことが目的ではないため
前述のとおり、看護師国家試験の合格率は90%を超えています。
合格率が高い理由の一つは、看護師国家試験が知識や技術を確認するための試験であり、落とすことが目的でないためです。
看護師国家試験に合格して実際に看護師として働くには、十分なスキルが必要になります。
看護師国家試験は、そのスキルを確認するためのものであり、スキルが確認できれば不合格にする必要はないのです。
そのため、看護師国家試験に合格基準点(ボーダーライン)があります。
特に必修問題のボーダーラインは80%と定められており、高い正答率が必要です。
試験対策が有効なため
看護師国家試験の合格率が高い理由の一つは、過去問に似た問題の出題率が高く、有効な試験対策が確立されているためです。
年度によって異なるものの、約4問に1問が類似した問題となっています。
過去問を繰り返し解くことで、着実に合格率を高めることができるでしょう。
合格率が高い正看護師試験で難しいと感じる理由とは?
合格率の高い看護国家試験ですが、実際の問題を見ると「難しい」という感想を抱く人が少なくありません。
難しく感じる理由として、次の5項目が挙げられます。
- 勉強量が足りない
- 必修問題対策が不十分
- 暗記のみで乗り切ろうとしている
- 過去問対策をしていない
- ケアレスミスが多い
勉強量が足りない
勉強量が足りず、知識や技術が身についていないと、問題を難しく感じます。
十分な勉強量を確保するためには、早い時期から試験対策を始めることが大切です。
早めに勉強を始めることで、余裕を持って学習を進められますし、万が一間違えた知識を身につけてしまっても修正することができます。
必修問題対策が不十分
看護師国家試験では、必修問題と一般問題、状況設定問題の3種類から成り立っています。
必修問題のボーダーラインは80%なので、ここをしっかりと対策しなければ合格することができません。
まずは必修問題で80%以上の正答率をめざしましょう。
暗記のみで乗り切ろうとしている
暗記のみで乗り切ろうとしてもうまくはいきません。
看護師国家試験は、医療現場で働く看護師の実践スキルを確認する場です。
そのため合格するためには、知識を体系的に理解し、暗記した内容をさらに応用する必要があります。
過去問対策をしていない
看護師国家試験では過去の類似問題が多く出題されるため、過去問対策は必須です。
養成校のカリキュラムに含まれる過去問対策も活用しながら、不安な箇所がなくなるまで繰り返し学びましょう。
ケアレスミスが多い
緊張によるケアレスミスによって、試験本番に実力どおりの点数が取れないこともあります。緊張の対策としては、事前に模擬試験を多く受け、試験会場の雰囲気に慣れておくことが有効です。
また、試験の終盤に回答を見直す時間を設けることで、ケアレスミスを防ぐことができるでしょう。
合格率の高い看護師国家試験!余裕を持って合格をめざそう
看護師国家試験は合格率が高いですが、だからといって決して問題が簡単なわけではありません。
試験対策が得点に結びつきやすいため、早い時期からしっかりと試験対策を行い、合格をめざしましょう。