理学療法士／介護支援専門員
【プロフィール】
広島大学医学部保健学科理学療法学専攻を卒業後、介護施設や整形外科クリニックに勤務。 介護予防の講師や県の地域リハビリ推進のための委員も行っている。
理学療法士と並行してライターとしても活動。 医療や介護分野での経験を活かし、さまざまなメディアに執筆中。
理学療法士の転職は、キャリアアップやより良い環境で働くことをめざすための選択肢の一つです。
しかし、転職には失敗のリスクもあります。
転職先が自分に合わなかったり、思っていたのと違ったりと、転職後の職場に満足できないケースがあるのです。
理学療法士が転職で失敗しないためには、事前の準備が重要です。
この記事では、理学療法士が転職で失敗する原因と、失敗を防ぐためのポイントを解説します。
目次
理学療法士が転職で失敗する主な原因
理学療法士が転職で失敗する原因は、いくつかあります。
- 転職する目的が不明瞭
- 転職先の情報収集が不足している
- 条件面ばかり重視している
- 知り合いの紹介で転職先を決めた
- 自分のキャリアを整理できていない
以下で解説します。
転職する目的が不明瞭
転職する目的がはっきりしないと、自分に合った職場を見つけられない可能性があります。
「同期が転職して成功したから」など、漠然とした理由で転職を決めてしまうと、後悔するリスクが高まるでしょう。
転職の目的が不明瞭だと、面接でも的確に答えられず不利になってしまいます。
自分がどのような働き方をしたいのか、どのようなキャリアプランを描いているのかを明確にしておくことが大切です。
転職先の情報収集が不足している
転職先の情報をしっかり調べておかないと、期待と現実のギャップが生じやすくなります。
求人情報だけでは、施設の雰囲気や実際の取り組みまではわかりません。
可能であれば、実際に施設を見学するなどして下調べをすることをおすすめします。
見学の際は、施設の方針や理学療法士の役割などを質問してみましょう。
情報収集を怠ると、転職後に「思っていたのと違う」と後悔することになりかねません。
条件面ばかり重視している
給与や立地など、条件面ばかりに着目して転職先を決めるのは危険です。
たしかに条件は大事ですが、それだけでは不十分です。
施設の方針や実務内容が自分に合っていなければ、転職は失敗に終わってしまいます。
条件面だけでなく、働きやすさや自分のやりたい業務ができるかどうかなど、広い視点で転職先を見極める必要があるのです。
知り合いの紹介で転職先を決めた
知人の紹介や話だけを頼りに転職先を決めるのは、リスクが高いといえます。
実際に働いてみると、聞いていた話と違うということもあり得ます。
知人に職場を紹介してもらうのは良いことですが、自分でも情報収集を怠らないようにしましょう。
また、知人の紹介だと断りづらくなるというデメリットもあります。
あくまで自分の意思で転職先を決められるよう、慎重に選ぶ必要があります。
自分のキャリアを整理できていない
転職を成功させるには、将来のキャリアプランを明確にしておくことが重要です。
キャリアプランが不明瞭なまま転職すると、就職後に自分の思うキャリアとのギャップに気付く危険性があります。
これまでの経験を振り返り、得意な点や不得意な点を整理しておきましょう。
自分の強みを活かせる転職先を選べば、キャリアアップにもつながります。
そのためには、研修や教育制度といったスキルアップの環境があるか否かの確認も必要です。
面接でもキャリアプランに関する質問をされる可能性が高いため、アピールできるよう準備しておくと良いでしょう。
理学療法士が転職で失敗しないためにできること
理学療法士が転職で失敗しないためには以下の3点が大切です。
- 転職の目的を明確にしておく
- 転職先の情報収集を徹底する
- 優先する条件を決めておく
それぞれについて、具体的に見ていきましょう。
転職の目的を明確にしておく
漠然とした理由で転職をして後悔しないためには、転職の目的を明確にしておくことが大切です。
自分がどのような働き方をしたいのか、どのようなキャリアプランを描いているのかをはっきりさせておきましょう。
例えば、「将来はマネジメント職に就きたい」「整形外科の専門性をさらに高めたい」など、具体的な目標を持つことが重要です。
目的が明確になれば、それに合った転職先を選びやすくなります。
転職先の情報収集を徹底する
求人票だけでは、職場の一部の情報しかわかりません。
リアルな職場の様子を知るには、見学をして実際の雰囲気を確かめるのがおすすめです。
見学の際は、施設の取り組みや理学療法士に求められる役割などを質問してみましょう。
職場の人の様子を見るのも参考になります。
情報収集を徹底することで、自分に合った職場を見極められるはずです。
優先する条件を決めておく
転職先に100％の条件を求めるのは難しいかもしれません。
しかし、自分が優先する条件を決めておけば、候補を絞り込みやすくなります。
例えば、「多少残業があっても収入アップを優先したい」「スキルアップのためなら多少の収入ダウンも許容する」など、妥協できる部分を考えておくと良いでしょう。
優先順位を付けておけば、自分に合った転職先が見つかりやすくなります。
理学療法士の転職の流れ
理学療法士の転職は、以下のような流れで進めていくのが一般的です。
まず、転職の目的を明確にするために、自己分析やキャリアの棚卸しを行います。
そして、求人票を見ながら応募先を検討し、必要に応じて施設見学をします。
応募先が決まったら、履歴書や職務経歴書などの必要書類を作成しましょう。
応募後は面接対策を行い、内定が出れば退職手続きや入社準備を進めていきます。
このように、転職には一定の流れがあります。
計画的に準備を進めていくことが、転職成功のカギを握るのです。
理学療法士の転職失敗を防ぐためには事前の準備が重要
理学療法士が転職で失敗しないためには、事前の入念な準備が欠かせません。
キャリアプランをしっかり考え、転職の目的を明確にしておくことが大切です。
また、転職先の情報収集を怠らず、施設見学などで実情を確認しておくのも重要なポイントです。
自分が優先する条件を整理しておくことで、自分に合った職場を見極められるでしょう。
焦らず、一歩一歩着実に転職活動を進めていくことが成功への近道です。
時間をかけて準備することで、理学療法士としてのキャリアをさらに発展させられるはずです。
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