
理学療法士の転職では、履歴書や面接で、これまでの経歴や職歴、スキルをアピールすることが大切です。
履歴書で好印象を与えられれば、面接以降の流れをスムーズに進められます。
しかし、履歴書でミスがあると面接に進めない恐れもあるため、注意が必要です。
本記事では履歴書の項目ごとに、記載するポイントを解説します。
理学療法士ならではのポイントや具体例も紹介するので、ぜひ参考にしましょう。
目次
理学療法士ならではの履歴書作成のポイント
理学療法士として履歴書を書く際に気をつけたいポイントを、具体例とともに紹介します。
作業療法士向けの履歴書の書き方は、別の記事で紹介しているので参照してください。

学歴・職歴
学歴・職歴の書き方のポイントは「省略せずに記載すること」です。
学歴は高校入学から記載し、入学、卒業年月を書きます。
理学療法士の学校は、学部や学科、専攻などを記載すると長くなることも少なくありませんが、省略せずに正確に記載しましょう。
職歴は現在まで勤務した病院・施設の入社年月と退社年月を記載します。
また、法人内異動の内容も、きちんと記載しましょう。
例えば、「医療法人社団〇〇 介護老人保健施設〇〇へ異動」のように、法人名や施設名から記載して、最後に「異動」で締めくくります。
もし、異動や転職が多くて、履歴書の職歴欄に入りきらない場合は詳細を一部省き、「詳細は職務経歴書をご参照ください」などの一文とともに詳細を記載した「職務経歴書」を添えましょう。
免許・資格
理学療法士の免許や関連資格は、普段の業務では名称を省略されがちです。
しかし、履歴書の資格欄には免許や資格名を正式名称で書くようにしましょう。
例えば、関連資格でケアマネジャーの資格を取得している場合、「ケアマネ 取得」と略して記載するのではなく、「介護支援専門員 取得」と記載します。
また、リハビリ関連以外の資格も、仕事に役立ちそうなものはすべて記入しましょう。
通所事業所で働く場合、送迎などで自動車を運転する可能性があります。
その場合、普通自動車の免許取得を記載しておくほうが、採用の可能性が高まります。
志望動機
事前に応募先の情報をしっかり収集し、応募先の情報と自分自身の経験を盛り込んだ志望動機を記載しましょう。
応募先の情報は以下のような資料で入手できます。
応募先の情報の入手元 |
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● 法人ホームページ ● 法人パンフレット ● 求人媒体の募集要項 ● 法人運営のSNS など |
応募先で魅力的に感じた部分、応募先が力を入れている分野で、入社した場合に自分ができることややりたいことを盛り込みます。
具体例を以下に紹介します。
転職における志望動機の具体例 |
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貴社の掲げる「〇〇〇」という理念に共感し、志望しました。 私はこれまで地域に根ざした法人で、地域リハビリを実践してきました。 貴社が力を入れられている訪問リハビリの分野で、利用者様が住み慣れた地域でいつまでも暮らし続けるための支援をさせていただきたいと思います。 何卒よろしくお願いいたします。 |
自己PR
理学療法士には、対人援助職としてのコミュニケーションスキルが求められます。
自己PRでは、これまでのキャリアで培った理学療法士としての経験やスキルはもちろん、長所や特技、趣味などで理学療法士の業務に活かせそうなものがあれば盛り込みましょう。
例えば、長い間スポーツをしている場合、スポーツを通して学んだチームワークや忍耐力、リーダーシップなどをアピールできます。
ただし、大量の趣味や特に理学療法士の仕事につながらない情報は、むやみやたらに書かないようにします。
また、自分の長所を応募先でどのように活用できるのかを述べるのも大切です。
例えば、以下のような例文が考えられます。
自己PRの例文 |
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私は長年バスケットボールをしており、チームワークの大切さを学びました。 貴社で多職種協働を重要視している点は、私のこれまでの経験から貢献できる部分だと思います。 |
その他・特記事項
その他や特記事項の欄に特に記入することがない場合は、無理に考えて独自の内容を記載する必要はありません。
「特になし」や「貴社の規定に従います」などのテンプレートを使用しましょう。
応募先にどうしても希望する勤務先や配属先、必須の雇用条件などがある場合は、この欄に記載します。
ただし、記載するとしても詳細は面談でやりとりできるため、履歴書での内容は簡潔にしておきます。
特に給料や残業についての希望は履歴書に記載せず、面接で質問したほうが良いでしょう。
理学療法士の書類選考に有利な履歴書を作成しよう
理学療法士も他の職種と同様に、転職の最初の関門として、履歴書による書類選考があります。
次のステップである面接にスムーズに進むためにも、理学療法士としての経験や転職先に対する熱意、貢献できる点のアピールが大切です。
本記事で紹介したポイントを参考に、理学療法士としての魅力をしっかりアピールして、転職を有利に進めましょう。