歯科衛生士をめざすにあたって、何の資格がいるのか、どうやったらなれるのかをご存じでしょうか。
歯科医師の指示に従い、歯や歯茎の病気の予防や歯科医師の診療補助、歯についての保健指導を行うことが歯科衛生士の仕事です。
その多くは歯科医院で働いていますが、病院や保健所、市町村の保健センターなど職場の選択肢は多岐にわたります。
本記事では、歯科衛生士になるために必要な資格やルートについてまとめました。
歯科衛生士の仕事内容をより詳しく知りたい方は、次の記事をご参照ください。
目次
歯科衛生士は国家資格
歯科衛生士に必要な資格は、歯科衛生士の国家資格です。
試験は、歯科衛生士法の指定試験機関である一般財団法人歯科医療振興財団によって行われます。
この歯科衛生士試験を受験して合格すると、厚生労働省の歯科衛生士名簿に登録され、厚生労働大臣によって免許が与えられるという流れです。
歯科衛生士の資格には有効期限がありません。
一度取得すると更新は必要なく、一生使えるという点が特徴です。
歯科衛生士の資格の取り方
歯科衛生士の資格の取り方について解説します。
- 歯科衛生士試験の受験資格を取得する
- 歯科衛生士への道のり
それぞれ見ていきましょう。
歯科衛生士試験の受験資格を取得する
歯科衛生士試験は、誰もがいつでも受けられるものではありません。
まずは受験資格を取得する必要があります。
歯科衛生士試験は、次のいずれかを満たすことで受験が可能です。
- 文部科学大臣指定の歯科衛生士学校を卒業
- 都道府県知事指定の歯科衛生士養成所を卒業
- 海外の歯科衛生士学校を卒業、または海外の歯科衛生士免許を取得し、厚生労働大臣によって知識・技能を認められている
歯科衛生士への道のり
歯科衛生士になるためには、前述のとおり、高校卒業後に歯科衛生士養成機関を卒業して国家試験の受験資格を得なければなりません。
歯科衛生士養成機関には4年制大学や3年制短期大学または3年制専門学校があり、どの学校も文部科学大臣もしくは都道府県知事によって指定されている必要があります。
短期大学や専門学校でも、3年間学ぶことが条件です。
このため、歯科衛生士になるには高校卒業から最短でも3年かかるでしょう。
指定の学校を卒業し、歯科衛生士試験に受かることで免許が取得できます。
それから歯科衛生士の職場に就職するのが、一般的な道のりです。
歯科衛生士国家試験の概要
歯科衛生士国家試験の概要を確認していきましょう。
試験日 | 3月の初旬(年1回) |
試験地 | 北海道、宮城県、新潟県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、沖縄県 |
試験科目 | ・人体の構造と機能(歯・口腔以外) ・歯・口腔の構造と機能 ・疾病の成り立ちおよび回復過程の促進 ・歯・口腔の健康と予防に関わる人間と社会の仕組み ・歯科衛生士概論 ・臨床歯科医学 ・歯科予防処置論 ・歯科保健指導論および歯科診療補助論 |
合格発表 | 3月下旬、一般財団法人歯科医療振興財団と厚生労働省のホームページで発表 |
試験の詳細は、厚生労働省のホームページで確認ができます。
受験手続きについても詳しく記載されているため、歯科衛生士をめざす方はチェックしておきましょう。
歯科衛生士になるための資格について理解しよう
歯科衛生士は国家資格であり、受験するためには受験要件を満たす必要があります。
歯科衛生士養成学校を卒業することが必須要件のため、4年制大学、短期大学、専門学校のうちどの学校に通うのか、比較検討して自分に合うところを見つけましょう。
歯科衛生士の国家試験は例年合格率が高めですが、学生生活のなかで多くのスキルと技術を身につけなければなりません。
歯科に関する座学はもちろん、基礎実習や歯科医院での臨床実習などもあり学ぶことは多いでしょう。
そのぶん歯科衛生士の資格は生涯使えるため、向上心を持ってチャレンジしてみてください。