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介護福祉士とケアマネジャーの違いは?それぞれの特徴を解説

介護福祉士とケアマネジャーは、いずれも要介護者を対象とした介護に関わる仕事です。
しかし、両者は資格や業務内容などで大きく異なります。

そこで今回は、介護福祉士とケアマネジャーの違いと、それぞれの職種のメリットを詳しく解説します。
介護福祉士やケアマネジャーに興味がある人、現在介護福祉士として勤務しながらケアマネジャーへのステップアップを検討している人は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

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介護福祉士とケアマネジャーの違い

介護福祉士とケアマネジャーの違い

まず、介護福祉士とケアマネジャーの違いを解説します。

資格の違い

介護福祉士とケアマネジャーでは、資格が異なります。

介護福祉士は国家資格であり、養成施設・実務経験・福祉系高校・経済連携協定の4つのルートから国家試験の受験資格が与えられます。

一方、ケアマネジャーは都道府県知事認定資格であり、取得するには介護支援専門員実務研修受講試験に合格したあと、介護支援専門員実務研修を修了しなければなりません。
また、介護支援専門員実務研修受講試験を受けるには、医師や看護師、介護福祉士などの国家資格を取得したうえで、介護や介護相談援助に関する5年以上の実務を経験する必要があります。

介護福祉士とケアマネジャーでは、資格を得るために必要な実務経験年数などの条件が異なることに加え、試験の合格率も大きく異なります。
令和3年度の試験ではケアマネジャーの合格率は23.3%、介護福祉士の合格率は72.3%と、ケアマネジャーの合格率のほうが低いことから、介護福祉士よりもケアマネジャーをめざすほうが難易度が高いといえるでしょう。

>>介護福祉士の受験資格は?介護福祉士になる方法や必要な資格を解説

業務内容の違い

介護福祉士とケアマネジャーは、業務内容にも大きな違いがあります。

介護福祉士の主な業務内容は、介護の現場において、利用者の食事や入浴、排泄などの日常生活全般に関わる援助をすることです。

一方でケアマネジャーは、介護保険の利用者に対するケアプランの作成や、要介護者本人やご家族への介護相談・介護指導を主な業務としており、利用者へ直接的にケアを提供する機会はほとんどありません。

給料の違い

介護福祉士とケアマネジャーでは、給料面にも違いがあります。

令和3年賃金構造基本統計調査によると、ケアマネジャーの平均年収は409.7万円であるのに対し、介護福祉士を含む施設介護員の平均年収は352.8万円であり、ケアマネジャーのほうが介護福祉士よりも60万円ほど平均年収が高いことがわかります。

職場での関係性の違い

介護福祉士とケアマネジャーは、職場での立場や関係性も異なります。

一般的に、ケアマネジャーは介護福祉士からのステップアップ資格としてとらえられているため、介護の現場ではケアマネジャーが上司、介護福祉士が部下という関係になります。

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介護福祉士とケアマネジャー、それぞれのメリット

介護福祉士とケアマネジャー、それぞれのメリット

介護福祉士とケアマネジャーは、資格や業務内容、給料、介護現場での立場などが異なることがわかりました。
以上を踏まえ、介護福祉士とケアマネジャーそれぞれのメリットを解説します。

介護福祉士のメリット

介護福祉士のメリットは以下のとおりです。

  • 国家資格である
  • 合格率が高く、比較的めざしやすい職種である
  • 働ける場所が多くある

介護福祉士は国家資格であるため、社会的地位が確保されているといえるでしょう。
また、ケアマネジャーよりも試験の難易度が低く、比較的めざしやすいこともメリットの一つです。
さらに、介護福祉士はあらゆる介護関連施設で勤務できるため、働き先に困ることは少ないでしょう。

ケアマネジャーのメリット

ケアマネジャーのメリットは、以下のとおりです。

  • キャリアアップ・給料アップが期待できる
  • デスクワークが中心であるため、体力的な負担が少ない
  • ワークライフバランスを保ちやすい

ケアマネジャーは経験によりキャリアアップを図りやすく、給料アップもめざせます。
また、介護福祉士は現場で体力を必要とする業務に携わらなければならないのに対し、ケアマネジャーは事務作業が業務の中心となるため、体力的な負担が少ないという特徴もあります。
基本的にケアマネジャーには夜勤がないため、生活リズムやワークライフバランスを保ちやすいのも、メリットであるといえるでしょう。

介護福祉士からケアマネジャーをめざすためのステップ

ケアマネジャーは、介護福祉士からのステップアップ資格としてとらえられていることは先述のとおりです。
ここからは、介護福祉士がケアマネジャーをめざす場合のステップを解説します。

介護福祉士として5年以上の実務経験を積む

介護福祉士がケアマネジャーをめざすためには、まず介護現場で5年以上の実務経験を積み、実務経験証明書を取得する必要があります。

介護支援専門員実務研修受講試験に合格する

介護福祉士として5年以上の実務経験を積んだら、介護支援専門員実務研修受講試験を受験します。
介護支援分野や保健医療福祉サービス分野からの出題となり、十分に勉強してから試験にのぞむことが求められます。

介護支援専門員実務研修を受ける

介護支援専門員実務研修受講試験に合格できたら、介護支援専門員実務研修を受講します。
国が指定したカリキュラムに沿って87時間以上の研修を受ける必要がありますが、都道府県によって研修の実施時期などが異なるため注意しましょう。

介護支援専門員証の交付を受ける

介護支援専門員実務研修を修了したら、介護支援相談員資格登録簿へ登録申請し、介護支援専門員証を取得します。
介護支援専門員証を取得できたら、晴れてケアマネジャーとしての勤務が可能となります。

介護福祉士とケアマネジャーは関係は深いが異なる仕事。違いを理解しよう

本記事では、介護福祉士とケアマネジャーの違いを解説しました。

介護福祉士もケアマネジャーも、介護を必要とする人を対象として働く点では同じですが、資格や業務内容、給料、介護現場での立場などが大きく異なります。

介護福祉士もケアマネジャーもそれぞれにメリットがあるため、両者の違いをしっかりと理解したうえで、今後のキャリアを考えていきましょう。

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