
社会人から心理カウンセラーになることは可能でしょうか。
心理カウンセラーは、誰かの人生に寄り添う非常にやりがいのある仕事です。
しかし、心理カウンセラーになるには専門的な知識が必要不可欠です。
この記事では、社会人から心理カウンセラーになる方法について、詳しく解説していきます。
目次
社会人から心理カウンセラーになれる?
心理カウンセラーになるために、資格は必須ではありません。
しかし、実際に働いている心理カウンセラーの多くは、「臨床心理士」や「公認心理師」といった資格を持っています。
資格を保持していなくても、心理カウンセラーを名乗ることはできますが、何かしらの資格を保有していたほうが、相談者も安心して相談することができるでしょう。
また、医師免許を持っていて、免許取得後2年以上の心理系の臨床経験がある人は、社会人経験だけで臨床心理士の受験資格を得ることができます。
社会人から心理カウンセラーになるメリット
社会人から心理カウンセラーになるメリットは、経験してきた仕事の知識を生かしたジャンルの相談に専門性を持って対応することが可能となる点にあります。
例えば、企業の人事部や人材派遣の会社での勤務経験や転職経験のある場合は、キャリア相談についての知識があるため、経験を活かせる可能性があります。
得意な分野を確立してアピールできると、他のカウンセラーと差別化することができるでしょう。
また、これまでの経験で人と関わるような仕事についていた人には、カウンセリングの業務に生かせる部分があるでしょう。
社会人から心理カウンセラーになるには
心理カウンセラーになるために、必ずしも資格がいるわけではありません。
しかし、臨床心理に関する知識やカウンセリングのスキルは必要になります。
カウンセリングを受ける人側から考えても、資格を持っているカウンセラーのほうが安心して相談できるでしょう。
では、具体的にどのように心理カウンセラーになれば良いのでしょうか。
通信講座・スクーリングなどで資格を取得する
通信講座や民間のスクールで取得できる心理系の資格もあります。
通信講座は働きながら学習を進めやすいというメリットがあり、自宅でも通勤中でも好きな時間に勉強できます。
短期のスクーリングで取得できる認定講座もあるので、一人で学習を進めていくことに不安を感じている人は、サポート体制の整っている講座を選択すると良いでしょう。
大学へ通って資格を取得する
大学や大学院に通うことで、「臨床心理士」「公認心理師」「認定心理士」の資格を取得することができます。
心理カウンセラーを本業として安定した収入を得るためには、高度な専門資格を取得できる通学がおすすめです。
ただし、高額な学費が必要となります。
また、資格取得までに大学は4年・大学院は6年と長い期間が必要となるのも注意点です。
大学院の受験は、必ずしも心理系大学を卒業している必要はなく、社会人入試を実施している大学院もあります。
公認心理師
公認心理師は、2017年から国家資格になりました。
心理カウンセラーの資格のうち唯一の国家資格であり、心理カウンセラー資格のなかで社会的に信頼性の高い資格といえます。
大学院で規定科目を履修して修了するか、大学での規定科目の履修と2年間の実務経験が必要ですが、更新が不要なため、一度取得してしまえば一生涯保有し続けられる資格です。
臨床心理士
臨床心理士は、心理カウンセラーのなかでもメジャーな資格です。
2017年に公認心理師ができるまでは心理系の国家資格がなかったため、医療や教育で働く心理職の主な採用条件は臨床心理士資格でした。
公認心理師とともに、心理カウンセラーとして活躍するための代表的な資格といえるでしょう。
受験するには、日本臨床心理士資格認定協会の指定大学院や専門職大学院の修了が必要です。
認定心理士
認定心理士は、公益社団法人日本心理学会が認定する心理学の資格です。
大学で必要科目の単位を取得し、日本心理学会へ申請することで資格を取得できます。
他の資格と異なり、試験はなく審査を通過すれば取得できるのが特徴です。
独学で知識を身につける
資格は取らず、知識と技術のみでカウンセラーをめざすことも不可能ではありません。
学校での履修や講座受講を必須としない民間資格もあるため、独学で資格を取ることも可能です。
心理学系の書籍を読んで、心理学やカウンセリングの知識を得るのも良いかもしれません。
独学には好きな時間に勉強できたり、隙間時間を活用できるメリットがあります。
ただし、わからないことや質問したいことがあっても、自力で解決しなくてはならなかったり、間違った理解で知識を習得してしまう可能性があることが難点です。
また、モチベーションが維持できるように工夫する必要もあるでしょう。
心理カウンセラーをめざす社会人が取っておきたい資格
社会人が取得しておきたい心理カウンセラーに関する資格は、例えば以下があります。
- 産業カウンセラー
- メンタル心理カウンセラー
- キャリアカウンセラー
- NLPプラクティショナー
- ケアストレスカウンセラー
- メンタルヘルス・マネジメント検定
- こころ検定
- SNSカウンセラー
4年制大学や大学院の修了といった条件がなく、講座受講などの条件を満たすことで試験に臨めるので、社会人でも取得をめざしやすい資格です。
各資格の詳細はこちらの記事で紹介しているので、あわせて参考にしてください。

心理カウンセラーには年齢制限がある?
心理カウンセラーになるのに、年齢制限はありません。いつからでもめざせるのが魅力で、むしろ社会人として豊富な社会経験をつんだことにより、相談にプラスに働く要素もあるでしょう。

社会人でも心理カウンセラーになることができる
この記事では、社会人から心理カウンセラーになる方法について詳しく解説してきました。
心理カウンセラーになるために資格は必須ではありませんが、専門的な知識やスキルは必要不可欠です。
通信講座や大学・専門学校への通学、独学など、さまざまな方法で資格を取得することができます。
心理カウンセラーをめざす社会人が取っておきたい資格も紹介しましたが、年齢制限はないので、いつからでも挑戦することができるでしょう。
社会人ならではの経験を活かして、心理カウンセラーとして活躍することができます。
ぜひ、自分に合った方法で心理カウンセラーをめざしてみてはいかがでしょうか。