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保育士資格をとるにはどうしたら良い?取得にあたって知っておきたいことも解説

小さい頃から保育士になることが夢だった方も少なくないでしょう。
保育士は、毎年多くの人たちが取得する国家資格の一つです。
そこで今回は、保育士資格の取得方法や保育士試験に関して徹底解説します。

保育士試験の受験資格や試験の内容、そして合格後の手続き方法も詳しく説明するので、これから保育士資格の取得を検討されている方は必見です。

保育士になるには2つの方法がある

保育士になるには2つの方法がある

保育士になるには、国家資格である「保育士資格」、すなわち保育士の免許を取得する必要 があります。

▽保育士とは

保育士とは、第18条の18第1項の登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう。

引用元:保育士試験とは|一般社団法人全国保育士養成協議会

保育士の資格の取り方には、養成校を卒業する、もしくは独学で勉強し国家試験を受験するという2つの方法があり、資格取得までにはおよそ2〜4年かかります。

ここからは、資格を取得するまでの流れを詳しく見てみましょう。

保育士になるには2つの方法がある

方法①高校卒業後に指定保育士養成施設を卒業する

大学、短大、専門学校など、厚生労働大臣が指定する指定保育士養成施設にて保育士資格取得のために必要な科目を履修し、単位を取得すれば、保育士資格を取得できます。

定時制だけでなく、夜間学校や通信制の保育士養成学校も存在します。
そのため、仕事をしている方やスクーリングが難しい方でも気軽に受講可能です。
先生や講師の方たちから直接学べることは、養成学校に通う大きなメリットといえるでしょう。

国家試験を受験せずとも資格取得ができるので、高校卒業を控えている方や保育に関する知識をしっかりと学びたいと考えている方におすすめの方法です。

方法②保育士試験を受験する

上述のとおり、保育士資格を取得する場合、大学や短大、専門学校などの指定保育士養成施設を卒業すると同時に取得するのが一般的です。
しかし、それらの養成施設を卒業していない方は保育士試験を受け、合格する必要があります。

試験は年に2回実施されており、年齢上限などはありません。
受験資格を満たしていれば誰でも受験ができます。
ただし、指定の養成施設を卒業していない方が国家試験を受けるには、以下を満たしていることが条件です。

最終学歴 条件
大学・短期大学・専門学校卒業の方 ・卒業した人
・大学に2年以上在籍し、教養課程を修了した人
高校卒業の方(※) ・平成3年3月31日 以前に卒業した人
・保育科を平成8年3月31日 以前に卒業した人
・児童福祉法に基づく児童福祉施設にて2年以上かつ2,880時 間以上の勤務経験がある
中学卒業の方 ・児童福祉法に基づく児童福祉施設にて5年以上かつ7,200時間以上の勤務経験がある

以上のように最終学歴によって条件が異なります。
大学・短期大学・専門学校生の場合、在学中や中途退学でも在籍年数や勤務経験の条件がクリアできていれば受験資格を得られます。

保育士の受験資格に関する詳細は、こちらの記事も参考にしてみてください。

※児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設以外にも「受験資格認定基準に該当する施設・事業」であれば、都道府県によって受験資格認定を得られる場合があります。
参考:高等学校卒業|一般社団法人全国保育士養成協議会

試験の内容

保育士資格試験は、筆記試験と実技試験の2つの試験で構成されており、年に2回受験できます。

▽保育士試験日程

前期 【筆記試験】4月中旬〜下旬
【実技試験】7月上旬
後期 【筆記試験】10月下旬
【実技試験】12月中旬

▽保育士資格|筆記試験について

試験内容 ・保育の心理学
・保育原理
・子ども家庭福祉
・社会福祉
・教育原理
・社会的養護
・子どもの保健
・子どもの食と栄養
・保育実習理論
回答方法 マークシート方式
合格基準点 100点満点中60点以上
(※教育原理と社会的養護は、それぞれ50点満点中30点以上)

▽保育士資格|実技試験について
筆記試験に合格した人のみが実技試験の受験が可能です 。
実技試験は3分野のなかから2分野を選択し、受験します。

試験科目・分野 試験内容 チェックされるポイント
音楽に関する技術 ・歌と伴奏の試験
・ピアノ、アコーディオン、ギターから選択可能
・指定された課題曲を伴奏しながら歌う
・表現力
・歌やリズム、伴奏の技術
造形に関する技術 ・絵画作成の試験
・試験当日に提示される一場面を制限時間45分以内に絵で表現する
・問題に課される条件を満たしていること
・造形表現の豊かさ
言語に関する技術 3歳児クラスを想定し、課題となる物語を3分以内でまとめて話をする ・保育士として必要な基本的な発声方法
・表現力
・幼児に対する話し方(言葉遣いや話すスピード)

筆記・実技試験に関する内容は、以下の記事をチェックしてみてください。

試験に合格したら手続きが必要

筆記試験と実技試験に合格しただけでは保育士資格は取得できません。
保育士資格を得るには、次の手順で必要な手続きを行う必要があります。

▽保育士試験合格後の流れ

  1. 合格通知を受け取る
  2. 登録事務処理センターから「保育士登録の手引き」を取り寄せる
  3. 手数料の支払い(一人あたり4,200円必要)
  4. 申請に必要な書類を用意、提出する
  5. 保育士証の交付

試験合格後に手続き方法に関する詳しい内容が送付されますので、確認をしながら手続きを進めていきましょう。

また、保育士試験の具体的な合格率や難易度は下記記事で解説しているので、こちらもご参照ください。

保育士の資格取得にあたって知っておきたいこと

保育士の資格取得にあたって知っておきたいこと

保育士の資格を取得する際は、独学の可否やピアノの必要性などが気になるものです。
ここでは、保育士の資格取得にあたって知っておくべきことを解説します。

独学でも取得をめざせる?

保育士の資格は独学でも取得することができます。
参考書などを使いながら勉強を進めるようにしましょう。

保育士試験に合格するために必要な勉強時間は、およそ100〜150時間といわれています。
仮に毎日2時間勉強した場合、1ヵ月半~2ヵ月程度かかる計算となります。

養成学校に通うよりも短期間で資格取得をめざせるため、すぐに保育士資格が必要な方や最短ルートで保育士資格を取得したい方におすすめです。
過去問やテキストを参考にしつつ、筆記試験・実技試験の対策を進めていきましょう。

独学での試験対策は、育児や仕事をしながらご自分のペースで進められたり、費用を抑えられたりするのがメリットですが、いくつか注意したいポイントもあります。

▽独学で保育士試験対策をする際の注意点

  • 合格率が低く、難易度が高め
  • 実技試験の対策が難しい
  • 試験に関する最新情報を自分でチェックしなければならない

試験はピアノができないと受からない?

ピアノが弾けなくても保育士になることは可能です。
保育士の資格試験は音楽表現・造形表現・言語表現の3つに分かれており、独学の場合はそれらのなかから2つを選び受験します。
したがって、ピアノが弾けない場合は、音楽表現以外の造形表現や言語表現で得点を取れれば問題ありません。

どうしても「ピアノを覚えて子どもたちに教えたい」という場合は、独学でチャレンジも可能です。
保育士向けのピアノ初心者動画を見たり、片手から練習したりして少しずつレベルアップしていきましょう。

保育士向けのピアノの具体的な独学方法は、下記でも解説しています。

主婦でも資格はとれる?

保育士試験に年齢の上限はないため、主婦でもめざすことが可能です。
求人数も多く、資格取得ができれば仕事も探しやすいでしょう。
ただし受験資格を満たしている必要があるため、自分の経歴をふまえて条件を確認しておくことが大切です。

保育士資格を取得して憧れの職種に就こう

保育士は、毎年多くの人たちが受験する国家資格です。
働き口も豊富で、幅広い年齢層の方たちが挑戦できる職種として注目されています。
出題範囲も広く難易度も高い傾向にあるため、しっかりとスケジュールを立てて試験対策をしていきましょう。

保育士の具体的な仕事内容や業務の流れは、下記記事で解説しています。

執筆者について

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